第二十四話 運命 偶然 感謝
ラビィ姉がライト王に話をした後――。
私はソニックのことを
もちろん
今や私の
バグは子猫ほどの大きさで、体重もやたら
「はあ~今日も見つかりそうにないなぁ」
「キュウ……」
私が大きなため息をつくと、バグも同じように息を
朝から捜して、もう
「やっぱり、こんな大きな街で少年一人捜すのは無理があるのかな……」
「キュウ、キュウ……」
ライト王国は城を中心に街が広がっていて、かなり大きな
この都市は、高く大きな壁によってすっぽりと囲われているため、この国から出るには必ず兵士が
ライト王もソニックを捜しているから、王国から出ようとすればすぐに見つかるはずなんだけど、どうもまだ彼らしい人物は発見されていないみたい。
「それにしてもあなたとソニックはどうやってこの国に入ったの?」
私は頭に乗っていたバグを抱きかかえ、質問してみたけれども、ただ「キュウ、キュウ」と
まあ、バグは商人が運んでいる馬車の
ソニックはきっと、あのコウモリみたいな
……ってことは。
もうソニックは壁を
もしそうだったら私……お
そんなことを考えながら私は、
……まあ、そんなに
私がピンチのときだって、何も助けをくれなかったし。
まったく役に立たない……って、いかんいかん、いかんぞビクニ!?
いつもの悪い
せっかく異世界へ
って、今さらながらだけど
実は
突然悪の
「キュウ、キュウ~!」
私が頭を
もしかして、バグが私に
バグは人の悪い心を食べるっていうし……って、それが理由だったらなんか
そして、私は
広がった空間には
私が泉に近づいていくと、そこには
どこか見覚えのある姿に、私がその近づいて行くと――。
「お、お前!? なんでここにいるんだよ!?」
私はこの
「ふふふ、ソニック見つけたよ~。
そんな私の姿を見たソニックは、まるでおぞましい
「さあ~、私と一緒に来てもらうよぉぉぉっ!」
そして、どうしてなのか、突然「うわぁ~!」と
何故ソニックが走り出してしまったのかがわからない私は、とりあえず彼の後を追いかける。
でも、やっぱり私の足の速さじゃ追いつけないから、ドンドン
「また
何か
「さっき城から見えたから呼びに来てみれば……こんなことになっていたっすか」
そこにはメイド服姿のジト目――ラビィ姉が立っていた。
「ラビィ姉! ソニックを止めて!」
「へっ! 今はもう夜だぜ。俺を止められるもんか!」
ソニックはそう言うと、あのスピードが上がる魔法――ファストドライブを
もはや
……けど。
「がっ!? な、なんで……?」
ラビィ姉が、そんな
ラリアットを喰らったソニックは自分のスピードが速過ぎたのもあって、喰らった
「キャ~! ソニック、ソニック! しっかりしてっ!」
「ああ……ああ……」
叩きつけられたソニックは、
「ちょっとやり過ぎたっすね。でもまあ、止めれたからいいか。さあ、ライト王様のところへ連れて行くっすよ」
私は、こないだのバグが暴走したときに、もしかしたらラビィ姉一人で止められたんじゃないかと、冷や
そんな私の近くで、バグが泡を吹いているソニックの顔に、自分の顔を
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます