第51話 女の子同士って良いなぁって

 与えられた客用の寝室は大きなリビングスペースから4部屋の寝室がつながっている見事なものだった。

 なにこれ!高級ホテルのスイートルームやん!

 トイレや内風呂もリビング内にありこの部屋から出ずとも生活できそうなくらいだ。

 やはり街一番の大商会ともなれば貴族や偉い人を泊めたりすることもあるんだろうか?

 リビングの二人がけのソファーでだらけているとドアがガチャっと開いた。

『あ、お兄ちゃん!』

 カリンとメリルちゃんだった。

 カリンはトテトテと俺の前に来ると俺の膝からラビを抱き上げ俺の膝の上に座る。

 カリンさん?洋一の横、空いてますよ?

 いや膝の上に座られるのは悪い気はしないけど。

 そんな事を考えていると横にトスっとメリルちゃんが座って二人でラビをモフモフしている。

 なるほど、そのためのポジションね。

 そのうちに部屋のドアがコンコンっとノックされる。

『ヨーイチさん、皆様。

 お食事の用意ができましたわ』

 と、マリアさんが呼びに来た。

『寝室の割り当て決まりましたの?』

 そう聞かれて俺は入り口近くから俺、隣がカリンとラビ、その隣がメリルちゃんと説明した。

 寝具の準備とかかな?

 それを聞いたマリアさんはふむふむと頷いてみんなを先導して食堂に連れて行ってくれた。

 出された料理はどれも美味かったが若干塩気が足りない感じだった。

 塩の交易、責任重大かもしれない。

 満腹になった俺たちは部屋に戻り各自の寝室で眠りに着いたのだった。


 ...


「チャンスですわ」

 わたくしは客間のドアの前で息を潜めていました。

 お風呂ではラビちゃんの前でエッチなのはいけないと言われていましたが寝室が分かれている今ならば大丈夫ということですわ!

 私は合鍵を使いそーっとドアを開けます。

 リビングに誰もいないのを確認して入り口から一番近い寝室へ。

 そっとドアを閉めるとベッドを見ます、寝ているみたいですわ。

 私は意を決してベッドにダイブします!

 ここまで来たら言葉が通じないなんて小さな事ですわ!身体で語り合えば良いんですわ!

 シーツに潜り込んでまずは急所を抑えるべく股間に手を伸ばしますわ!

 let‘s既成事実!

 ...ない?

 気づかないほどのミニサイズ?

 そんなわけありませんわ!お風呂でも確かに大物の気配を感じましたもの!

 私はそのまままさぐります、もしかして腿に挟んでいるだけかもしれません!

『いやぁん!お兄ちゃん?』

 この魔法の声は?カリンさんですの!?

 私は驚いて更に股間を擦ります。

『あんっ!やんっ!』

 女性というのも悪くないですわね。

 スパーン!

 私は頭を叩かれました。


 ...


「ふあ〜あ」

 トイレに行きたくて目が覚めた俺は違和感を感じる。

 横に柔らかくて暖かい感触。

 カリンか、寂しくなって忍び込んできたな、可愛い奴め。

 起こさないようにそっとベッドから出てトイレに行く。

「ふ〜」

 すっきりした俺が寝室のドアを開けようとすると。

『いやぁん!お兄ちゃん?』

 カリンのが聞こえる。

 え?カリンさんお一人でハッピージョブ中!?

 そう思ってそっと寝室に入るとベットの上がなんかモゾモゾしてる。

『あんっ!やんっ!』

 見るとマリアさんがカリンを襲っている?

 はぁ〜、この娘男女お構いなしかよ...。

 俺はハッスル中のマリアさんの頭を引っ叩いた。

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