S.S~絶対正義~

霜花 桔梗

第1話 

 わたしの名前は『幹之 炎華』この県立精霊高校特殊科の二年生です髪はショートカットで蒼い瞳がチャームポイントだ。


 わたしは曲がった事が嫌い。スプーンが曲がるのすら嫌悪感をいだく。

好きな言葉は『絶対正義』である。


 そして、得意な召喚術は炎です。炎と絶対正義をかけ合わせたら。


 校内一の火炎使いになっていた。


 皆は噂します、精霊高校の五芒星の一人だとです。


 うん?


 正門前に人だかりができている。男子生徒が女子生徒に肩を揺さぶっている。

よく見ると、男子生徒には裏生徒会である『北斗』のバッチが光っている。わたしは心に『絶対正義』を文字が浮かぶ。


 『北斗』の権力者が一般生徒を襲うとは言語道断だ。わたしは右腕を伸ばすと炎がひも状に現れる。手の甲には召喚術の魔法陣が描かれている。


「『絶対正義』の名のもとにお仕置きです」


 右手のひも状の炎はムチの様に男子生徒を襲う。


「あち、あち!!!」

「大丈夫、火力は調整済みよ」


 仁王立ちするわたしに『北斗』の生徒は足早に去っていく。


「ありがとうございます。この『シャドーカード』が取られてしまっては大変でした」

「礼など要らぬ、絶対正義は我にありだ」

「頼もしいですね、わたしの名前は『千堂 輝夜』です。輝夜と呼んで下さい」


 丁寧な挨拶に気が引き締まり。わたしも名乗る事にした。


「えぇぇと『幹之 炎華』だ」


 少し緊張してしまった。ま、失敗も有ろう。


「それで『北斗』の生徒に襲われる、心あたりはあるのか?」

「え、ぇ、この『シャドーカード』を狙ってです」


 輝夜さんは少し戸惑った様子で黒いカードを取り出します。


「これは……?」

「神々を召喚しようとした時に得られた影です」


 神々を召喚?それは禁忌中の禁忌です。これは絶対正義なのか疑問を感じます。

軍師に聞いてみるのです。


 わたしは弟みたいな存在の『白花』に携帯で神々の召喚について聞く事にしました。


「なんです?姉ちゃん?」


 小学生の『鬼頭 白花』は近所に住んでいるので可愛がっていたら。姉ちゃん、姉ちゃんとなつかれました。絶対正義に感銘を受ける理解者なのです。また、白花は知略にたけていて最強コンビとも言われています。


「白花、神々と召喚術についてどう思う?」

「神々は信仰や救済、創造など、その影響力の大きさから召喚術にとって禁忌です」


 やはり、そうでしたか……。しかし、このまま、この女子を見捨てたら、絶対正義に反します。わたしが長考していると……。白花がやってきます。どうやら、近くにいたようだ。


「姉ちゃん、何故、突然、神々なんて言い出したの?」

「こちらの輝夜さんが『シャドーカード』なる神々の影を持っているとのことで……」

「え!神々の影?是非、見せて下さい」


 白花の目つきが変わります。好奇心の塊の白花です。つまりは白花は珍しい物は大歓迎です。

輝夜さんが黒いカードを取り出すと。キラキラした目つきで眺めます。


「姉ちゃん、これ本物みたいだよ」


 喜ぶ、白花には禁忌との言葉は無意味のようです。これは負けてはいられません。


「絶対正義に怖いモノなどない!!!」


 わたしも気合いを入れなおしました。


「炎華さん、立ち話も何です『美化部』の部室に行きませんか?」


 輝夜さんは『校内美化活動部』の部員のよです。ただ、校内のゴミを拾うだけの部活です。きゃしゃな輝夜さんらしいです。


「それよりも、白花は何故ここに居るのです?」

「あ、あ、近くの公園で課外授業」


 この高校の近くには有名な公園があります。藤の花が名物なので、この季節は遠足にピッタリです。


「遠足とは言え、授業を抜け出すとは絶対正義に反します」

「そう言うと思った。このスマホケースが完成したのですけどね」


 白花は『絶対正義』と書かれたスマホケースを取り出します。


 む、む、む……。


「買収など無意味!『絶対正義』は揺るぎません」

「やれやれ、だ……」


 白花は呆れた様子です。そう、『絶対正義』と黒地に白く書かれたスマホケースは特注品です。それをここで出してくるとは流石、我が軍師です。


「放課後に受け取りに行きます」

「ここに居たら、ダメ?」

「ダメです、帰りなさい」

「ちぇ……」


 つまらなさそうに、校内から白花は出ていきます。さて、輝夜さんです。


「楽しい、妹さんですね」

「違います、白花は男子です、それに家の近所の子であって、血のつながりは無いです」


 白花は一見、ボーイッシュな女子に見えますが心の底から男子です。わたしは輝夜さんに長々と説明します。しかし、『絶対正義』と書かれたスマホケース……すぐにでも使いたい気分です。


 そんな、事を話しながら部室棟の隅に向かいます。

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