第63話 現実世界は脳内世界の一部
現実世界で辛いことが起きると、脳内世界や創作の世界に逃避するのが人間だ、と言われることがあるが、それは反対だろうと思う。つまり、人間は普段は脳内世界や創作の世界に生きており、そこで面白いことが起きなくなったときに、現実世界に顔を出すのである。
行動しないと現実世界は変わらない、と言われることがある。しかし、なぜ現実世界を変えなくてはいけないのか疑問である。脳内世界であれば、行動しなくても何でも自由に変えることができる。言い換えれば、自分好みの世界にカスタマイズできる。これは、いわゆる「想像」とか「妄想」と呼ばれるものだが、想像したり、妄想したりすることで、現実世界では体験できないことを体験できるのは確かだし、何より少ないエネルギーで多くのことを試すことができ、明らかに現実世界を変えるよりも簡単である。
行動や物質のやり取りを含んでいないと、何もやった気がしない、という人もいるのだろう。けれど、現実というのも、やはり脳で認識しているのだから、本来なら現実世界と脳内世界の区別というものは、そこまではっきりしていないはずである。むしろ現実世界など存在しない、といっても良いかもしれない。脳内世界の浅い部分が現実世界であり、深い部分が真の意味での脳内世界だ、ということである。
自分はどこの世界の住人なのか?
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