タイトル選び


 どういったタイトルで作るか、というのを考えなければならない。


「理想のヒーローを合成してみましょう♡」なる直球のタイトルに対してPVが集まった。

 他の短編作品に比べ、5~10倍である。タイトルの力というのをまざまざと見せつけられた瞬間だった。

 https://kakuyomu.jp/works/16816927861786529817


 しかし、結論から言えばこの作品は盛大に空振った。

 この作品は短篇ではあったが、仮に連載モノだったら1話だけが伸び、2話以降が凄惨な状態になっていたのはほぼ間違いないだろう。


 飛び抜けたタイトルに対し、あまりに中身が無難すぎた・・・・・と言うことだ。

 こんなのは成人向けコンテンツのパッケージなのに、中身は「お互いに緊張しているぎこちないお見合いの光景を三時間」であるのと同じようなものであり、見た目岩波文庫なのに中身が異世界デスゲームもの(「蠅の王」なんかは当てはまるかもしれないが)みたいなものなのだ。

 飛び抜けたタイトルには飛び抜けた中身が必要なのだ。それが出来なくとも、せめて、キャラクターでも世界観でも文章でも良いが、勢いの良いダッシュを切る必要があった。


 しかし、PVもダメなやつもある。それがこれだ。


「第六感神経痛」

https://kakuyomu.jp/works/16816927861484778796


……もうダメである。書いた自分が言うのもアレだが、どうしてこのタイトルにしてしまったのか。これが出てきて読みたいと思えない。当時の自分はこれでも「肋間ろっかん」と「第六感」をかけたナイスネーミング(笑)だと思っていた。これならまだ「神経痛」だけの方がマシだ。深夜に作ったタイトルは朝起きた時にもう一度見直した方がいいと痛感した。

 個人的にはこういうのは「オッサン臭さ」が出たタイトルだと思っている。具体的に表現するなら「出し抜いてやろう、だが見え透いた感じでなく、無難に、自然に……(実際は不自然極まりない)」という思いが出てきたら、それはもうオッサン臭い。すっかり聞かなくなった「ちょい悪オヤジ」を独自流にやって失敗したやつだ。



 仮に「ああああ…(タイトル表示の限界まで「あ」)」というタイトルを作り、その中身が「あ」埋め出オチとかでない形で、凄まじくインパクトがあって、かつ面白かったとすると、PVや評価はどうなるのだろう。

 AIにでも「インパクトのある内容」を命令し、文章を出力させて投稿してみるというのもいいかもしれない。好評なら「いいい……」「ううう……」とシリーズ化していってみて……


 まあ、評価されるよりも、無為さに気付く方が早いかもしれないが。

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