第55話 実家を訪問した。①
それではお楽しみください(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
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今日は彩の実家を訪問するため休日にも関わらず早起きをした。彩の両親から泊まって行けと言われているので外泊してから、日曜日に近くで撮影があるのでそこへ実家から向かうという予定だ。
ちなみに彩の実家は東京都郊外の国立市の閑静な住宅街にある。国立市は大学や高校など学園都市と呼ばれており、またそこに住んでいる人は国立マダムと呼ばれているというらしい。
今回は電車を使って行く訳にはいかないので、彩が持っている車で移動する事になった。免許持ってないのにB○Wがあるってやっぱり芸能人なんだよな……
何故か俺も1年の保険に加入していたらしく、今日は普通に運転出来るらしい。1ヶ月以上一緒に住んでて初めて知りました……
そして俺は今めちゃくちゃ服装に悩んでいる。
『彩、ちょっと来てくれない? 服装これで大丈夫かな?』
俺は彩に服装を見てもらう事にした。やっぱり両親を1番知っているのは娘だからね。
『ああ、めちゃくちゃ良いじゃん!かっこいいよ!』
『え、本当? ちょっと固すぎたりしてないかな?』
『まあ、少しは固いかなって思うけど、失敗はしないと思うから! 後は康太君の人柄で勝負だよ!』
『何で俺勝負しなきゃいけないの……』
『娘さんをくださいってやつやってないからね。ぶたれるかもしれないし……』
『え、それ本当!? ちょっと行きたくないんだけど……』
『あははっ、冗談だよ! 私の両親は優しいし、それに月曜日の約束覚えてるよね…?』
『あ、はい…もちろん覚えています……』
『よろしい…… それじゃあ用意していこっか!』
彩は泊まりの荷物を諸々纏めて玄関へ向かった。なんかここ最近俺が彩の尻に敷かれてるような気がするのは気のせいなのかな…… 他の人が知ったら国民的女優のイメージ崩れるぞ……
俺も泊まりの服などの荷物を急いで纏めて玄関へ向かった。斉藤さんには今日明日は2人きりで行動する許可を貰っている。
そして俺達は地下駐車場へ降りて、車へ荷物を詰め込んだ。
なんだかんだ外車運転するの初めてだな。座席は右のままだけど、ウインカーは逆なのには気をつけないとな。何こいつワイパーしてるんだってなるからね。
『よし、それじゃあカーナビセットしてくれない?』
『オッケー、お家はね……ここだね!設定完了!』
『それじゃあ行きますか!』
『はーい、ちょっとしたドライブだね、テンション上がる!』
少し幼い様な言動をする彩は何故だがめちゃくちゃ魅力的に見える。見た目が美人な分、そのギャップに惹かれてしまう。俺は運転に集中するためなるべくそう言った事を考えないようにした。
国立へ向かうには首都高に乗って中央道へ行くだけでほとんど終わりだ。まあ首都高の合流が怖いんだけど……久々にやるから緊張するな。
それにこんな美人な人を乗せて外車を運転なんて何か凄く絵になる様なシーンだ。
だが案外何事もなくドライブは進んでいった。もうすぐ高速も降りる頃だ。
右手に府中競馬場、左にビール工場が見える。有名な歌の歌詞の場所だ。高校生あたりは知らない人も多いんだろうけど。
そして高速を降りて、10分程度走らせた所で彩の実家に着いた。
いつも思っていたが、彩はかなり育ちが良い。それを証明する様なお家だった。
この辺りは地価が高いにも関わらず、周りの家より一回り大きい。ちょっとした豪邸だった。
家に門があるため、車が入らない。そのため彩が電話で愛ちゃんを呼び出した。
すると門が自動で開き始めた。一台分車を停めれる場所があるためそこへ駐車した。
駐車が終わる頃には愛ちゃんが玄関からお出迎えしてくれていた。
『お兄ちゃん、お姉ちゃんお帰り〜!荷物持つね!』
『ありがとう、愛ちゃん。元気にしてた?』
『うん、おかげさまで!それにこないだも会ったばかりだけどね!』
『確かにね。それじゃあご両親に挨拶をしたいんだけど、どちらにいらっしゃるかな?』
『あ、待って康太君!私も一緒に挨拶するから!実家帰ってくるの久々だし。』
『えっとね、親は今リビングにいるかな。とりあえず私はお姉ちゃんの部屋に荷物置いてくるね。』
愛ちゃんは俺達の荷物を回収して部屋へ消えていってしまった。
まあ愛ちゃんは置いておいてご両親に挨拶をしなきゃな。偽装結婚とは言え娘さんと同居してるんだし。
すると玄関のドアが開き、2人出てきた。彩のご両親だ。
『彩、お帰り!それに康太さん? 初めまして!私、彩の母親の美川朝子です。そして隣が夫の美川憲二です。』
『はい、初めまして!児島康太と申します。ご挨拶が遅くなり申し訳ありません。彩さんとご結婚させてもらいました。』
『ただいま、お母さん、お父さん。帰るの遅くなってごめんね?』
『それは芸能人だから事後報告になってしまったんでしょう?それぐらい理解しているわ。とりあえず外で立ち話もなんだからリビングへ入って!』
『あ、はい……失礼します。』
『はあ、懐かしい〜、変わってないね!』
彩はいつも通り気楽に話している。俺もお母様とは気楽に話せるんだけど、さっきからお父様が無口でしかめ面なのがめちゃくちゃ怖い…
これからリビングでお話ししなきゃいけない状況になると思うと足の震えが止まらなくなってしまった俺であった……
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