初めての外食

何の問題なくオークランドに着いた。


ここにバスで来るのは2回目


1回目はメモ紙を書いてくれた誰かのおかげで、


2回目は自分の力でバスに乗れた


海外ならそれがたとえバスに乗るような


簡単なことでもできて嬉しい。


バスに関しては3台に逃げれてヒッチハイクしたくらいだしね。


オークランドに久々に帰ってきたような気がするけど


最後に見たのは、数ヶ月...いや数週間前のことで


前に見たオークランドの景色と今の景色に大きな変化はない


テレビ塔に逆バンジーはいまだに健全だった。


僕自身も見かけには大きな変化はなく


変化があるのは内面的なもの


この街も僕のように見えないどこかに変化がきっとあるのだろう。


そいや


オークランドに着いたはいいけど、家に泊まらせてくれるというわかの友達の家がどこにあるのか分からない


ふつうに何処に家があるのか聞くの忘れた


わかに電話で聞くためにFree Wi-Fiのある場所


ギガ充スポットであるバーガークイーンのハンバーガー屋さんへ向かう。


ここのWi-Fiは銀行口座とIRDを待っていた


暇な1週間の時によく遊びに来てた場所で


当時はハンバーガを買うわけでも、飲み物を買うわけでもなく


ただWi-Fiのために椅子の上に居座ってた。


バーガークイーン様、その節はお世話になりました。


連れのバーガーキング様にもよろしくお伝えください。


そして今日、お返しをさせていただきます。


あの時と違ってリフォームとキウイのピッキングのバイトをしてお金を稼いだ僕


今までのお礼を含めてセットを頼む


自分の大好きなチーズバーガーのセットは7$


他のハンバーガのメニューは10$を超えるのに...


僕の舌は安上がりなやつだった


「whatwouldyoulikeorder?」 (注文は何ですか?)


はやっ、まってなんて言ってるか分かんない。店員さんは若いバイトさん


学生のような若い人と英語で話すのは初めてで


今の若い子ってこんなに英語早く話してるの?と困惑した


困惑したけどちょっと考えたら


日本のバイトさんだって


「いらっしゃいませポイントカードはお持ちですか?」という質問を彗星の如く流して言う。


ニュージーのバイトさんも日本のバイトさんも同じバイトさんだっただけ


「Hi what would you like order?」

(もしもし、注文は何ですか?)


ちょっと考えてしまってたのでバイトさんから2回目の質問が来た


「ops sorry can I have cheese burger combs」

(おおっと、ごめんなさい。チーズバーガーのセット下さい)


さっき見たチーズバーガ、ドリンク、ポテトのセットメニューの写真の横に


comb(コンボ)と書いてたから


コンボズ(combs)って言うのかなとぶっつけ本番で言ってみた。


ちなみに注文するときは


Can I have~ って言うのがオーソドックス


ニュージーで生活してきて身に着いた知恵だ。


...


ごめん


外でご飯を食べたのはニュージー来てから初めてでなんも分かってない


ただそうやって言うよ。と本に書いてただけ


オーダーは伝わったららしく確認のためか


バイトさんは「cheese burger combs?」と言い


「イエス チーズバーガコンボズプリーズ」ともう一度言った。


バイトさんと僕では発音が違い過ぎる。


僕はカタカナって感じであっちは口ってか舌の動かし方から違う感じ


文法とか理解してある程度喋れるようになったら


次は発音だな。と僕は次の課題を見つけた。


少し経ってから店員さんに呼ばれ、頼んでたチーズバーガの三段コンボをもらった。


ハンバーガちっこい!!


マッタのふつうのハンバーガみたいな小ささだ


それに比べてドリンクのコップは大きすぎる


スクバのグランデと同じくらいの容器、ヘタしたら夢のペンティ級かも知れない...


しかし夢の中身は空っぽだった。


え、接客してくれたバイトさんを見る。


見たが目が合わない。ガムを噛みながらペチャクチャしてる


レジしながらガム噛んでもいいんだ...


ペチャクチャもしてもいいんだ...


このペチャクチャの音と隣でジョォーという音に機械の音が混ざる


この音を僕は聞いたことがあった。


久々に聞いたドリンクバーからドリンクの出る音


なるほど、ドリンクはセルフサービスで好きなものを空のグランデ?に入れるらしい。


ドリンクバーの種類は豊富でたくさんの飲み物のボタンがあった


...


たくさんの炭酸の飲み物のボタンしかなかった。こりゃ太るわ


どれにしようか悩んでたけど一際目立つ黄色いボタンがのが僕の視線を奪う。


久々だな。元気にしてたか。


この黄色い炭酸は親方がよく買ってきてくれたものと同じ


この黄色いのが一番おいしそうで、こいつも僕に選んで欲しそうな気がして


空っぽのペンティ?に夢じゃなくて


こいつを注ぎ込むためドリンクバーのボタンを押した


席についてから一口飲み


「うん、普通だ、よく知ってる味だ」


そう思い出して、ケータイの発信のボタンも押した。

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