ステージ29 超絶人気アイドルの野望・17ライブ会場版③

 フランクゲームがスタートした。

 トップバッターはまりなさん。

 まぁ、お手並み拝見しよう。


「いただきます!」


 なるほど。明るさだけは一人前ね。

 けど、そんなに焦ってたら、咥えられるものも咥えられなくなる。

 予想通り、早期リタイア。


「ゆっくりゴックンしないとダメみたい」


 あとの祭ってやつだよ。




 続いたママもあの子さんも、まだまだね。

 けど、まりこのやつにはヒヤヒヤさせられたわ。


 前の3人の失敗から学びとるだなんて、侮れない。


 基本に忠実な咥え。

 落ち着いた噛みちぎり。

 臨場感ある咀嚼。

 豪快な飲み込み。


 そこまでならいい。

 小学生離れした舌遣いだけはいただけない。

 際立つエロさは、きっと坂本くん好み。

 このエロさ、私も数倍にして取り入れようっと。


「あぁんっ。ポロリとこぼれちゃった」


 あと少しだったわね。

 ま、小学生にはまだ早いのよ。




 次は、私の最大のライバル、明菜さん。

 私は思いっきり高飛車な態度を取りながら言った。


「さて、お手並み拝見よ!」


 そんな私の安っぽい挑発に、明菜さんはしっかり乗った。


「亀の甲より年の功。見てなさい!」


 そう言うと、規格外に太いフランクを坂本くんに差し出した。

 どう考えても坂本くんには似合わないイチモツだ。

 このゲーム、太いほど難易度が上がる。

 明菜さんが選んだのは、絶対に無理なやつだ。

 これで私が勝ったも同然。


「こっ、これは……。」


 驚く坂本くん。


「刺激次第で、これくらいにはなるでしょう」


 明菜さんは謎の笑顔。

 その台詞は聞き捨てならない。

 私に対する挑戦状。

 「私なら、ここまで大きくさせてあげるわ」とでも言いたいの。


「もっ、もちろんです」


 嘘おっしゃい、坂本くん。


「はいっ。あーん!」

「あーん!」


 あっ、あーんから入るなんて、油断も隙もない。

 私にとって明菜さんの技の数々は、目から鱗だった。


「やっ、やるわね……。」


 あんなに優しく激しく咥えるだなんて!

 それも5分以上。

 ほぼ完璧な明菜さんの技。全くすきがない。

 マズい。これはマズいわ。私に戦慄が走った。

 けど、そのすぐあとのこと。


「ほへ、ほはひいは(あれ? おかしいわ)……。」


 明菜さんはそう言った次の瞬間、咥えるのを辞めた。

 フランクはまるまる完璧に残っていた。


「どうしてかしら。いくらしゃぶっても全く消化しない」


 消化って。なるほど。

 明菜さんは、大きな勘違いをしている。

 私は、鼻を鳴らしながら言った。


「ふふん。明菜さんはご存知ないようね」

「えっ?」


「唾液で消化されるのは、炭水化物。フランクは、タンパク質!」

「そっ、そんな……じゃあ、私の行為は!」


「全て無駄だったというわけよ」


 いいきみね。




 さぁ、ここからは私のターン。

 私は、ハムみたいな極太のフランクを選んだ。

 そして坂本くんに最上級のおもてなしをした。

 3分間のキスのあとの3分間のさくらおもてなし。


 それがどんなものかは…………。




 秘密だ。




 語ったところで、坂本くん以外の誰も味わえない。

 結果は、ぶっちぎりの優勝だったということだけはご報告。


 こうして、フランクゲームは幕を閉じた。



======== キ リ ト リ ========


ここでも、読者様のご想像に丸投げです。

キスのあとのさくらおもてなし。

お好きなように妄想してください。


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