第二十八話 誰も居ないはずの村
「なんでこんな森の中にあんな小さい
ソニックは
……というか、足も体力も
「いいから……あの子のいるほうへ……行ってみようよ!」
「ちっ、しょうがないか」
「キュウ~!」
私が息を切らして
大きく両手を
そして、
「助かったの……? ていうかなんで? どうしてグリズリーはこっちに来れないの?」
「ひょっとして
ソニックがいかにもファンタジーらしいことを言っている。
まあ、
「大丈夫ですか、お姉さん、お兄さん?」
私とソニックに向かって、心配そうに声をかけてくる少女。
私は助けてくれたことのお
少女の名前は、ソリテール。
この結界が張られている村で
「ソ、ソ、ソリテールっていうんだ。か、
いくら相手が子供だからって、私の
だけど私の
ここはやはり私が
「わ、わたしの名前は
「もっと
「そんな言い方ないでしょ!? 大体ソニックが
そんな私とソニックのやりとりを見たソリテールはクスッと笑った。
そして、どうも
何がそんなに
「ハハハ! ビクニお姉さんとソニックお兄さんは
「どこが!?」
そんなソリテールの言葉に、私とソニックはユニゾン――同時に
するとググが、前のめりになった私の頭の上から、ソリテールの
「わあ~可愛い! あたしはソリテール。よろしくね~ググ!」
「キュウキュウ!」
どうやらググもソリテールのことを気に入ったみたいで、もう彼女に
でも、幻獣バグって人間には
まあ、彼女は私たちの
「そうだ! ねえ、ビクニお姉さん。よかったらあたしの村に
ソリテールは初対面である私たちへ――。
しかも、上下
リンリのことは心配だけど、今日はもう日も
ごめんねリンリ。
でも、私の体力で長い旅を続けるにはかなりスローペースでいかないと、
それからソリテールの後について行き、私たちは村へと
木で作られた小屋がいくつか見えたけど、数はそんなに多くない。
それを見ると、村の
その中の一つ――ソリテールの住む小屋で私たちは
「じゃあ、ちょっとあたしはお姉さんたちのことを話してくるね」
そういうとソリテールは出て行ってしまった。
小屋には
うんうん、とってもファンタジーっぽいね。
これでエルフとか
そういえば、
「おい、ビクニ」
私がそんなことを考えていると、ソニックが話しかけてきた。
しかも、せっかくソリテールが泊めてくれるというのに、
私だって元の世界では、
だから
別にずっと笑顔でいろとは言わないけど、あんたももうちょっと
「俺がライト王国へ向かっていたとき、たしかこの村を通った」
「はあ? 今さらなに言ってんの?」
この目つきの悪い吸血鬼は何を言ってんだか。
ライト王国へ向かっていて、この村の
「だけどな、
「はいはい、ソリテールが居なかったんでしょ。だからあんたは泊めてもらえなかったってわけね」
「違う……」
ソニックはそう言うと、私のことを振り向かせて目を見つめてきた。
彼とはまだ
その表情は、けしてふざけたり、
「この村はすでに
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