第161話 出力は入力から

 話し上手は聞き上手と言われるみたいだが、たしかにそうかもしれない。もう少し抽象化してしまえば、出力上手は入力上手ということになるが、概ねその通りである。


 出力するためには、当然入力される素材が必要になり、反対に、入力するためには、あとのことを考えて、出力の方法を知らなければならない。このように、入力と出力は切って離せない関係なので、そのどちらか一方で成立するという状況は考えにくい。つまりは、上手く出力するためには入力に熟知していなくてはならず、話すのが上手くなるためには、まず聞くのを上手くしなければならない、という話に繋がってくる。


 上手い英作文を書けるようになりたいと思ったら、まずは基本的な英語の勉強をしなくてはならない。これが入力の段階で、このときにどれくらい正しく、そして体系的に学習ができたかによって、出力される英文の質は変わってくる。また、プログラマーが自分でプログラムした装置があれば、どこにどんなプログラムが存在するか、あとからでも探れるはずである。


 結局のところ、良い出力のためには、良い入力が必要という、当たり前の話になる。

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