第173話 従わなくてはならない二十四時間?

 一日は二十四時間なので、人間を含め、すべての生き物はその制限に従って生活するしかないが、この二十四時間という数値は、本当に人間が従わなくてはならないものなのか、それとも、従わなくても良いものなのか、どちらかだと考えるかによって、世界観が変わるような気がする。


 人間も一種の生き物だから、身体も二十四時間に適した構造になっているはずで、だからこそ従わなくてはならない、と考えるのが前者の考え方だが、多くの人間は、基本的にはこういう考え方をしていると思われる。大まかにいえば、朝に起きて、夜に寝る生活をして、一日を一纏まりの単位として捉えている。


 一方で、人間には文明というものがあり、これを使うことで、二十四時間に従わなくても良いと考えるのが、後者の考え方である。その代表例が、照明器具というものだが、これがあるお陰で、人間は夜でも明かりの恩恵を受けることができる。つまりは、これを使えば二十四時間に従う必要がなくなるわけで、ほかの生物とは一線を画す存在になれる。


 人間は、本当に生き物だといえるだろうか。

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