第107話 自信はどのように生じるのか
自信とは、どのように生じるものなのか、甚だ疑問である。
自分には、正直に言って、あまり自信がない。というのも、常に失敗するリスクを抱えているからである。ある技術を習得して、その制度が上がれば、失敗する可能性は低くなるから、そこから自信が生じるのだ、という主張を耳にするが、どれほど回数を重ねても、決して完全にはならない。だから、失敗する可能性は誰にでもあるし、その可能性があれば、当然不安にもなる。
しかしながら、根拠のない自信というのも、また確かに存在する。ふとした瞬間に、どういうわけか、「できるな」と思えることがある。これは、上記のように論理的に思考して、統計的な判断に基づいて生じるものではなく、どちらかというと、脳内物質が原因となって、動物的な戦闘態勢が確立された場合に、無意識の内に生じるものと思われる。要するに、興奮すれば、それなりに自信が生じる、ということである。
自信がなかったとしても、やってみると、意外とできた、ということはある。けれども、それが転機となって、次からまったく不安を抱えずに事に当たれる、ということはない。
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