第474話 感覚が先か? 思考が先か?
人間には、大きく分けて感覚と思考の二つの要素がありますが、根底にあるのは感覚であるように思えます。
という判断をしたのは、感覚に依拠する部分が多いわけですが、それを思考によって補った結果抽出されたのが、ここに書かれている文章です。もう少し分かりやすくいうと、国内で銃を所有できるようにするという案に対する自分の意見は瞬時に決定され、その決定を担っているのは感覚であり、それを口にするときに思考が活かされるということです。
「A=B、B=C、故にA=Cである」という説明をして、「なんで?」と訊かれたら、「だってそうなんだもん……」と答えるしかありません。「故にA=Cである」以降の説明は論理的に展開されるわけですが、その根底にある「だってそうなんだもん……」というのは全然論理的な説明ではありません。ここからも、私たちが根本的に感覚に頼って判断を行っていることが分かります。「だってそうなんだもん……」としか説明できないことを、私たちは皆で共有しているのです。
ただし、少し視点を変えると、「A=B、B=C、故にA=C」というのは、=がどういうものか定義して、それに則って結論を導き出しているのだから、それは思考ではないかと、考える、こともできます。思考が先か、感覚が先かということは、簡単に答えを出せる問題ではありません。
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