おひとりさまハネムーン

作者 淡路帆希

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★★★ Excellent!!!

天国に一番近い島、タヒチに訪れた小笠原晴子。
年齢、三十一歳。職業、小説家。夫の浮気が原因で、最近離婚しました(笑)

いえ、笑い事では無いのですけどね。この浮気した元夫というのが、それはそれは悪い男なのですよ。
昼間はタヒチを観光する様子が描かれますが、夜になると思い出すのは、離婚調停の日々。晴子を傷つける言動を繰り返す元夫に、何度腸が煮えくり返った事か。
弁護士を通しての話し合いや裁判の様子が丁寧に描かれていて、怒り苦しむ晴子の気持ちに共感しながら読み進めました。

こんな最低男のことなんて忘れて、タヒチ旅行を楽しみましょう。
しかし驚いたのは後半の展開。この旅行がいい気分転換になってくれればと思っていましたけど、まさかあんな事になるとは……。

ネタバレになってしまうので詳しくは書けませんけど、この物語を最後まで読んだ時、少し前向きな気持ちになることができました。
人生嫌なことだらけだけど、良い事だってある。そんな元気の出るお話でした。

★★★ Excellent!!!

天国に一番近い島と言われるタヒチに、一人でやって来た小笠原晴子。彼女は、夫の不倫が原因で離婚していました。

タヒチの様子と、夫との裁判から離婚に至るまでの経緯が交互に書かれるのですが、裁判の様子が驚くほど丁重に書かれています。
証拠の入手方や相手の出方はもちろん、最も注目したのは、その渦中における晴子の心境でした。
彼女の感じた悲しみや怒りの描写がとても丁寧で、読んでいるこっちも、一緒に悲しい気持ちになり、相手を許せないと本気で腹を立てました。

それだけでも十分見応えがあるのですが、そこから更に一歩話が進んだところで、更なる展開が待っています。

途中、辛くて胸が痛くなるシーンがたくさんありました。ですが、辛くて悲しくて切なくて、そんな思いを重ねた末に、少しだけ前を向いてみようと思えるような、そんな力をもらえたような気がしました。