21. この単語がタイトルに入っている曲は名曲

 前回は、タイトルに「月/Moon」を含む楽曲を取り上げました。やはり題材が良いと良い曲になるんでしょうかね。どれを聴いても惚れ惚れする程良い曲ばかりでした。

 こんな風に、日頃何となく「タイトルにこの単語が入ってる曲っていい曲が多いな…」と思っている単語は他にもあるので、この機会に書き残しておきたいと思います。

 ※例以下の記載は、アーティスト名「曲名」(収録アルバム リリース年)。



【1. サカナ】

例)

椎名林檎「サカナ」(勝訴ストリップ 2000年)

スピッツ「魚」(99ep 1991年)


 椎名林檎の「サカナ」は気怠く色気のある退廃的な曲。一方、スピッツの「魚」はふわふわした浮遊感・透明感の中に、何となく不安定さがあるバラード。

 どちらも、各々の膨大な楽曲の中で目立つ曲ではないでしょう。しかしどちらもかなり存在感があり、一度聴いたら頭に残る、忘れられません。そして、「この単語がタイトルにはいっている曲は名曲なのでは…?」と私が気づいたきっかけの二曲でもあります。



【2. howling】

例)

天野月子「Howling」(Amafes Report 2008年)

RY X 「Howling」(Howling 2016年)


 二曲とも美しく、流れてきたら耳をとめてしまう楽曲。しかし、天野月子の「Howling」は痛々しく生々しい、人間(や女性)の衝動や苦悩を叫んでいて、心を揺さぶられます。

 対するRY Xの「Howling」は、神聖な儀式に巻き込まれたような、厳粛さと暖かさ、孤独感を覚える曲。しんしんと降り積もる雪のような静けさに心が落ち着く曲です。

 ※RY Xの「howling」の素晴らしいライブバージョンが収録されたアルバムについては、こちらで触れています。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054897097110/episodes/16816452221092612588



【3. ドライブ】

例)

UNISON SQUARE GARDEN「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」(DUGOUT ACCIDENT 2015年)

Jay Som「Nighttime Drive」(Anak Ko 2019年)


 この二曲は、「夜」という共通項まであるのに両極端。UNISON SQUARE GARDENは疾走感があり、夜の高速道路を走っているかのようなスタイリッシュな楽曲。うねるベースラインがかっこいいです。

 Jay Somのドライブはのんびりゆったりした曲調。だけど、ベッドの中で「明日街を出よう」と思っている描写から始まる物悲しさが漂います。このドライブは、果たしてどこへ向かうのか…。



【4. All My Life】

例)

Foo Fighters「All My Life」(One By One 2002年)

Hoops「All My Life」(Routines 2017年)


 最後は、単語どころかタイトルが完全一致している曲。

 言わずと知れたFoo Fightersの曲はかなりヘヴィなロックサウンド。歌詞の解釈も十人十色かと思いますが、激しい人生だなぁという印象の曲。

 一方、Hoopsの曲は「君が目の前にいるけどいいタイミングじゃない」とか「走るのに疲れてしまったけどスピードを落とせない」とか、Lofiサウンドも相まってやや気怠げ。

 同じタイトルでもこんなに違うのか…と対比が楽しめます。



 上記は、私が前々から思っていた単語をあげたものなのですが、まだまだ他にもありそうですね。もちろん、意味が広くよく使われる単語(愛とか恋とか君とか夢とか)ではなく、少し範囲を狭めた単語に絞っています。

 もし、あなたの中にある「この単語がタイトルに入っている曲は名曲」というものがあったら、ぜひ楽曲も添えてどこかで教えてください。聴いてみたいです。


 それでは、今回はこの辺りで。



 

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