第24話 ハジメテと二人の関係 

 俺が一旦腕を解くと、シエナが俺の方に体と顔を向けてきた。


「あの……初めてなので……エリック様……お願いします……」


 シエナが顔を赤くしながら上目遣いで俺の理性を粉砕するようなことを言ってくる。

 おいおい。シエナが着ているスケスケの寝間着ですでにいっぱいいっぱいで、必死に優しくしようと感情を押さえているのにそんなことを言われちゃあブレーキが効かなくなっちまうぞ……

 シエナは現在、ニーニャからおまけで貰ったスケスケのエロエロの『ネグリジェ』というものを着ている。

 彼女の『スケスケのエロエロ』という言葉に嘘偽りはなく、薄暗い部屋でもシエナの……ってかシエナ! お前下着を何もつけていないのか!?


 一旦心を落ち着かせるために二人でベッドに並んで座る。

 シエナが口を小さくパクパクしながら俺を熱い目線で見てくる。

 ……エッチです。これは実にエッチです。

 暴走しそうな感情をなんとか抑え込みながらシエナの両肩を掴んで顔を近づけていく。

 シエナもこの先の展開がわかったのか目を閉じ、その時を待つ。


 そして二人は初めてのキスをした。



 しばらく後。色々して流石にこれ以上は息が持たない、というところで二人同時に息継ぎをする。


「……エリック様……如何だったでしょうか……? 初めてのキスで上手く出来ていたかどうか分からないのですが……」

「すごく良かった。シエナのファーストキスを貰えるなんて本当に嬉しいよ」

「エリック様は……初めて……だったのですか……?」


 またしても俺の理性の鍵を外すような可愛らしい目で聞いてくる。


「…………初めてだ」


 シエナがそれを聞いて再び満面の笑みでキスをしてくる。

 ……こういうシエナも良きものだ……



 キスを一通りやり終えた後。

 俺達は……体を重ねて愛を確かめ合った。


 その行為の中で、シエナが『色々と教えてください!』とやけに積極的になってきたり、彼女が俺に隠れてエッチな本を買ってそういう行為について勉強していたりと、俺の知らない彼女の一面を知れたりもした。


 俺達が愛し合ったのも大きな展開だが、一番大きな出来事だったのはいくつもの段階をすっ飛ばして俺とシエナが夫と妻という関係になったことだろうか。


 シエナの初めてを貰った時に、彼女が『私は……生涯お仕えすると決めた人としかこういう事はしないと決めていたのです。エリック様……責任、取ってくださいね?』と俺に一生に一度は言われてみたい言葉、みたいなことを言ってきたのだ。

 俺も彼女の思いに答えようと色々あったが最終的に『シエナ、これからは奴隷としてではなく……俺の女として、妻として一緒に過ごしてくれ! 絶対に幸せにするから。後悔させないから!』と、ひどいタイミングとひどい格好で言った。


 あまりにもだらしなく、しっかりとした告白ではなかったが……シエナは『エリック様、これから私を……あなたの妻である私を宜しくお願いします!』と、今までの最高の笑顔が天使レベルだとすると、今は神レベルの笑顔でオッケーをくれたんだ。


 色々恥ずかしいから端折ったが……もう一度言おう。俺とシエナは、めでたく夫と妻という関係になったのだ。

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