第261話 とりあえず謝っておく
自分がミスをしてしまったら、たとえそこに何らかの理由があったとしても、とりあえず謝っておくのが懸命だと思う。たとえば、ボランティアで公園の掃除をしていて、遊んでいる子どもに塵の一部がかかってしまい、それを子どもの親から指摘されて、こっちは掃除してやっているのにと思っても、それを言わずに、とにかく謝ることだけに徹した方が良い(分かりにくい例え)。
失敗には原因や理由があることが大半だが、その内、自分の側のみに原因や理由があることは稀である。一つの事態は様々な事態と関係しているから、その失敗の直接的な原因となったのが自分でも、その背後にはいくつもの偶然が重なっている。中にはそれが明確であるにも関わらず、自分だけが責められることもあるが、そういう場合でも、そのすべての原因が自分にあるかのように謝っておいた方が良い。そういうふうに謝られると、良心的な人は責めすぎたかもしれないと思うし、そうでない人は、謝ってもらっただけで満足してしまうからというのが主な理由だが、要するに、原因や理由の究明を求めている人は少数だということである。
本当は、問題を解決するためには、謝ることは大した意味を成さない。原因や理由の究明の方が遥かに大事である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます