蒼い死神と恐れられる戦姫
エジプト基地から見て、戦線の最後方にその戦艦は鎮座していた。
第1第2第3戦線の部隊を攻撃と補給をローテーションさせながら、指示を出し波状攻撃を繰り返す。
サレムの騎士はあくまでテロリストである為、この戦いで数が優位だとしても総戦力に差がある。
そのせいか、味方の生存を第1に考えるが、故に補給とヒットアンドアウェイを意識したような波状攻撃をしていた。
幸い捨て値同然で手に入れたプレデターはまだ腐るほどある。敵の増援も少なくともすぐには望めない。
地中海を跨いだEU圏から増援が派遣されるだろうが、既に地中海沿岸には別働隊が展開し足止めをしている。
そこにも大量のプレデターが配備されている関係上容易には突破されない。
それを避けるとなると地中海を避けて迂回するしかないのですぐには増援は来ない。
そこで普通なら中東基地から増援を手配され、サウジアラビアからエジプトに向けて増援が来る可能性があったが、サレムの騎士の上層部が中東基地に対して工作活動をしたらしく増援は絶対に来ないと豪語している。
このままいけば、エジプト基地陥落も時間も問題だ。敵の増援が来る前に決着が着く。
だが、その固執を斬り裂く一陣の風が戦場に舞い込む。
「司令!後方より未確認機が接近!」
「何!敵の増援か!数は!」
「それが……1機です」
「1機だと……はぁ!敵も舐めてくれるたかが1機で……」
司令官は敵を嘲笑った。大部隊を差し向けるなら分かるが、たった1機で敵陣に突撃させるなどこれを支持した敵の指揮官の正気を疑う。
ある意味、単機で自滅しに来たその機体に敵ながら憐憫な眼差しを向けたくなるが、ここは戦場だ。
情けはかけない司令官はすぐに周辺部隊に撃墜を指示した。
だが、さっきまでの感情はある一言で一瞬で払われた。
「待って下さい!この敵、ルシファーを撃墜した蒼い機体の識別信号を出しています」
「何だと!映像を回せ!」
映像が前面のモニターに映し出された。
そこには戦闘機形態でこちらに向かってくる蒼い機体がいた。
その形状、ルシファー事変を知る者なら誰でも知っている。
「蒼い死神……」
サレムの騎士の間にはあの蒼い機体はそう呼ばれていた。
ルシファー事変と言う決戦的かつ絶対的な勝利を目された反抗作戦をたった1機で沈めた化け物。
統合軍の識別信号は出してはいないが恐らく、軍が雇ったPMCの傭兵である可能性が高い。
その存在は彼等にとっては畏怖すべき異形の化け物。
ルシファーの咆哮を受け付けず、圧倒的な力で戦場を駆け巡った存在。その脅威は彼等の耳にも入っていた。
だが、それはあくまで噂の域でおとぎ話の英雄のような活躍に半信半疑でもあった。
「そのまま敵を迎え撃って!戦術に変更はない!」
司令官は蒼い死神に脅威は抱いていたが、おとぎ話的な逸話を信じなかった。
誰かが恐怖のあまりでっち上げた作り話だと決めつけたのだ。
『敵、プレデターが急速接近数は8』
「神術を使えば貫けるけど……」
『それはやめて下さい。それを使うのは今は危なくなった時だけにして下さい。悪霊が入ります!』
アストに強く引き止められた。
神術を込めた弾丸を使えば、前面装甲を貫ける可能性はあった。
アリシアも神術のコツをだいぶ、覚えてきた。
だが、アストからは自分が危ない時以外は極力使わないように言われた。
何でもWNを使い慣れていない状態で極端にWNを使い過ぎると悪霊と言うモノが入り込み使用者を汚すらしい。
それで耐えられれば良いのだが、万が一にも乗っ取られると取り返しがつかないらしい。
自分なら大丈夫と思わなくもないが、そう言って慢心して麻薬に手を出す人間が多いと聞く。
ならば、無闇に使うのは良くはない。それに慢心は嫌いだ。
「わかった。なら、強行突破する。わたしが機体制御するからスラスターの制御をお願いね」
アリシアは人型形態に変形し腰にマウントした長刀を抜き、スラスター全開で突貫した。
AIは機体の制御には向かないが、スラスターの出力調整くらいならHPM下でも誤作動を起こさず実行出来る。
AIの上手い使い方だが、厳密にはAIとは呼べないアストには関係ない話かもしれない。
敵はプレデターからの砲撃で牽制しと後方のAPからの砲撃を合わせて仕留めにかかる。
APはアブレスト型の陣形を取りつつ砲撃を行い、プレデターを積極的に前に出す。
使い捨てのドローンを積極的に使い、人的被害を最小に抑えようとする辺りサレムの騎士は統合軍より割と道徳的かも知れないなどと思ったが、自分も含めて戦闘と言う異常行動をしている時点で50歩100歩だと思い考えるのをすぐにやめた。
すると、プレデターに変化が起きる。機体各部の姿勢制御が一瞬、覚束なくなったかと思うといきなり背面から炎を噴き上げ、一気に加速し始めた。
HPMの影響が限界を迎え姿勢制御系が誤作動を起こした事で回路に電流が流れ、化学ロケットエンジンに点火したのだ。
プレデターは機体そのものをロケット弾に変え、地上すれすれにアリシアにめがけて真っすぐ飛翔する。
アリシアはそれに構う事無く、刀を左脇構えでプレデターを迎え撃つ。
プレデターと接近した瞬間、アリシアはプレデターの装甲が僅かに湾曲したのを見切る。
その瞬間、一度後方に下がり爆発をやり過ごす。
すさまじい爆音と熱線が放たれ、周りの空気が温まり陽炎のように揺らめく。
今の一撃で何個かのプレデターが巻き添いに爆発した事で更に凄まじい爆発に変わる。
だが、その後に第2第3のプレデターが迫り後方から絶え間なく補給される。
「なるほど……だいたい、分かった」
アリシアはもう一度プレデターに突貫、左脇構えで迎え討つ。今度はプレデター3機がアリシアに同時に迫った。
一触即発な距離に近づき、プレデター内部の近接信管が起爆しようとした。
「そこ!」
アリシアは袈裟懸けをかけるように機体の軌道を瞬間的に大きく取り、3機まとめて斬りつける。
そのまま爆発する事なく化学ロケットエンジンの推力に任せて遠くへ飛んでいき、砂漠に不時着する。
「上手くいったね」
『えぇ、お見事です』
「でも、時間がない。早く決着つけないと」
アリシアは再び敵陣に向かって進軍を始めている。 同じようにプレデターが何機の襲って来たが、その度に斬りつけ爆発を無力化する。
「馬鹿な!何故、爆発しない!」
アリシア討伐に駆り出された小隊長は目を疑うような現実に視線を奪われる。敵の蒼い機体の斬撃1つでプレデターで次々と処理されていく。
ありえない光景が広がっていた。それがあり得るとすれば可能性は1つしかない。
「ま、まさか……近接信管を狙って斬っているのか!」
だとしても、あり得ない。それにはこちらのプレデターの構造を完全に把握し信管の場所を特定せねばならない。
仮に構造を把握したとしても信管が機体に反応しないギリギリの距離を見極めねばならず、機体も精確な操作が求められる。
更に刀が金属である為、信管のセンサーに刀が触れないように常に剣先を捌かねばならず、センサーの効果範囲まで視野に入れねばならない。
実際、アリシアはプレデターの構造をある程度熟知しており爆発が発生した箇所を見極め電子回路、爆弾の配置から近接信管の場所を特定していた。
尤も、仮に敵にそれを説明しても“あり得ない”と一蹴されるだろう。
そんな事をあの一瞬で判断し実行出来る人間などもはや人間ではない。
小隊長の背筋に悪寒が奔る。
そうであって欲しくない。まぐれや偶然であって欲しい。
だが、小隊長のその願いを一蹴するように蒼い機体は補給されるプレデターを捌いて撃墜しこちらへの距離を詰める。
更にこちらの弾丸をまるで全て見て避けている見た事もない鋭角な回避を行いながら、流れるようにプレデターを処理していく。
まるで戦場と言う相手の動きを探りながら、ダンスのステップを流れるように踏み鳴らしている。
敵の戦艦も流石に危機感を抱いたのか、戦艦の砲撃を蒼い機体に向ける。複数のレーザーが蒼い機体に向けられる。
光学回避システムがレーザーの接近を察知し、アリシアのその回避に合わせて肢体を動かす。
攻勢は留まる事を知らず激しくなり、その度に彼女のステップも激しさと鮮烈さを増す。
一挙手一投足が洗練された刃のように鋭く、その踊りは敵からしてみれば狂気の様な狂想曲。
1つ1つの動作が強烈な印象を与え、本能を刺激する。
増援に向かうプレデターは塵芥の如く雨のように地面に落ちていく。
たった1機のAPが圧倒的な物量を恐れもせず、戦線を押し上げる。
司令官は焦燥感に駆られる。
「何をしている!相手はたかが1機だろう!すぐに沈めろ!」
司令官は苛立ちを隠しきれず、対処に当たらせた小隊長に当たり散らす。
「しかし、敵はこちらの弾丸も特攻も全て効きません!」
小隊長は司令官に反駁するが、司令官は苛立ちのあまり理性を失ったような事を言う。
「ならば、接近してでも仕留めろ!」
その言葉に小隊長も流石にキレた。
「接近しろだぁぁぁぁ!ふざけるな!あんな化け物相手に接近戦で勝てるわけがないだろう!」
確かに普通に考えても勝てない。
相手は長刀1本で圧倒的な物量を押し上げる化け物だ。
射撃戦傾向が強い現代戦慣れした小隊長は経験からなる勘から接近戦ではまず勝てないと悟っていた。
それが解らない司令官との意識の乖離が彼を反駁させる。
何せ、遠回しに「犬死しろ」と言われて従える兵士の100%いるのか?と問われれば答えは言うまでもない。
そんな目的完遂不可能な指示を出すだけ統率が乱れるだけだ。
その点、理性を失い他の指示を考えようとしない司令官が悪い。
だが、人間とは己の間違えを認めない。
自分の意見こそ白いモノでありたい生き物だ。
「貴様!上官に楯突くのか!良いからさっさと命令を完遂しろ!」などと喚き散らす始末だ。
「極刑でもなんでも好きにしろ!どの道、接近すれば死ぬ事に変わらん!」
この2人の話は平行線のままだった。
APで前線で戦う人間と戦艦で後方から戦う人間ではこうした意識の乖離がどうしても起きてしまう。
この司令官は元は大戦中はある国のエリート士官養成校出身のキャリア軍人だったが、大戦中に国家が破綻し紆余曲折を経てサレムの騎士のメンバーとなった。
無論、戦術や戦略の勉強などはした事で高い指揮能力を買われ、高待遇の持て成しを受けるが、実戦にはほとんど出た経験はない。
せいぜい、シュミレーターでAPを動かせるレベルだ。
そんな人間に前線の人間の感覚思考が変わるはずもないのでこの場合、決して相容れない。
だが、このままでは指揮系統が混乱すると判断した副官が救いの手を差し伸べる。
「司令。あの蒼い機体は少なくとも統合軍の傘下で動いているのは確かです。単機でこちらへ仕掛けるような異常者です。何らかの切り札とも取れます。ここはエジプト側の部隊を一部後退さ対処すべきです。それに協力者Fは怪しい者ではありますが、立てた計画は完璧です。下手に無理して計画を荒らすよりここは確実に仕留めるべきです」
副官は自分よりも年上な初老の男性だった。
年の功なのか冷静に諭すような声に司令官は促され、不承不承ではあったが副官の指示に従った。
それによりエジプト基地への進撃の勢いが低下し壊滅までに僅かばかりの猶予が生まれた。
◇◇◇
「閣下。敵の部隊の一部が撤退します」
「撤退か。我が方の被害はどうなっている?」
カエストは取り乱す事無く今、必要な情報を求める。副官は「4割ほどの被害です」と答えた。
「4割……」と感慨に耽る。この戦いは明らかに敵の戦力を見誤った自分の落ち度だ。
もっと戦力の打診をしておけば、友軍がここまでの被害を受ける事もなかった。
自分の不甲斐なさで多くの兵士を死なせたと考えると歯痒くてならない。
しかも、そんな自分の尻拭いをまた、あの少女に押し付けたのだから罪悪感しかない。
衛星の写真を見る限り、後方に所属不明の識別信号が出ている。
そして、撤退した部隊は真っすぐそちらに向かっている事から恐らく、彼女に戦力が傾いている。
自分が囮になると嘯きながら囮としての役割を果たせないどころか、彼女の作戦遂行を妨げているようで更に心苦しい。だが、正直ここに一部撤退してくれただけでこちらも随分と楽に戦える。
寧ろ、負荷の対比で考えるなら彼女1人に重荷を背負わせ過ぎている。
「少佐。増援の方はどうなっている?」
「現在、地中海を迂回して間も間もなくシナイ半島に差し掛かっています」
エジプトと目と鼻の先にある距離だがこれほど長くも感じた事もない。
今すぐにでも戦闘が終わって欲しいと言うのが本音だ。
戦闘が終わって欲しいと願う割に自分の人生は戦ってばかりだと皮肉を交えたくなるくらい気持ちが落ち込んでいた。
彼女には敵陣でのかく乱を頼んだ。
彼女は恐らく遅延なく作戦を行っているのだろうが、それでもその前に部隊が全滅する恐れがある。
彼女が決して能力が劣っているわけではない。
況して、作戦の進捗が遅いわけでもない。
寧ろ、自分が無茶な依頼をした事が悪い。
この状況でここまで好転させてくれただけで十分な戦果だ。
そもそもの原因は自分が部隊を多く率いて来なかった慢心だ。
サレムの騎士を舐めた自分の驕りに他ならない。
カエストの中である考えが過る。
(この戦はもう潮時だな。せめて、多くの将兵を今後の為に生かす道を考えねば……)
彼の中でこの戦は敗戦と高を括る。
この状況でどう逆転すれば良いのか、カエストには全くビジョンが見えない。
せめて、自分が非才でなければこの状況を打破できる奇跡のような戦術を出せたかもしれないが、残念の事にカエストは優秀とは言え凡将だ。
それを自分がよく知っている。
それからすぐにシナイ半島で増援部隊が謎の部隊の強襲を受けたと報せを受け、カエストは撤退の準備を進めるように副官に指示を出した。
◇◇◇
一方 敵戦艦
アリシアは押し寄せるプレデターの波を諸共せず、斬り裂いていく。
そして、遂に敵の小隊まで辿り付き小隊と交戦状態に入っていた。
6機の小隊は接近戦を仕掛けるアリシアを鶴翼の陣で迎え撃つ。敵が陣に入り込んだ隙を狙って包囲殲滅するつもりだ。
小隊は鶴翼を敷きながら牽制しアリシアの鶴翼の中に入れようとする。
そうでもしないとアリシアは陣形内には入らないだろうが、素直に入るほどアリシアは素直ではない。
アリシアは左手の長刀を構えたままマウントハンガーからライフルを取り出した。
ジェットステップを駆使した回避し激しい機動の中で敵に狙いをつける。
高機動戦闘を得意とするアリシアの都合上、敵との射線は一瞬しかない。
射線が通ればマシンガンなどを乱射すれば確実に仕留められるが、裏を返せば敵も射線が通っているので同じ事が出来てしまう。
それに射線を通すと射線維持を一定にする為に意識的に機動性が鈍くなる。
馬鹿正直に射線を合わせ続けていたら、いつかやられる。
なので、アリシアはジェットステップで高機動と運動性を維持しながら僅かに生まれた一瞬の射線を狙う。
アリシアの目は見開き全体を見渡し一点を集中するイメージをする。
そして、敵と目があった瞬間が狙い目だ。
そう言う風に体に叩き込んだ。
アリシアが引き金を引くと鶴翼の先頭を走っていた右側の機体のコックピットが撃ち抜かれ、失速する。
更に続けて左側のコックピットも撃ち抜く。
先頭の2機の失速で鶴翼が一瞬、乱れた隙を狙い更に1発2発3発と撃ち込む。
陣形が乱れても追撃を恐れて回避しようとした者もいたが、機体の動きの癖がバレバレでどの角度でどう避けるか、子供でも分かってしまうレベルとアリシアは思った。
加えて、人は目線が会ってしまうと一瞬だけ動きが止まってしまう生き物らしい。
生きさず殺すだけならそれほど苦ではない。
僅かな間に一気に5機の機体が地面に没して残ったのは小隊長だけだった。
「馬鹿な!このわずかな間に!」
1回の戦闘で5機撃墜出来れば、エースの時代で敵のパイロットは難なくそれを熟して見せる。
小隊長の背筋に悪寒が更に奔る。敵が何者かは知らないが、圧倒的な技量差に畏怖が感じ始める。
まるでライオンと人間ぐらいの差を感じる。さっきまで司令官に吠えていたのが馬鹿らしく思える。
この相手に吠えている余裕などない。
今すぐにでも逃げねばならない。出ないと殺される。
命令違反で死ぬか、戦闘で殺されるか、どちらかしかないなら、本能的に逃げる選択を選ぶ。
彼は司令官の静止を振り切り、敵に背中を見せて戦闘機形態で急いで戦域を離脱した。
『撤退……ですか?追いますか?』
「戦う気がない敵は無理には追わない。今は作戦に全力を傾ける」
アリシアの決定にアスト「分かりました」と答えた。
アストからすれば、始末しない事に納得できないところはあったが、事実だけを見れば納得するしかないので不承不承ではあったが認めねばならなかった。
人間など欲に塗れて吠えるだけの小動物と思ったが、どうやら道理を弁えている者もいるらしい
アストにとっての人間とは本能よりも欲を優先する者。
強者との実力を弁えず、知性の低い小動物のようにただ吠えるだけの俗物だと思っていた。
その様はライオンの実力が分からないチワワの様であった。
知能と認識能力が低いとチワワは平気でライオンに吠える。
チワワにも生存本能があるはずだ。
なのに、勝てる見込みもないライオンに挑もうとする。
アストにとって人間などその程度生存本能しかない俗物にしか見ていなかった。
これは人間を見下しているのではなく列記とした客観的な事実だ。
でなければ、アリシアの様な戦いに向かない者まで戦う必要はなかった。
彼は本気でそう思っている。
味方の小隊長機の戦線離脱は少なからず、アリシアの討伐に向かわされた部隊に動揺を奔らせる。
優勢だった自分達を下がらせるほどの敵の処理と言う事もあり、彼らの中に緊迫した空気が流れる。
少なくとも小隊長の人となりを知っている同期の部隊長は顔には出さないが怪訝だった。
彼が何の理由もなく撤退しない。
況して、命令を無視するほどとなれば、よほどの事があったのは容易に想像できるからだ。
そもそも、たかが1機のAPに大隊戦力を傾ける時点で可笑しな話ではある。
彼はHQから9番小隊が全滅した事と小隊長が逃亡した事と自分達から下った命令からそこまで読み取った。
多少、雲行きが怪しい命令ではあったが大隊長の男は「分かりました。あとはそちらに対応に任せます」と告げて蒼い機体の殲滅に向かう。
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