第158話 ユシア、レベルアップ
マジョは、ユシアをまじまじと見る。
森から帰って来て、ユシアの様子が、変わっている。
動きに無駄が無くなって、洗練された感じ、強さのレベルが一段、上がった様なそんな印象を受ける。
(なんだ・・・そんな現象が起こるキッカケはあったか?)
マジョは思い返す。
森でサクッと倒したらしい蜘蛛の魔獣がキッカケという事も考えられるが・・・
ただ、おそらく、あの放課後の女生徒に振られた件が、そうなのだろうと直勘が言っている。
(あれで?)
マジョには到底理解不能だが、強くなるとっかかりは人それぞれだしなぁと思いつつ
「おい・・・ユシアの奴、『何が』あった?」
マジョは後ろからセンシに話しかけられる。
センシもセンシで、ユシアのただならぬ様子を肌で感じ取っているそうだ。
「・・・さ、さぁ」
マジョはどう答えたものか口籠る。
「・・・ちっ、俺は蚊帳の外かよ」
なんかちょっと拗ねているセンシ。
(・・・いや、蚊帳の外っていうか・・・)
センシのファンだった娘で、こんな事になったから、むしろ『主犯』っていうか・・・(本人は知る由もないが
(・・・)
事実を伝えれば、ややこしい事になると確信したマジョは、何も知らない体を貫く事にした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます