くる 短編小説集

ぱちぱち

うちの近所にある居酒屋の裏口についているセンサーライトは他の人が通り過ぎるときは何秒か照らすだけなのに私が通り過ぎるときは点滅したり長く点ったりする。

多分、裏口の磨りガラス越しに感じる何者かが面白がって私をからかっているのだろう。

しかし、そのセンサーライトが毎回規則正しく点滅してることに最近になって気づいた。メッセージに気づくと通れなくなるのでこれからも気づかないフリをして通ることにした。