27話 恋人と友

どうもマリアです!今日はリクがダンジョンに一人で行くと譲らないので

ロニカと一緒にお買い物に来ています。


「はーーこれおいしーー。」

「そうだね。」

今私たちが食べてるのは王都名物のハムバーガー。

肉厚のハムをバンズで挟んだB級グルメだ。

「どう?魔法についてわからないことない?」

「うーん、一杯ありすぎて困っちゃってるな。

それに魔力も全然ないし、

リク君とマリアちゃんには勝てる気がしないなー。」

「まあ、リクは教えるの上手いからねー」

「いいなあラブラブで。」

「!?そ、そう?」

「うん!お似合いのカップルだと思う。」

(羨ましいなあ、リクくんかっこいいし優しいから。)

「2人って入学前から恋人なんだよね?

勘違いしないで欲しいんだけどマリアちゃんは平民でしょ?

何でリクくんと恋人になったの?」

「ふふ、それはね……………」あの日起きた村での出来事を伝える。

「そ、そうなんだ!凄いね。」

「そうなの!すっごくかっこよかったし村も当分お金には困らないの!

でも1番かっこよかったのはあの優しい笑顔。

危なっかしいけど優しいの。」

「もし、もし私が困ってたら助けてくれるかな?」

「何言ってんの?」

「あ!ごめんね。私のことなんかどうでもいいよね。はは」

「助けるに決まってんじゃん!

もちろんリクは絶対ロニカのこと助けるよ。

でも私も助けるよ友達だもん!」

「!?そっか、そうだね、友達だもんね。

私も絶対2人が困ってたら助けるから!

何にも力になれないかもしれないけど。」

「そういうのは気持ちが大切なんだよ。」

「わかった!」

こうして平和に終えた休日、一方で平和じゃないのはダンジョン内

「なかなかの力だったな。まあ私の敵ではないが。」

「すみませんでしたね、次はぶっ潰してあげますよ。」

「!?どうして!」

「そんなことどうでもいいでしょう。」

「クッ!」

素早く地面に突き刺さっていたレイピアを引き抜くと構えに入った。

「そちらが剣ならば僕も剣を使うのが礼儀ですね。

天照、月読そして八百万の神々よここに天地開闢の矛を顕現せよ!」

<天沼矛>世界を作り替える力を持つ最強の矛である

「はっ!馬鹿め、わたしには最強の盾を主より賜っているのだ!

人間に使うのは初めてだ。」

「愚かな、矛盾など起きないですよ。」

グッ!と足に力を込め思い切りガブリエルに向かって突進する。

「うらあああ!」矛を突き出すとそれに合わすようにガブリエルの盾。

ザク!

「そんな!?馬鹿な?最強の盾が?」

天沼矛は盾を貫きガブリエルの腕を抉る

「最強?おこがましいですよ。いいですか?最強とは現段階で四大天使すら圧倒する力を持つ僕のことでしょう?」

「先ほどまでとは大違いだな、失敗したか?」

「そうですね、失敗ですよ。あなたには色々聞きたいことがあります。」

「まあいい。そのかわり私を殺さないと約束してくれ。」

「ここで死ぬと元の世界に戻るんでしょう?」

「何故それを?ま、まさか!ウリエルに!?」

「ええ、3人がかりで来ましたよ。」

「ふっ、私一人で勝てるわけがないか。

いいだろう私が知っていることは全て話そう。

「あなた達の来た目的は?」

「それは伊邪那美之命の復活だ。伊邪那美は黄泉の国の主神である。

どうやってこの世界に来ようとしているのかまでは知らんがまず間違いはない。

お前の天照と同じで主もまた自らこの世界を救うことは出来ぬのだ。」

「そうですか。あなた方は力が完全でないのですよね?」

「ああ、これは本来の力ではない。恐らく向こうの世界での

あいつらもそうだろ、あ!」

「やっほー、やって参りました!ウリエルです!」

「ミカエル。」「ラファエルでーす!」

「四大天使勢ぞろいですか。しかし何故ここが?」

「まあ、それは神の御技っちゅーやつですわ。」

「それでね、お願いがあるんだけどリク君。

僕たちにあの力で回復させてくれないかな?」

「出来るんですか?」

「そう、本質的に主神と主の力は同じ。」

「出来ればあの闇以外の他の莫大な力も加えて回復させて貰ったり?」

「出来ません。」

「だよねー」

「まだ完全に信じたわけでは無いのですから。」

「えーー、ラファエルは信じてーそれに少し好きになっちゃったかも?」

確かに可愛い、しかし、こいつなんかムカつきます。

少し僕に似ているような?そんなはずない!

「リク君は僕のだよ!」「私も主以外で私より強いリクに興味がある。」

「は?あんたら何言ってんの?こいつは人間だよ?」

「そうなんだけど、なんか違うよね?」

「ん、心がラファエルより綺麗。」

「それは聞き捨てなりませんなー」


「何を言っているんですか?早くしてください。

太陽が沈む前に回復させなきゃいけないんですから。

その前にガイル達を返してください。」

「ガイル?あ、さっきの人間か。」

こいつ悪魔だ。

剣から4つの人間が出てくる

「ん?俺は確か剣を抜こうとして、あ、吸い込まれたんだ。」

「そうですよ。この悪魔に。」

「悪魔じゃないわよ!」

「うわ!何この美人達?」

「あーまあ友人です。」

すでに羽は隠しているため人間と遜色ない。

まあ些か容姿が整いすぎだが。

「ま、今回もリクに助けられちまったな。ありがとよ。」

「いえいえ、大丈夫です。で?他の人は?」

「この4人が最初で最後よ、早く回復してよね。」

「では、僕たちはやることがあるので、少し時間がかかるので

先に帰っていてください。」

「おいおい、まさか、いかがわしい事じゃねぇだろうな?」

「な!?僕にマリアがいることを知っているでしょう?」

「冗談だ、ありがとよ!またよろしくな!」

「はい!」

「お願いリクくん。」

「わかりました。これを使うのは2回目か。」

<天照の和魂>

「ぐっ!がっ、やっぱこれは半端ないな。」

2回目とはいえやはりとてつもなく制御が難しい。

破壊の力ではないので尚更だ。

トン、と四人の天使が僕に触れ、力を外側から抑える

「落ち着いて、私たち四大天使がついているよ。」

そして炎は消える

「凄い、もう完全に力が戻った。」

「やばいわね。これは。」

「さすがダーリン!」

「ダーリンじゃないです。」


いやー今日は疲れましたー早く帰らなきゃ。

あれ?彼女たちはどこに住むの?













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