第389話 事実とは?
我々は様々な場面で一般化をするが、実際にはそれほど簡単な事象はないように思える。
たとえば、癌になったら命に関わるとされているが、そうではない人がいてもおかしくないのではないだろうか。癌と共生するとか、自身の身体的な力で癌を消滅させるとか、原理は何でも良いが、とにかく、癌が自分にとってマイナスに作用しないようにできる人が、必ずしもいないとは限らないように思える。
癌になったら命に関わるというのは、一般的な傾向、つまり統計的に集められたデータから推測されたことであり、それを事実と呼べるかというと、疑問が残る。事実とは、今目の前にあるものだから、自分には癌に打ち勝てる感覚があって、実際に打ち勝ったという人がいたら、それはその人にとっての事実になる。
同じ理屈で考えると、幽霊は、人によってはいるし、人によってはいないといえる。その人には見えているのなら、その人にとってはいるのが事実だし、多くの人がそう思っているように、その逆もまた然りである。
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