第95話 苛々することで得られるもの
苛々しても何も解決しないが、苛々することで、新しい発想を得、それがきっかけとなって、問題の解決に繋がることはある。
苛々したからといって、物に当たったり、人に当たったりと、八つ当たりをするのは良くない。そんなのは当たり前である。自分の感情を人にぶつければ、自分はすっきりするかもしれないが、まるで負の感情が他者に乗り移るがごとく、周囲の環境が駄目になる。この悪循環を生み出してしまうと、あとで面倒なことになるため、できる限り負の感情は外に出さない方が良い(人に見られないところでやるなら、まだ良い)。
しかしながら、周囲の環境に感情をぶつけないで、自分の中である程度維持すると、どういうわけか、次々と解決方法が浮かび上がってくる。おそらく、苛々することで興奮し、脳が活性化するためだと思われるが、解決方法だけでなく、それを後押しする力、つまりは勇気のようなものも、場合によっては得られる。ただし、感情を起点とするものなので、中には現実的ではないものも混ざっている。だから、苛々して、解決方法を思いついたら、すぐに実行するのではなく、落ち着いたときに、一度検討してから行うのが良い。
数学の問題で、全然解けなくて苛々しても、次の日になると、色々と試してみたいことが出てくるのも、このためだと思われる(個人的な経験)。
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