本当は怖い眠りの森の美女 王子は鬼の血をひくらしい
100年もの間、眠っていたお姫様のお話ですが、なぜそんなことになったのでしょうか? 実は姫の誕生のお祝いに招待されなかった魔女の嫌がらせからはじまった呪いなのです。15歳になったら紡ぎ車の針が刺さって死ぬという呪いをかけるのです。でも、なぜ招待されなかったのかというと、12枚しか金の皿がなかったので13人目の魔法使いを招待しなかったという理由があります。12人の魔法使いは姫に素晴らしい贈り物をしてくれました。富や美など目に見えない贈り物です。それにしても、そんなにいらついたのでしょうか。器の小さい魔法使いがいたものです。
もちろん危険となる国中の紡ぎ車を焼き捨てたのですが、15歳になった時に、なぜか老婆が紡ぎ車を持って現れます。見たことがないので、姫は興味を持って近づきます。おそらく13番目の魔女が仕組んだのでしょうが、そのまま針が刺さってしまい、姫は眠ってしまいます。100年たてば、親、友人などの知り合いもいないので、普通は孤独になってしまい不幸になるパターンが多い気がしますが、実はお城の人間全員が眠っているので、孤独になることはないのです。
眠り姫は、いばら姫とも言われていますね。100年もの間手入れをしていなかった城のまわりにはいばらがたくさん生い茂った状態だったそうです。まさに廃墟ですね。誰も近づかない城に王子は興味を持ちます。美しい姫が眠っているといううわさを聞いたからです。でも、勇気ありますよね。まさに廃墟めぐりが好きなタイプの男性なのかもしれません。誰も近づかないというのも魔法のせいかもしれませんが、普通に考えたら死体がたくさんあったり、建物も草が伸び放題、虫やごみが沢山ありそうな気がします。幽霊が出るかもしれません。王子様は色々な意味で勇気がある男のようです。
王子様のキスで目覚めるイメージがありますが、実は、魔法で100年後に王子様が来た時に目覚めるように設定されていたのです。
100年も眠るということは普通では考えられないことです。老化や汚れなどを考慮しなくてもいいのが魔法の素晴らしいところです。
これは、グリムやペローとは違うバジレという人が書いたバージョンですが、結婚してからも恐怖は続きます。なんと、王子様の母親が人食い鬼という恐ろしい事実が。王子って半分鬼の血をひいているのでしょうか。王子様のお母さんは王妃ですが、孫と嫁(眠り姫)を食べたくてしょうがないのです。そこで、王子がいないときにこっそり料理人に調理の指示を出します。しかし、料理人は動物の肉を調理して孫と嫁の肉だと偽ります。
どんだけこわいお姑さんなのでしょうか。こんな鬼と同居しなければいけないのは幸せとはいえません。孫まで食べようというあたり血も涙もありません。しかし、実は孫と嫁は生きていたということを知ると、怒り狂いへびなどを鍋に入れて大きな料理鍋に入れてしまおうとします。しかし、王子が帰宅してその事態を見てしまいます。自分の息子は食べようとしないのですね。そこで、王妃はへびの入った鍋に王子によって投げ込まれてしまいます。どんな国なのでしょう。結婚してから大変というのは現実をうまく表しているように思います。
★解説
うらまれると大変なことになるのです。相手が悪いと、逆恨みっていうのもあるし。人の感情ほど恐ろしいものはないのです。
★教訓
美しくても困難なことがやってくる。逆恨みのような呪いをかけられても根気強く仲間を待とうってことです。幸せになったと思ってもまた一難がやってくるという現実がめでたしめでたしで終わらないということを表しているのかもしれません。
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