第107話 ゴッドファーザー
1972年のアメリカ映画です。
これほど完成度が高く、そして同時にアメリカでも日本でも大ヒットした歴史的な作品について、一体何を書けば読者の方に納得していただけるのか、私にはいささか自信がない。
だから取り上げるのが恐れ多く、今になってしまった。
実はそういう作品というものも沢山あって、この映画は、その代表的な一本なのだ。
今、これを読もうとしてくださっている方、どうか内容に期待しないで読んでいただきたい。
しかし恐れ多いと言っても映画は映画である。
どんな形にせよ、このラインナップの中にどうしても入れたかったのだ。
私個人の見解というよりは、一般に、よく聞くようなことを書けば、マフィアの映画でありながら、ファミリーの温かな血の繋がりが根底に流れているとか、ゴッドファーザーを演じたマーロンブランドが素晴らしいとか、映像が奥深くていいとか、ニーノ・ロータの大ヒットした主題曲なしではこの映画は語れないとか、重厚な演出が見事だとか、色々あるだろう。
どれも当たっているだろうが、私も子供ながらにこの曲を知っていて、映画の大ヒットを知っていたのだから、これはそうした賞賛にとどまらず、一種の社会現象に近いヒットではなかったのかと私は推測している。
物語はここには書くまい。
長いというだけでなく、私の書いたあらすじでは、読者の皆さまが興ざめなさるだろうし、何よりもこの映画の魅力は、見ていただかないことには結局のところ伝えようがない。
これ以上書いても、私の筆では何もお伝えすることはできないし、この傑作を冒とくするようなことはしたくない。
つまり、私は何もろくに書かずに筆を置くことにする。
この映画を好きな方は多いだろう。
これ以上語らないことが、唯一そうした方々への尊重になると思っている。
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