18.大変だ!2021年7~9月ベストアルバム6選
どういう訳か、7~9月に聞いて好きだと思ったアルバムが、上半期版くらいの枚数になりました。大変だ! 嬉しいことですね。
だもんで、一旦この3か月間でのベストアルバムを選んでいきたいと思います。
<お品書き>
・2021年7~9月に見つけたいいアルバム抜粋(期間外リリース含む、ベスト選以外)
・7~9月ベスト6(2021年リリースのみ)
どうぞよろしくお付き合いください。
また、アルバムに振ってある数字は、私が聴いた順番です。順位ではありませんので、ご了承くださいな。
●2021年7~9月に見つけたいいアルバム抜粋
ここに挙がっている時点で、好きで仕方ない音楽ばかり。ありがとう2021年、まだ3か月も残ってるから楽しみに生きるね。
25. David Byrne / American Utopia on Broadway (Original Cast Recording)
映画「アメリカン・ユートピア」を鑑賞したので…。音源だけだと、ライブの視覚情報よりずっとまろやかに感じる。
26. Anushka / Yemaya
シルキーなボーカルなのに、曲調がR&B/エレクトロニカ/ソウル等々リズムを感じるものだから、気怠さより喉越しの良さが強い。
27. Verbz / The Low
ひんやりした感じのラップ、好きです。2017年デビュー、Croydon(ロンドン南部の地区)出身の人だとか。
29. Nubiyan Twist / Jungle Run
10人編成のヌビヤン・ツイスト、2019年リリース。Freedom Fables(後述)より多国籍な雰囲気、ジャズの音色が強めな印象。
30. Younger Hunger / Crying in the Pit
サイケなキービジュアルとは裏腹に、聴きやすいポスト…オルタナティブ…ロック…ジャンルをうまく言えないけど。ギターのじゃりじゃり感が好き。
31.Rostam / Changephobia
彼が歩んできた道のりを感じさせる、音に満ち溢れた玉手箱。コロナの高熱でうなされながら作った曲、代官山で聞いたけどその後見つけられなくて自分で作った曲など、出自も面白い。
32. Tom Gallo / Tell Me The Ghost
宅録勢らしい独り言のようなボーカル、ささやかに爪弾かれるギターの個人的な雰囲気はありつつ、深い音色がひんやり暖かくて心地よい。
33. Taylor Deupree / Mur
まるで無音のように美しい、ピアノが印象深いアンビエント。冷たい石造りの部屋で自然と流れているような音色が響く。
34. The killers / Pressure Machine
前にコラボしてた印象もあり、ブルース・スプリングスティーンを感じる。かつてのアメリカ、何ともいえないノスタルジー。
36. FKJ / Just Piano
ストレス緩和のための音楽として作られたアルバム。音をひとつでも聴けば心が穏やかになるのに退屈ではなく、FKJらしいワクワク感もある瑞々しい作品。
37. Keane / Dirt EP
5枚目のアルバム"Cause and Effect"制作時にレコーディングされた未発表曲集。心地よく切ないKeane節、発表してくれてありがとう…。
39.Tom Rosenthal / Denis Was a Bird
「大切な人の喪失」を描いたアルバム。別れの場面を鮮明に描く歌詞、それでも悲しみだけではなく、暖かな愛情も感じられるのが彼らしい。
41. Men I Trust / The Untourable Album
ツアーが出来ないことを前提としたアルバムだったとか。Lofiやドリームポップと言い切るには実体的な音で、心地いいのにどこか不安気な雰囲気も残るところが好き。
42. L'indécis / RING THE BELL
大好きなChillhop Recordsの重要人物L’indécis。パンデミック以降のお気に入りの曲をまとめた16分、記憶を呼び起こすベルのような一枚だとか。ゆるっとしてるのにリラックスに寄りすぎないのはそういう成り立ちに由来するのかも。
43. Ásgeir / The Sky is Painted Gray
壮大さとか浮遊感のイメージが強い人だったけど、本作はとても個人的な雰囲気。全体的に親しみやすいこじんまりとした中に、確かにあるÁsgeir節。
45. Keaton Henson / Fragments
秋口の切なさにすっと入ってくるEP。最高に心地よい、暖かな物悲しさに浸りたい時におすすめ。Julien Bakerとの相性も抜群。
46. Tom Misch / QUARANTINE SESSIONS
既に公開されていた曲がほとんどだけど、彼が動画を投稿し始めた去年の春からの、コロナで生活が変わっていたあの時期に思いを馳せては、不思議な気持ちになる。
47. Little Simz / Sometimes I Might Be Introvert
音と言葉がぴたりと合わさる時、こんなにパンチが効いた音楽になるのか…。映画を観ているかのようなアルバムで、それぞれの曲の振れ幅は広いのにまとまりがある。ラップの存在感故かしら。
48. Lambert / True
大好きなMercury KX所属のピアニスト。散歩中に道に迷ったような、ミニマルな音色が心地いい。2019年リリース。
49. Lambert / False
全曲コラボ作らしい。そのせいなのか時の流れなのか、Trueに比べたらだいぶ複雑な作りの曲が多めでびっくり。
50. Garbage / No Gods No Masters
今時流行りの80年代より、少し後のロックを思わせる懐かしさ。現代で無視できない話題を盛り込みつつ、しみったれてもいなければ説教臭くもないのが流石。
52. Mini Trees / Always In Motion
気怠いLofiサウンドは相変わらずで、日常に馴染む緩い光のようなアルバム。不安も期待も綯い交ぜに、「全部そこにあるモンだ」と思わせてくれる一枚。
53. Ginger Root / City Slicker
心地よい正統派シティポップ。「1981年の架空の日本の偽映画」からインスピレーションを受けたEPとのこと。夜の高速道路だけでなく、秋の青空の下でも聴きたい明るめの雰囲気。
54. Michael Seyer / A Good Fool
全体的にシルキーな、靄がかかったような寝起きの窓に差し込む日差しのようなベッドルームポップ。夏が終わったこれからの季節に心地良いノスタルジックな雰囲気もあって好き。
55. Sufjan Stevens & Angelo De Augustine / A Beginner’s Mind
大好きな二人のコラボ、良さが存分に発揮された一枚。キラキラしてるけど昔の思い出みたいな音色、美しいメロディと歌声が流石の一枚。
●7~9月ベスト6
最近の流行なのかもしれないけれど、「様々なジャンルの要素を兼ね備えた音楽」が好みだと気付きました。その中でも特に、ダブステップっぽい重い音、ソウルやR&Bみたいな緩さと熱さ、ジャズのような即興性や緩さといった要素が入ってるものが特に好き。
28. Nubiyan Twist / Freedom Fables
ガレージのざらっと感、ジャズやソウルの心地よさを兼ね備えている。かっこいい音楽のいいところ取り、このグルーヴ感がたまらない…!ライブで聴きたい!
35. Joy Orbison / still slipping vol.1
ダブステップみの強いDJミュージックだけど、リラックスして聴ける。夜のダンスフロアでふらふらと、人の気配がほとんどない道を歩きながら、車の助手席で窓の外を眺めつつ…。色んな場面で聴きたくなる。
38. quickly, quickly / The Long and Short of It
楽しみにしていたアルバム。ゆるいジャズっぽさがあると思えば、R&Bの雰囲気でかっこよく決めて来たりと、色んなジャンルが混ざり合う。こんな広い世界観の人だったのか。
40.Jungle / Loving in Stereo
クールかつキラキラしたディスコ/ハウスサウンド。MVがある曲は同じ世界観でワンカット撮影なこともあり、ディスコ版ハイスクールミュージカル見てるような気分になる。ここ最近流行りの80年代っぽさもありつつ、この気だるさやシュッとした感じは現代っぽい。
44. John Glacier / SHILOH: Lost for Words
こんなにかっこいいアルバムがこの世に存在するの…?ゴテゴテした作りではないのに、深い夜闇のような底知れない感じ。だけどゆったりした雰囲気もあって、この独特さが癖になる。かっこよすぎる。本当に。
51. JORDAN RAKEI / What We Call Life
聴くの楽しみにしてたアルバム。彼の名前は方々で目にしてたけど、いよいよ彼名義の一枚と向き合う機会が来た。エレクトロニカやR&B、ネオソウル…といった音のコラージュに美しいボーカルが重なるのが本当にツボ。個人的には、この内省的な雰囲気は居心地がいいです。
思えば色んなことがあった3ヶ月でした。9月にあるはずだったblack midiのライブが延期になって切ない思いをしましたが、早く手放しにライブの開催やバンドの来日を喜べる季節が来るといいなと思っています。
残りの2021年も、いい音楽と巡り合えることを楽しみに生きます。そして、よい音楽のタレコミも、お待ちしております。
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