第百十話 湧き出る感情
何かあったらすぐにルバートへ知らせるというのは、この国の
それはただの
どちらにしても俺には
そのうち誰かが消すだろう。
「で、その火事はどうなんだよ? かなりヤバいのか?」
イルソーレは獣人の男に
獣人の男がいうに、
それを聞いたイルソーレは店から出ていく。
だが、ワインの飲み
「あたしもいくよぉ」
ラルーナもイルソーレを追いかけたが、同じように飲み過ぎのため
というか、この場でまともに動けそうなのは俺とググ、あと
……そう考えると
「ソニック、ググッ! 私たちも行こうッ!」
ビクニが
やはりというべきが、ビクニの奴は火の手が上がるところへ行くつもりだった。
当然俺たちを
って、だから何で俺まで行かなきゃいけないんだよ……。
「ほら、
そして、ビクニに
外にはフラフラのイルソーレとラルーナがいた。
ビクニは二人へ、自分たちが何とかするからじっとしていてと言った。
「だけどよ。お前らだけじゃ
イルソーレの言う
俺たちはこの国に
この入り組んだ
「それは大丈夫だよ。ソニックは飛べるから」
たしかにビクニが今言ったように空を飛んで行けば、
だが、そのビクニの奴の“ソニックは私の
そうしている
その
それを見たイルソーレとラルーナは、フラフラながらも中心街へと向かおうとする。
だが、こんな
ビクニは二人に動かないように声をかけていた。
「くッ!
「でも……
イルソーレとラルーナは、少し泣きべそをかいていた。
二人が考えていることは何となくわかる。
この火事によってまた
もちろん
人間たちは
だからこそ旧市街
そんなことを思うからこそ、今にも泣きそうな顔をしているのだろう。
「もしかして、今までにもあったの?」
ビクニに
それでようやくビクニも、二人が何故泣きそうな顔をしているのかを
「
すると、ビクニは
なんなんだよお前は……。
どうして
……って、なんだこの気持ちは……?
俺はビクニと出会ってから、たまに
だが、こいつが泣いているからって俺に何の
ビクニの奴が泣こうが
俺の知ったことか。
……あぁぁぁッくそッ!
「ビクニッ! 俺に考えがある。とりあえずお前はここにいろ」
泣いているビクニの
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