ロケーションFー2 海開き②

【登場人物】


坂本 章(15)……学生



佐倉 菜花(16)……高校生アイドル



権藤 権之助(48)……ライフセイバー


【あらすじ】


 サメは坂本くんを追った。

 逃げる坂本くん。もう少しで追いつかれてしまう。


 坂本くんのピンチ、海水浴場の窮地。

 救ったのは、ライフセイバー。




 ふんどしマン。




 ふんどしマンはハイスペック。

 露出した肌は筋肉隆々でピッカピカ。


 腰から下、大事なところをふんどしで隠していた。

 顔面も、何故かふんどしで隠していた。


 その正体は、権藤権之助。




◯宮崎県・海水浴場・沖合(朝)


   坂本くん、身体の各部の無事を確認する。


坂本くん「なんとか無事だったみたい」


   サメ、ヒレを水面から覗かせ泳いでいる。

   それに気付く、坂本くん。


坂本くん「サッ、サメだ。逃げろっ」


   泳ぐ、坂本くん。

   坂本くんに迫る、ヒレ。

   逃げる、坂本くん。


坂本くん「たっ、助けてくれーっ」


   坂本くん、追い付かれる。

   坂本くんの海パンを喰いちぎる、サメ。


坂本くん「ぎゃあぁっ。もうダメだーっ」


   颯爽と登場する、ライフセイバー。

   腰に赤いふんどし、顔にも赤いふんどし。

   どこからどう見ても怪しいいでたち。


ライフセイバー「ふんっ」


   ライフセイバー、サメの頭を頭突きする。

   怯んでどこかへ消えていく、サメ。


坂本くん「たっ、助かった。被害は海パンだけで済んだぞ」


   自力で浜へ向かい泳ぐ、坂本くん。

   ライフセイバー、横に並ぼうとする。


ライフセイバー「お怪我はございませんかふん」


   ライフセイバー、怪しさがマシマシになっている。

   坂本くん、ライフセイバーから逃げる。


坂本くん「たっ、助けてーっ」

ライフセイバー「まずいふん。待つんだふん。坂本くんふん」


坂本くん(M)「ふんどしマンだ。ヤバい。なんで俺の名前知ってんだ」


   泳ぐ、坂本くん。

   自力で浜に上がる、坂本くん。

   坂本くんに近寄る、さくら。


さくら「キャーッ。近寄らないでーっ」


   顔を両手で覆う、さくら。

   その目を指の隙間から覗かせている。


(ナ)「どうやら坂本くん、海パンのことすっかり忘れているみたい」


坂本くん「近寄ってきたのはそっちだろう」

さくら「そうだったわね。でも、あんまりよ」


坂本くん「あんまりなのは、そっちじゃないか」

さくら「それもそう。でも、海水に浸かっても朝から元気ってあんまりよ」


坂本くん「はぁ、何故それを」

さくら「だって、見え見えじゃないの」


坂本くん「えっ」


坂本くん(M)「そうだった。サメに食いちぎられたんだ。どーしよー」


ライフセイバー「これを使いたまえ」


   ふんどしマン、露出した肌は筋肉隆々でピッカピカ。

   ふんどしマン、顔に巻いていたふんどしを坂本くんに差し出す。

   ふんどしマンの素顔があっさりと明かされる。


坂本くん「あっ、貴方は。権藤監督」


(ナ)「これは、何かがありそうです」


======== キ リ ト リ ========


権藤監督、お久しぶりーふ。いや、ふんどしでした。


いつもありがとうございます。

これからも応援よろしくお願いいたします。 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る