第二部 異世界の古代文明

173. 異世界1106日目 新たな旅立ち

 他の人達からも情報を聞いたり、いろいろと考えた結果、行くのはナンホウ大陸にすることにした。今回の大きな目的は遺跡の調査である。古代遺跡についてちょっといろいろと気になっていることがあるからね。

 こっちの大陸の中で道しるべの玉に登録されている転移先で見つかっていないと思われる遺跡が2つあり、現在見つかっている遺跡が1つある。この見つかっている遺跡にはかなりの壁画とかが残っているらしい。ただあまりちゃんと調査が行われていないのか資料がほとんど無いのである。

 もちろん他にも遺跡があるのでそのあたりも見て回ろうと思っているので、結構時間がかかるかもしれない。


 遺跡は放置されているところも多いが、古代の遺物の確保や最近は古代文明の研究を始めたこともあって簡単には入れなくなっているところも増えてきているらしい。

 そのようなところに調査に入るには、それぞれの国の許可をもらわないといけないみたい。とはいえ、特に別の国の国民が許可をもらうのはかなり難しいというのが現状だ。


 ジョニーファン様がやってきたときに色々話をした中で、遺跡調査について聞いたところ、ジョニーファン様は基本的にどこの国でも調査許可が出るらしい。まあそれは世界中で有名だからね。

 「遺跡の調査をするならあとでアルモニアの調査許可書を出してあげるぞ。」とあっさりとジョニーファン様の特別許可書をもらうことができたのである。これを出せば大抵の国で遺跡調査の許可書を発行してもらえるらしい。

 身分証明証とは別になっているのでジョニーファン様が作った個人特定の付与魔法が使用されている許可証となるんだが、確認は王都などの大きなところでしかできないらしい。まあそのあたりはしょうが無いね。もちろん調査結果についてはちゃんと報告するように言われたのはしょうが無いところだ。

 ただこの許可証をもらったのはありがたい。ナンホウ大陸は貴族権限が強いのでなかなか許可証をもらうのが大変だったみたいだからね。しかもヤーマンとハクセンの貴族位を持っているのでおそらくすぐに許可がもらえると言うことだった。平民だったらたとえ許可証があってもすぐには発行してくれないかもしれないようだ。


 ナンホウ大陸に行くので頑張って言語の学習を行った。もともとそれなりには取り組んでいたけど、結構本格的に勉強して、日常会話程度はできるようになった。この大陸の言葉は大陸にある3つの国のモクニク語、サビオニア語、タイカン語でそれぞれの国が異なる言語を使っている。異なると言ってもある程度近い言語ではあるんだけどね。

 もちろん地域によってなまりや異なる言語はあるようだが、この3つを覚えれば基本的に意思疎通はできるようだ。



 他には車を買い換えることにした。まだ2年しか経っていないんだが、やはり走行距離が半端ではなかったからだ。タイヤは結構な頻度で交換はしていたんだけど、さすがにこの後の移動のことを考えると、そろそろ乗り換えした方がいいと言われたからね。

 チューリッヒ商会に行くと、すぐにクーロンさんがやってきた。最近は結構お客さんがついて忙しくなってきているようだ。事前に予約はしていたので良かったけどね。


「ジュンイチさんたちに買ってもらってから知り合いだという方が結構いらっしゃって実績が大分上がりました。ありがとうございます。特にクリストフ王爵がお客様になっていただけたのがとてもいい宣伝になりました。」


 どうやらもと王子殿下が買ったというのはいい宣伝となったらしい。一応許可ももらっているみたいだしね。


 今のところ使い勝手に問題なかったので、同じものをお願いすることにした。配線は元の状態に戻しておいたのでまたあとで改造しなければならなくなったがこれはしょうが無い。

 ミラーやウインカーなどは今では標準で取り付けられているようだ。音楽などはオプションらしい。他の車メーカーもまねしてつけるようにしたようなんだが、いろいろとやりとりがあったようだ。まあそのあたりはノータッチなので別にいいんだけどね。

 他にも後部座席を可動式の稼働やワイパーを1本から2本に変更してもらうなどの改造をしてもらった。他にはこの車のために飛んだときの制御用に羽をつけてもらったりもした。これである程度方向をハンドルで変えることができるようになるだろう。


 車の代金はなんと改造費だけでいいと言われて驚いた。おそらく他メーカーへの使用料で結構な金額が動いたんだろう。まあそのあたりは好意に甘えることにした。




 1年間色々と訓練したことでかなりスキルを手に入れることはできた。


 まず戦闘学関係はレベル4まで上がっていた。やはりこのあたりは加護の影響が大きいのだろう。そして自分の片手剣と盾、ジェンの短剣と盾はレベル4に上がった。上がったのは最近なのでやっとかという感じだが、普通に比べたら断然早いと思う。

 予備の武器についてもレベルは3にあがり、それ以外の武器についても一通り習ってスキルを手に入れた。このせいもあってか、自分は戦士クラスが3まで上がっていた。


 魔法については光と闇以外はレベル4まで上がっていた。魔素吸収などについてはジェンはすべて4になったせいか、次元魔法のレベルが上がり、収納の容量が一気に100キリルまで大きくなっていた。うらやましい・・・。自分はまだ2なので10キリルだ。

 二人とも100キリルになったらもう収納バッグはいらないかもしれないね。カサス商会に借りていた1キリルの収納バッグは返却したんだけどね。

 ジョニーファン様もこのレベルだったらしいが、もう一つ上がったとしたら1000キリルとかになるんだろうか?


 あとジェンが転移魔法を使えるようになったんだけど、正直使い方がわからなくて苦労している。自分はまだ使えないので、自分ができるようになったところでどんな風に使うか考えていこうという事になった。転移魔法についてはガイド本に簡単に書かれているだけだからね。


 治癒魔法はレベル4までなっていたが、回復魔法もやっと4まで上がっていた。わざわざ毒を受けて回復したことなども効果があったのだろう。まあ魔素の使い方にも慣れてきたことも大きいのだろうけどね。おかげで治癒士クラスのレベルも2に上がった。


 肉体強化などの強化系は全体的に上がった感じだ。このあたりは魔素の扱いに慣れてくると上がっていくものだからね。


 耐性についても少しずつ上がっていった。これも回復魔法の訓練の時にいろいろとやってみたからね。普通はお金もかかったりするので耐性を故意にあげようとする人はいないらしい。


 芸術系の内容についてもある程度スキルがついたんだが、こっちはそうそう上がるものではないのでしょうがない。自分も社交ダンスや楽器の演奏などをやって見たんだがなかなか上達はしなかった。ジェンも大分スキルは上がってきているんだが、クラスがつくまでにはなっていない。


 知識関係はさすがに4まで来ているのでなかなかこれ以上は上がってくれない。今は大学レベルの勉強はしているんだが、どこまで行けば上がるのかわからないからねえ。


 言語はナンホウ大陸の言葉について大分話せるようになってきた。ジェンの習得能力はさすがなんだが、自分はそこまでは無理だ。それでも日常会話くらいはできるようになっているのでなんとかなるかな?あとは現地で実践していくしかないだろう。


 鍛冶や調合などの学識的なレベルは大分上がってきているが、技術の方はなかなか上がらない。まあ片手間にやっているので3まで上がっていれば十分なんだけどね。ここは地道にやっていくしかないんだが、今のレベル以上はちょっと無理そうな気もする。


 解体のスキルはやはりもっといろいろな種類を解体しないと上がりそうにない。まあレベル3まで上がっていれば十分だとは思うんだけどね。ただ解体魔法のレベルを上げるとさらに作業が早くなるみたいだから、もう一段階上げておきたいところだ。別の大陸に行ったら今までと違う魔獣もいるみたいだからそっちに期待しよう。良階位の魔獣も狩れるようになってきていると思うしね。


 神の祝福は結婚式の時にカムヒ様の祝福をもらうことができたのでレベルは4まで上がっている。このおかげもあって能力の上昇も少し早くなっているのだろう。かごを受けている神様に関するスキル習得のスキルはレベル3みたいなものだからね。

 とはいえよくあるチート能力みたいに習得スピードが数倍になっているという実感はないので上がっても1割とか言う感じかなあ?レベル3だと3割とか?5年かかるのが3年くらいで習得できるという感じくらいかな?このあたりは正直ステータスというものがないのでわからない。


 ガイド本についてはかなり使っているんだけど、レベルは3から上がらない。もともと3までなのかもしれないし、今のところかなり十分なチートアイテムになっているので十分だけどね。これに関してはまったく情報が無いのでわからない。



 装備については特に見直しは行っていない。訓練の時は一つ前の防具を使っていたこともあり、特に劣化はしていないので前のままだ。これ以上の装備となるとなかなか手に入らないし、金額的にも厳しいからね。



~ジュンイチとジェニファーのステータス~


名前:ジュンイチ(大岡純一郎)

種族:猿人(異世界人)

生年月日:998年10月30日

年齢:20歳

国籍:ヤーマン国

職業:冒険者(良階位・アース) ハクセン下位爵 ヤーマン下位爵

賞罰:ハクセン緑玉章 ヤーマン緑玉章

資格:車運転

クラス:戦士(武術力向上-3)、魔法使い(魔力向上-3)、治癒士(治癒力向上-2)、学者(思考力向上-3)、技術者(技術力向上-3)、神の祝福(物理耐性上昇-4、魔法耐性上昇-4、能力吸収上昇-2)

婚姻:配偶者ジェニファー


スキル:

体術-3、片手剣-4、両手剣-2、短剣-3、槍-2、斧-1、杖-2、槌-3、弓-1、盾-4、刀剣-1

威圧-3、突撃-3、回避-3

一般魔法-4、火魔法-4、風魔法-4、水魔法-4、土魔法-4、氷魔法-4、雷魔法-4、光魔法-3、闇魔法-3、次元魔法-2

治癒魔法-4、回復魔法-4

肉体硬化-3、筋力強化-3、持久力強化-3、俊敏強化-3、魔力強化-2、治癒力強化-2

毒耐性-4、麻痺耐性-4、睡眠耐性-4

演奏-1、歌唱-1、絵画-2、彫刻-2、舞踊-1、植栽-1、工作-3、料理-3、裁縫-2

日本語-5、英語-5、ヤーマン語-5、ライハンドリア公用語-5、ハクセン語-4、モクニク語-3、サビオニア語-3、古代ライハン語-2、古代ホクサイ語-2、スペイン語-2、タイカン語-2、古代ナンホウ語-2

思考強化-3、鑑定-4

索敵-3、罠探知-3、罠解除-3、隠密-3

鍛冶-3、調合-2、錬金-3、付与-3、商人-3

採掘-2、採取-2、解体-3、解体魔法-3


知識スキル:

戦学-4、武学-4、防学-4

魔法学-4、魔素吸収-4、魔素放出-3、魔素操作-4

算学-4、自然科学-4、社会科学-4、生物学-4、植物学-4、地学-4-、神学-4、医学-4、天文学-4、言語学-5

罠学-4、鍛冶学-4、調合学-3、錬金学-3、付与学-4

ガイド本-3


秘匿スキル:

カムヒの祝福(魔術吸収上昇)

アミナの祝福(知識吸収上昇)

タミスの祝福(技術吸収上昇)

イギナの祝福(芸術吸収上昇)



名前:ジェニファー(ジェニファー・クーコ)

種族:猿人(異世界人)

生年月日:998年12月15日

年齢:20歳

国籍:ヤーマン国

職業:冒険者(良階位・アース) ハクセン下位爵 ヤーマン下位爵

賞罰:ハクセン緑玉章 ヤーマン緑玉章

資格:車運転

クラス:戦士(武術力向上-2)、魔法使い(魔力向上-3)、治癒士(治癒力向上-2)、学者(思考力向上-3)、技術者(技術力向上-3)、神の祝福(物理耐性上昇-4、魔法耐性上昇-4、能力吸収上昇-2)

婚姻:配偶者ジュンイチ


スキル:

体術-3、片手剣-2、両手剣-1、短剣-4、槍-1、斧-1、杖-3、槌-1、弓-2、盾-4

威圧-3、突撃-3、回避-3

一般魔法-4、火魔法-4、風魔法-4、水魔法-4、土魔法-4、氷魔法-4、雷魔法-4、光魔法-3、闇魔法-3、次元魔法-3、転移魔法-1

治癒魔法-4、回復魔法-4

肉体硬化-3、筋力強化-3、持久力強化-3、俊敏強化-3、魔力強化-3、治癒力強化-3

毒耐性-4、麻痺耐性-4、睡眠耐性-4

演奏-3、歌唱-2、絵画-3、彫刻-1、舞踊-3、植栽-1、工作-1、料理-3、裁縫-2

英語-5、スペイン語-4、ドイツ語-3、フランス語-3、中国語-2、日本語-5、ヤーマン語-5、ライハンドリア公用語-5、ハクセン語-4、モクニク語-4、サビオニア語-3、古代ライハン語-2、古代ホクサイ語-2、タイカン語-3、古代ナンホウ語-2、古代トウセイ語-1、古代キクライ語-1

思考強化-3、鑑定-4

索敵-3、罠探知-2、罠解除-2、隠密-3

鍛冶-3、調合-3、錬金-2、付与-3、商人-3

採掘-2、採取-2、解体-3、解体魔法-3


知識スキル:

戦学-4、武学-4、防学-4

魔法学-4、魔素吸収-4、魔素放出-4、魔素操作-4

算学-4、自然科学-4、社会科学-4、生物学-4、植物学-4、地学-4、神学-4、医学-4、天文学-4、言語学-5

罠学-3、鍛冶学-4、調合学-4、錬金学-3、付与学-4

ガイド本-3


秘匿スキル:

カムヒの祝福(魔術吸収上昇)

アミナの祝福(知識吸収上昇)

タミスの祝福(技術吸収上昇)

イギナの祝福(芸術吸収上昇)

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