第18話 武器屋に行ってみる




「きっと武器が弱いんだわ!そうに違いない!」





翌日、

フェリはユシアを武器屋に誘う。

嫌がるユシアを無理やり、

武器屋の前まで引っ張ってくる。




「新しい武器を買うお金・・・ないんだけど」





しばらく沈黙するフェリ





あのね、ユシア・・・




勇者の使命は世界を救う事、


世界の運命がかかっているの、武器屋はむしろ無料で武器の提供をすべきだわ


断じて強盗じゃないのよ

これは『勇者行為』なの


あ、もちろん、ユシアは、勇者の証を しっかりと 提示しなきゃね、そこは恥ずかしがらずにね、ね




「アホか」





フェリは頬を膨らませ不満そうな態度を示すが

すぐに考え直す。



「わかったわ、プランBでいきましょう」


「プランB?」




「多分女神様の力が弱まっているせいだと思うんだけど、今の妖精である私の姿って『他の人に見えづらい』みたい」




「・・・それで?」






今なら、武器、盗れるわ!






「ダメだから」


ユシアの制止も聞かず、武器屋の方に飛んでいくフェリ

武器屋の親父さんは、その姿を見て声を上げる。




「驚いた、こんな場所に妖精とは珍しい」





・・・ん?この武器屋の親父さん、フェリの事見えてる?




フェリもその事に気づいたのか

盗ろうとした武器を、さっと手放す。




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