この大地は碧く優しく ~辺境第十七自警隊~

作者 悠木 柚

73

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★★★ Excellent!!!

基本、気持ちのいいコメディでした。
事実、紹介文にはSFコメディファンタジーとあります。

未来の地球。
大災害をきっかけに今までの国は再編され大きく二つの勢力に分かれてしまう。
平和が続いていたが、ロドレイナ軍が攻め込んできて……。

正式な軍隊は平和ボケしています。
ゆえにダメダメです。
正式な軍ではない辺境第十七自警隊はショーゴをはじめ個性豊かな人間の集まりです。
しかし大活躍します。

難しい専門用語も出てきますが心配ご無用。
頭を空っぽにして読めるコメディなので構えずに楽しんでみてはいかがでしょうか。

★★★ Excellent!!!

クローズアップされるのは、尖ったメンツしかいない民間の自警隊。リーダーと思しき主人公はすきあらば時給UPを目論む虫大好き少年。彼自身も、彼を取り巻く登場人物も、みな自分を一番大事に生きている。

組織の中での、この奔放さを自分勝手と呼ぶのは正しいだろうか。

彼らの興味が熟成され、発揮される予測不可能な力が、吉凶入り交じる結果をもたらす可能性は否めない。だがこの光景をジオラマの中での出来事として眺めると物凄く面白い。そんな風に感じられるのは、広大な世界と凹凸に展開する地形を俯瞰して眺めているような気にさせる描写力の賜物である。

実際に彼らが台頭して切り拓く世界は、それこそ碧く優しい「新世界」だろう。

★★★ Excellent!!!

本作品は、ざっくりと言えばミリタリー系の作品になります。しかし、ただのミリタリー系ではありません。といいますか、そのミリタリー系ではないという部分が非常に大切になってきます。

本来、作中に登場するキャラクターは戦場での活躍を求められますが、こちらの作品では、よくよく考えたらキャラクターたちを戦場に送ってはいけないということがよくわかります。

そんな彼らの特徴は、真面目に斜め上を行くです。あまりにも当たり前に斜め上を貫きますので、読む側もそれが正しいように錯覚してしまいます。

しかしながら、やはりここはきちんとツッコミを入れるべきです。しかし、まともにツッコミを入れだすと止まらなくなり、結果、彼らのワールドに引きずり込まれて新たな趣味に覚醒してしまう恐れもあります。

と、無茶苦茶なことを書きましたが、作品としての完成度は高く、エンターテイメントとしても一級品でありますので、流行りのラノベでは物足りない方や、新たな趣味に覚醒したい方は、一読されてみてはいかがでしょうか。

戦場に何を求めるかは哲学的な部分もありますが、彼らが何を求めたのか、それを探るのも一つの楽しみかなと思います。

最後に、非常事態でも労基法を貫く国の姿勢には、もはや称賛しかありませんでした(笑)

★★★ Excellent!!!

大きな地形変化があった地球。日本があったあたりは『ガレリア連合国』と呼ばれるようになりました。
本作は、そこの「辺境第十七自警隊」に所属する男女の活躍を描いた、本格SFロマンです!

…と言いたいところですが、SFコメディです。
SFコメディってあまり読んだことないんですが、面白いですね!
兵器に関してはミリオタ垂涎設定を披露し、ただしそれを扱うみんなのネジがどこかゆるんでるという。
安心してツッコんだり笑ったりできる仕様です。もちろん、ミリタリー知識なくても大丈夫です。

軍人さんたち、みんないい味出してます。
「こいつら大丈夫か」とツッコんであげてください♬
『ガレリア連合国』の未来はどっち…!?

★★★ Excellent!!!

 民間部隊のメンバーが主な主人公となる作品。架空の国は国家存続の危機に瀕していた。領地を攻撃され、奪われそうになる。そんなときに必要とされるのが主人公たちだ。領土の描写、土地勘やキャラクター設定などは作者様の得意とするところ。しかし、今回のメンバーは「真面目にふざける」のである。
 カレーが食べられない上司に、カレーの神髄を教えたり、ちょっと真面目かと思った武器の機体の改良(改悪?)は変なところにばかり力を入れる。そして危機迫る前線に送られれば、そこでバカンスとばかりに虫取りを始める。しかし、そこで遊び半分で武器を使って、敵を壊滅させる。
 敵にとっては厄介この上ないが、主人公たちは今日も平常運転でふざけまくっているのであった。

 リミタリーは苦手でしたが、この作品は笑いながら拝読出来ました。
 是非、御一読下さい。

★★★ Excellent!!!

限られた時間帯の中、外敵を警戒し時には交戦もしなければならない。それだけではなく、お気に入りのマシンを整備したり、カブトムシを探したり、カニを食べたりと忙しい辺境第十七自警隊のメンバー。一見、ポンコツの集まりにも見えるが、個々の能力と隊の連携は、ガレリア国でも随一の連中だ。好きなことをやっていれば、働き方改革の縛りなんぞ関係ない。好きな時に動いて好きな時に暴れればいい、仕事を仕事と思わぬ姿勢が強さの秘訣でもあるのではないかと思う。

学歴や金、血筋に家柄など関係ない。全ては経験による勘とセンスだと言わしめる描写に、読み手の心も踊る。いつもながら清々しい☆