番外編 異世界の先輩~その②
俺の名は
どこにでもいる
そこで、異世界へ行って世界を
「今
と、言われたから引き受けたというのに、
異世界っていったら
そして、今は
ここは一日ですべて見回れるくらいの小さな町だったが、住人たちに
そこら中の
それに
こういう商売が
うん?
なぜ助かるのかだって?
それは――。
「おい、見てみろリョウタ」
レビィがポッと
何を見て顔を赤くしているのかと思い、その指の先にあるもの見てみる。
「また私たちの
レビィは自分と俺の顔が
そうなんだよ……。
俺はこの懸賞金が上がって
だから、こういうよそ者が多そうな町は助かると言うわけなんだ。
なぜ俺たちが賞金首になったかというと――。
ある
それを見た冒険者の集団は
そのときに止めに入ってくれたこちらの世界でいう
「フフフ……
何を
その場にいた俺以外の人間をすべて
それ
あぁっ! 俺の幸せな異世界ハーレム生活はいつやって来るんだよッ!
そんなことを考えている俺の横で、レビィは一人その身を
「しかし、このままいくとどこまで懸賞金が上がってしまうのか。そして、どこまで私の竜騎士としての名が売れていってしまうのか……あぁぁぁッ! 一体どうなってしまうのだろう、私の名はッ!」
俺はただ大きくため息をついて、うんざりすることしかできない。
彼女はいつもこんな感じだが、町を歩けば誰もが振り返るほどの美人だ。
年齢は俺と同じくらいで、あと
それに、
俺も知り合うまでは、よくファンタジーとかに出てくる
「くぅぅぅ~! ダメだリョウタ! 私は自分を
「バカッ!? やめろレビィ! ここは町の中だぞッ!」
しかし、俺の
レビィは持っていた
あっという間に空へと消えていってしまった。
そうなんだよ……。
この女竜騎士はジャンプに
このすぐに飛びたがる
それでいて
「うおぉぉぉ! ぐはっ!?」
さっき飛んで行ったレビィが落ちてきた。
美人が天空から降りてくるってシチュエーションが、これほどまでに
そうなんだよ……。
レヴィは
こんなにスペックは高いのに本当に残念だ……。
俺は
「すみません。お
そして、
こんなザマだが、レヴィの夢は竜騎士として世界に名を
まあ着地もろくにできない竜騎士なんて、まず笑われるだけだが……。
お前には
彼女は
その中で
まあ、レヴィのジャンプを見れば誰でもそう言うだろう。
俺だって正直、諦めたほうがいいと思った……。
うん?
じゃあ、俺はレヴィに竜騎士は
そうなんだよ……。
俺は彼女のことを応援しているんだよな……。
なんか気持ちがわかるんだよ。
俺も元の世界でずっと周りからやりたいことを
それで俺は「ああ、自分には才能がないんだな」って諦めちゃったけれど。
でも、レヴィは自分に才能がないのも知っていて――。
周りからも否定されて――。
それでも続けているのを見て――。
なんか応援したくなったと言うか……。
まあ、あまりうまく言えないが、彼女には好きなことを
「いいかレヴィ。俺たちはお
それから人目のつかない
彼女はいつものように
「ともかく、町を出るまでは大人しくしなくちゃ。ただでさえその竜騎士の
「うぅ……私もわかってはいるのだが……」
「それにレヴィは美人だからな。町に入ったときにすれ
「な、なっ!? わ、私が美人だと!? や、やめろリョウタッ! そういう
俺は
いつも言っていることなんだから、いい
本当に
「わ、私は騎士だッ!
「はいはい。わかったから、さっさと
そして、俺は
これをやると
賞金
向かった宿屋では、
「では、
どうやらこの宿屋は先払いらしく、俺はこの世界に
今思い出しても、異世界へ来てなんで労働して
普通は
これも全部あの女神が悪いんだ。
いつになったらチートスキルをくれるんだ!
いつになったら俺のターンが来るんだ!
俺はこの世界へ来てからずっと労働と
こないだ森で会った俺と同じ異世界へ来た少女は、
あのクソ女神め、今度会ったら必ず殺してやる!
「いや~すいませんねお客さん。最近はこの町も
俺が内心で思いだし怒りをしていると、宿屋の
その物騒という言葉を聞いて、まさか俺たちがお尋ね者だとバレたのではないかと思ったが、話を聞くにどうも違うようで安心した。
なんでもこのところモンスターの
なるほど、だから先払いというわけか。
でも、そんな話を聞くに、さっさとこの町を出たほうが
宿を
買い物が終わり宿に戻ると、レヴィが夕食前に風呂へと行きたいと言ったので、俺は部屋で一人荷物をまとめていた。
ここはモンスターの襲撃が多いみたいだから、明日の朝には
だが、俺たちはいったどこへ向かえばいいのやら……。
お尋ね者が安心して暮らせるところなんてあるのだろうか……。
ともかくいろいろ
「ふう~。お~いリョウタ。今なら誰も居ないぞ」
風呂から上がったレヴィは、部屋に入るなり体に巻いていた布をバサッとベットに投げ飛ばした。
そして、俺がいる目の前で動きやすい
「お、おいレヴィ!? お前まさか布一枚だけで風呂から歩いてきたのか? それと俺が目の前にいるのに着替え始めるなッ!」
「うん? 私の体には別に恥ずかしいところなどないぞ? 見られて困るものなど騎士にあってはならんしな」
「お前が困らなくても俺が困るんだよ!」
そうなんだよ……。
この女は顔やスタイルを褒められると顔を赤くするくせに、人前で平気で
こんな美人に目の前で裸になられたら、女慣れしていない俺のとって
「安心しろ。裸になるのはお前の前ぐらいだ」
「それをやめろってんだよッ!」
その夜――。
スヤスヤと
毎夜のことだが、男というやつは
っていうか、いきなりこんなリアル美人と旅とか
そして朝になり、宿屋から出ると――。
「おはようございますなのですよ」
突然フードの付いたノースリーブの服を着た少女に声をかけられた。
こないだ森で会ったビクニという少女と同じくらいの
ずいぶんと笑顔が
まさかここからようやく異世界らしいイベントが始まるのでは?
この少女が困っていて、それを救うみたいなやつ。
あの女神もやっと重い
「実は、町の
少女はニコッと笑うと、いきなり俺に向かって
ボディへもろに
「ああっ!
宿屋の壁に叩きつけられた俺が
「このグングニルの
そしてレヴィは、握っていた槍を
それを見たフードの少女は、右の
それはまるで三国志に出てくる
「ワタシの名はリム·チャイグリッシュ。
武道家の里なのに大魔導士?
言っていることはよくわからないが、ともかくリムと
「ふん。私は竜騎士レヴィ·コルダスト。
「いや、あの~名乗ってちゃってますけど」
「はうっ! う、うるさいッ! いいからかかって来いッ!」
レヴィがそう言うと、リムは先ほど俺に喰らわせた正拳突きを
だが、俺が目で追えるのはそこまでだった。
その後に
それでもレヴィはすべてうまく
彼女はジャンプだけは残念だが、
むしろ、そんなレヴィを追い込んでいるリムのほうがすごい。
まだ子供といってもいいのに、レヴィの槍による
「正直
「ふん。私も驚いているぞ。その身のこなし、ただ者ではないな」
何やらバトル
レヴィとリム二人とも
俺は止めに入ろうとしたが、さっき
そして、しばらくして――。
「少女よ、名をリムと言ったな。お前に竜騎士の
「受けて立ちましょう。レヴィ·コルダスト」
まずい、まずいぞ。
ジャンプなんかしてもあのリムって子には絶対に当たるわけがない。
レヴィが着地に失敗して、俺たちが捕まってしまうだけだ。
異世界で
これはなんとしてもレヴィを止めて逃げねばと俺が思っていると――。
「モンスターだ! モンスターが来たぞ!」
突然
どうやら
これはあの武道家から逃げるチャンス。
俺はレヴィの元へと走り、今のうちにこの町から
「あの
レヴィは俺のこともリムのことも
リムはそんな彼女の
まさかお尋ね者が町の人を助けに行こうとするなんて思わなかったのだろう。
そして、彼女は俺のところへとゆっくり歩いてくる。
「あなたは行かないのですか?」
俺は行くはずがないだろうと答えたかったが、リムの真っ直ぐな
それに、ヘタなことを言えば、捕まえられるとも思ったのもあった。
しばらく俺が
「あなたは弱いだけではなく
「レ、レヴィは別に恋人じゃないぞ! そ、それに弱い俺なんかが行っても……役に立てない……。あいつの
俺の
背中を向けられているというのに、なぜか彼女に
「リムの友人にすごい人がいます。その人は自分に
そういうリムの声は
先ほどレヴィと戦っているときとは別人だと思うくらいに。
「あなたはその友人と
リムはそういうとレヴィの向かってほうへと走り出していった。
もしかしてレヴィを助けに行ったのだろうか。
さっきの戦いを見る
そうだよ……。
俺なんかが行ったって
だって俺、
剣も
それなのに、どうやってモンスターと戦えってんだよ。
それをあの子は……俺が弱いってわかっていてあんなことを言いやがって。
逃げちゃいけねぇのかよ。
年上の人間に対してあんな
一体何様のつもりだ。
ああいう強い奴には、弱い奴がそうやって生きていくしかねえのがわかんねぇんだ。
俺は
「あの、お客さん。こんなときなんですが、部屋に
俺が一人立ち
今さらだが、この宿屋の亭主……。
かなりの年寄りのせいか男なのか女なのかわからん。
「こんな使いこまれたものだから、きっと大事なものではないですかね」
俺はその忘れものを受け取った。
それはボロボロノートみたいなものだった。
ページを開いて中を見てみると、そこにはこれまでのこと――。
レヴィが俺と出会ってからことが
――今日はとても
その
父と母が
その、
何度も死にかけたし、味方だと思っていた相手に突然
思い出すだけでも身の毛がよだつ。
金だけで動くような奴らなぞに、私の
この身を
ただその相手はまだ見つかっていない……。
だが、私は出会った。
この傭兵
さらにその男は、私の夢を
ただ
我がコルダスト家に伝わる
これを捧げる相手はこの男しかいない。
私はどんなに
……レヴィ。
何を勘違いしているんだよ……。
俺は
「どうかなさいましたか、お客さん?」
「ちくしょう……」
「はっ?」
「ちくしょうぅぅぅッ!」
そして俺は走り出した。
バカだ、俺はバカだ。
行ったって何もできやしないのによ。
でも、それでも行くしかない。
だってあんなの見たら逃げられないだろッ!
レヴィとリムが向かった町の出入り口へ走っていると、もうすでにモンスターの姿が
その姿は牛のような体の四つ足で、
こちらにはまだ気がついていないが、その赤い一つ目で何かを
というか、建物と同じくらいの大きさなんてデカすぎるだろ!?
なんであんなのがこんな小さな町を
バランスとか
俺がそのモンスターの近くに
だが、彼女たちは
「おい、何やってんだよ。さっさとあいつを
あとから来ておいて偉そうに言う俺のことを、リムは冷たい顔で見つめていたが、レヴィは両目をパッと見開いて
「ほらな。リョウタは
レヴィがリムにそう言うと、彼女はそんなことよりもと言い、あの巨大な一つ目モンスターのことは話し始めた。
モンスターの名は“カトブレパス”。
「カトブレパスって……もしかしたら
俺が訊くと、リムは
「なるほど。だから、こうやって隠れているわけか。……って、ようするにあいつに睨まれたら
俺はその場でジタバタしながら、やはり来なければよかったと思った。
そんな俺の姿にリムが冷たい
「ウオォォォッ!」
カトブレパスの当然の
それと同時に、カトブレパスの周りに
その
おいおい、石化だけ気をつけていれば安心じゃないのかよ。
あんなの
近づいたらあの巨大な体に吹き飛ばされるか、石にされる。
でも、このまま隠れていてもあの雷に打たれて
一体どうすりゃいいんだよ!
「このままでは
「飛ぶ? もしかしてそれは、先ほどリムに使おうとしていた竜騎士の技というやつなのですか?」
ブルブルと
それは竜騎士のジャンプでということなのだが、いくらあれだけ
それかジャンプする前に雷に打ち落とされるかで、どうみても
いや、待てよ……。
ようはジャンプが当たればあいつを倒せるんだよな……。
「なあ、もし石にされたら、元に戻れずに死ぬのか?」
「いや、
「今この場に魔法を使える奴がいないってことか……」
俺が
やはり石化したら
それだけはしょうがないか……。
それから俺はレヴィとリムに思いついたことを話した。
一人が
そして、動けなくなったところをレヴィのジャンプで
「おい、リョウタ!? その話だとカトブレパスを引きつける役はお前がやるつもりなのか!? バカな!? 死ぬつもりかッ!?」
レヴィはこの作戦が考えに反対だった。
それは俺の身を心配してくれているからだとわかるが、この方法が一番カトブレパスを倒せる確率が高い。
レヴィのジャンプが当たったところを見たのは、俺にたまたま落ちてきたときだけで、喰らった身としてはその威力は十分に知っている。
人間相手だと本気で飛ばない彼女だが、それを
リムの
というか、俺だってこんな作戦やりたくねえよ!
でも、他に方法がないだろう!?
どうせ戦うんなら
それがこの俺、セキ·リョウタだ。
「じゃあ二人とも、作戦通り
俺が走り出したと同時に、リムもカトブレパスの後ろへと向かった。
「ウオォォォッ!」
俺の姿を見た
というか、このままじゃ石化しなくても雷に打たれて死ぬじゃねえか!
俺はそう思ったが、今さら
こいつを倒さなきゃどっちにしろ死ぬんだ。
やってやる、やってやるぞ!
雷を避けながらなんとかカトブレパスの気を引いていると、突然その体が地面に倒れ込んだ。
「今なのですよ、レヴィッ!」
リムが奴のバランスを崩すのに成功したんだ。
俺はそれでホッと安心して、リムの声のするほうを見たら、カトブレパスと目が合ってしまった。
その
体が動かなくなったと思ったら声も出せず、気がつくと全身が石になっていた。
石化は別に
マジかよ……。
やっぱ俺は何をやっても
ヘマをしてしまった自分が
動けないまま前を見ていると、空へと飛びあがったレヴィの姿が確認できた。
あいつ……こんなときに笑ってやがる。
人が石になったってのによ。
……でも、レヴィはやっぱり飛んでいるときが一番いい顔をするよな。
行けレヴィ!
お前の力をそいつに見せてやれ!
内心で叫ぶ俺。
そして、レヴィが槍を構えながら
倒れていたカトブレパスは完全に
やった!
この巨大なモンスターをやっつけることに成功したんだ。
「やったぞリョウタ! 私は……生まれて初めてジャンプでモンスターを仕留めたぞ!」
カトブレパスの頭から降り、石化した俺に抱きついてきたレヴィ。
突き刺した槍を抜くことも
やれやれ、そんな喜んでないで早くこの状態をなんとかしてくれ。
と、思っていた瞬間――。
「ウオォォォッ!」
カトブレパスが
レヴィのジャンプでも倒せないのかよ……。
俺は動けないからこのまま殺されるのを待つしかないのか。
こんなわけのわかんねえ世界で死にたくねえ!
死ぬ
何してんだよ……。
早く逃げろよ!
お前まで死ぬ気かッ!?
声の出せない俺は心の中で叫んだが、レヴィは動かずに声をかけてきた。
「何を言いたいのかはわかるぞリョウタ。だが、私はこの身をお前に捧げた騎士だ。ここで逃げるわけがないだろう」
……何言ってんだよ。
早く逃げろよレヴィッ!?
「安心しろ。私が必ずこいつを倒し、お前を守ってみせる!」
俺が何を考えているかは伝わっていたが、レヴィはそれでも逃げずに向かってくるカトブレパスと対峙していた。
バカ野郎……。
槍もないお前がこいつに勝てるはずもないだろう……。
ここでお前まで死んだら……俺は……。
立ちはだかるレヴィ目掛けて、カトブレパスは雷を喰らわせた。
それは今までの
だが、彼女は倒れることなく、立ちはだかる。
「私は倒れんぞ! さあ、かかって来い!」
声を張り上げるレヴィだが、その姿を見るにもう立っているのも
レヴィが殺される……。
ちくしょう……。
「必ずこいつを倒し、お前を守ってみせる……なのですね、レヴィッ!」
リムの声が聞こえたらと思ったら、カトブレパスの頭が
なんだ? もしかしてリムの技なのか?
何か
「オーラフィストなのですよ」
そう言いながら、俺とレヴィの目の前に現れたリムはニッコリと微笑んだ。
その後――。
リムの魔法で石化を治してもらい、足早に町を出た俺たちだったが、どういうことだろう。
町の連中が俺たちを追いかけてくるじゃないか。
まさか俺たちを捕まえるつもりか?
町を
「どうするリョウタッ!? ここで一戦
レヴィがふざけたことを言っている。
カトブレパスと戦ったばかりでまだフラフラだというのに、あの人数を相手に勝てるつもりかよ。
「いいから逃げるんだよッ!」
「わかった。私はたとえ地の
それから俺たちはまた森へと入ってなんとか町の連中を
ああ……これでまた入れなくなった町が
一体これからどうすりゃいいんだよ……。
そんな
「先回りしていたのか? またやりあうつもりなら受けて立つぞ」
レヴィが槍を構える。
俺が追手かと思って顔を上げると――。
「いえいえ、とんでもない。リムはあなたたちのことを
そこにはリムが立っていた。
リムは俺たちを捕まえるつもりはないと、右の
じゃあ、何のために?
俺とレヴィがそう思っていると、彼女はある
「実はこのリム。魔法を一から勉強するためにライト王国という国へ向かっているのですよ」
彼女の話では、そのライト王国という国の王様は、
国民は
そんな国があるのならお尋ね者の俺たちでも、きっと安全に暮らせるのではないか? それがリムの提案だった。
「しかし、ここ何年で聞こえてくる話ですと“
「それはおっかない……。でも、その国だったら俺たちを受け入れてくれそうだな」
「なのです」
「じゃあ、その暴力メイドってのに気をつければ問題はなさそうだし。よしレヴィ。次の目的地が決まったぞ」
俺は当然
そんな
「そうだな。たとえその暴力メイドが私たちを襲って来ようものなら、この私が……いや、見事竜騎士の技でカトブレパスを追い詰めた“この私”が返り討ちにしてやる」
「……お前。初めてジャンプが成功したのがよほど嬉しかったんだな……」
そして、俺たちはリムと同行させてもらうことに。
いや、本当によかった。
ライト王国にさえつけば、追手から怯える生活も
そこで仕事でも見つけて、レヴィと
この女はトラブルメーカーだからな……。
「コラッリョウタ! あんまりジロジロ見るな! そんなに見つめられたら……その……
俺の視線を感じて、何か勘違いしたレヴィが顔を赤くしていた。
いや……まあいいか……。
「実はあの追いかけてきた町の人たちが、二人にお礼を言おうとしていたことは
「うん? なんか言ったかリム?」
「なんでもないのですよ。では、気持ちを
何か小声で言っていたリムの言葉の内容は気になったが、俺たちはライト王国へ目指して
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