第491話 頭の使い方

 頭の良い人は、常に脳を酷使しているに違いない、みたいに思っていた時期がありましたが、おそらく違うでしょう。常に頭を使っているのではなく、頭を使うべき場面を判断するのに長けているのだと思います。だから効率良く物事を進められる。


 経験則なので、当てになりませんが、閃きを得たいときにも、脳を酷使してはいけないように思います。むしろ反対です。頭を意識的に使わない、ニュートラルな状態にしておかなくてはならない。酒を飲んでいたり、風呂に入っていたりするときに、思いもしなかった発想を得られた、という体験談が多いのも、そういう理由からなのではないでしょうか。


 意識的に頭を使おうとするというのは、言い換えれば、使うべきポイントを絞って頭をはたらかせる、ということになるはずです。あることについて一生懸命考えているとき、ほかのことを考えられる余裕はありません。一方で、発想、閃きというものは、物事の今までとは異なる組み合わせを見つけることにほかなりません。したがって、一箇所に集中していてはいけない。分散的、全体的に頭を使わなくてはならないのです。

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