第3話、引くに引けなくなった男の末路
学校付近は流石に恥ずかしいから腕を組むのをやめて欲しいと風香に何とか説得をして、
少し不満そうにしてはいたがなんとか離してくれた。
教室に入ると二人のクラスメイトが、俺達に話しかけてきた。
『おはよう!晴樹、風香ちゃん、なんで教えてくれなかったんだよ!』
『おはよう!風香、晴樹くん、本当にそうよなんでもっと早く教えてくれなかったの?』
二人はそう言って詰め寄ってきた。
因みにこの二人は誰かというと、いつも俺と風香の四人でよく一緒にいる二人だ。
こっちの身長が高く、ガタイの良い男子は空本 健太。
バスケットボール部に入っていて、中学からの友達で良き友達である。
そしてこっちの優等生っぽい女子は、白鳥 菜月。
菜月も中学から一緒で、元々風香と仲が良く、俺と風香がいつも一緒にいた為、菜月とも成り行きで仲良くなった。
『おはよう!二人とも!教えるって何を?』
風香は二人にそう聞いた。
『『何をってそれは、もちろん、、』』
『遂に付き合い始めたんだろ!』
『遂に付き合い始めたんでしょ!』
二人は口を揃えてそう言った。
『朝から仲良く腕を組みながら登校してたって噂になってたぞ』
『本当に朝からイチャイチャなんかして、、』
そう言うと風香は、慌ててに二人にこう言った。
『ななな何を言ってるの二人とも!私たちはずっと付き合ったじゃない!、、』
『、、ちょっと二人ともこっちに来て。』
そう言って二人を連れて教室を出て行った。
『また、面倒くさいことなりそうだな。』
なんて言っていたら風香だけ帰ってきて今度は俺が二人に呼び出された。
『ねぇ晴樹くん?、あなた雷に撃たれて記憶喪失になったんだって?』
菜月が聞いてきた。
『なぁ、晴樹、お前本当は記憶なんて失ってないだろう、何やったらこうなったんだ?』
菜月と健太は全てお見通しだったようで俺にどうしてこうなったのかを聞いてきた。
『実は、、ちょっとした悪戯心で風香に君の事を覚えていないって言った。』
『そしたら、風香が何故か私は晴樹の彼女です!、なんて言ってきて引くに引けなくなった。。』
そう言うと二人はため息を吐きながら、呆れたようにこう言ってきた。
『『全く、この鈍感男は、、、』』
そう言うと菜月は俺に少し怒りながらこういってきた。
『風香の気持ちも考えないでそんな事言って!言ったからには最後までやり通さないよ!』
うん、うん、と頷いている。
『そ、そんなぁ』
俺は今後も風香にこのまま続けないと二人は許してくれないらしい。
(こんな事ならあんな悪戯しなければ良かった。。)
そう思う俺だった。。
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