第4話 姫宮舞子は名付けられたい!?

 ※3話を読んでいる前提です。 


 アキに言われるまま始めたWeb小説。

 あれからなんとか書き続けて、半年ぐらいがたった。

 見様見真似で試行錯誤した結果、短編が数十個になったので、1つにまとめた。


 それを見たアキから、どっかに投稿してみたら? と言われたので、とりあえずまともなタイトルとペンネームをつけようとして、今日はスマホを見つめている。


 タイトルはそれっぽいのを付けるとして、ペンネームだ。


(別になんでもいいんだけど)

(本名……はちょっと恥ずかしいしなぁ)


 スマホのログを遡る。


(レスが流れるようにねぇ……そんなつもりはなかったけど。流にするか。りゅう……名字? も欲しいな)


「どうやって決めてるか聞いてみるか」


 あたしはアキにLINEを送る。


 舞子「どうやってペンネーム決めてるの?」


 すぐに返信があった。


 アキ『まんま投稿ネームがアキの私に聞くか!笑』

 舞子「あ、確かに」

 アキ『特徴で決めてもいいんじゃない?』

 舞子「ほう」

 アキ『私的には、スマホ二台がインパクト大だったから、二刀流みたいな感じがいいかな』

 舞子「まんまじゃん」

 アキ『じゃあ二筆は?』

 舞子「にひつ?」

 アキ『ちがうよ。にふで。スマホをペンに見立てて、二本のペンで書くように流れるように速く書ける、って意味で』

 舞子「ペンじゃなくてスマホだけどな。それに確かに二台もってたけど、同時に操作はできないよ」

 アキ『細かいことはいいの』

 アキ『二筆流って書いて、にふでながれ』

 アキ『かっこいいじゃん』

 アキ『これでいこう』

 舞子「あたしの意見は!?」

 アキ『もう決定ですー。もし舞子が有名になったらその時は、二筆の名付け親、私なんですよーって自慢できるし』

 舞子「そんな簡単には」

 舞子「でもさ、」

 アキ『なに?』

 舞子「ありがとね」

 アキ『お礼は印税でいいよ。ステーキ食べたい』

 舞子「だからそんなに楽じゃないでしょ笑」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る