第22話《中学校③》〈不良に誘われる?〉

〈不良に誘われる?〉


ある日何故か、他のクラスの 女子に声をかけられた


いわゆる普通の生徒とは違う…そしていわゆる不良とも少し違う子


不良グループの人達に付いて行動しているようなタイプ?に見えた


小学校の時から、家も近所だしクラスは違ったけど


父子家庭の○○○○さんと、名前と顔は知っている人だった


放課後遊びに来ないと誘われた


OK の承諾をした


遊びに行って驚いたのは 、衣類が部屋中に散乱していた事


『冷やし中華作るから食べて』


彼女の言葉に、放課後だし家に帰ったら夕飯だけど…と思ったけど…


その時は色々な事がありすぎて


心が痛くて苦しくて


誘ってもらえた事が嬉しい。 その想いの方が勝っていたのだと思う


いざ、冷やし中華が出てきて一口食べた時… なんとも表現し難い味がしたのだ


しばらくなんでだろう?って考えて、その時見たキッチンの状態を思い出して…


シンクに溜まったお皿を、もしかしたら洗剤で洗っていないのではないか?と…


もしかしたら、味付けは美味しい部類だったのじゃないか?と思う のに残念な事に、あまり綺麗に洗われていないお皿に盛り付けたから …


味が混ざってしまったのではないかと…


きっと…それでも…


《友達が出来るかも》


と…数回遊んだんだ


その日は


『デパートのファンシーショップに行こう』


と誘われた。彼女の仲間も数人いた


文房具売場で


『これ何の意味かしってる?』



人差し指だけ握らない形にグーを作り…人差し指の第一関節をクイッと曲げたサイン?


分からなかったサインの意味が…


けど、彼女達のつぎの行動に怖くなった…鞄に消しゴム?


怖さから、その場から逃げる選択をした…


幸い彼女達は気が付かなかった…


彼女は二度と話掛けて来なかった…


ナゼだろう?


親には話す勇気が出なかったのに…担任に話してしまった


その後も、彼女達は学校に来ていたから、学校がどんな対応を取ったのか分からない


彼女が、不良の仲間に入ったのは感じた


制服の形、髪型(染めたり)、着こなしが変化し、常に不良グループと居るようになっていったから…


何年かして、彼女も友達が欲しかったのではないか?


同じ様にボッチで、周りに家庭環境等を色々言われて


傷付いて来たのではないか?


と…


ハッキリ言って、本人の責任の無い所で。生まれた家柄や、パーソナルな部分で


人からとやかく言われ、世間から弾かれるのは違うんじゃないか?


後にそう考える様になった…


けど、あの時の選択を間違えて、不良グループに入らないで良かったと思う


不良と呼ばれる人達にも、周りの大人に反発する"理由"があるはず


その時の自分は、大人に反発したい…より


自分の世界が閉ざされた事が悲しくて…


内に籠る事で


"自分を守る"


事しか守る方法が思い付かなかった


"外に発散する"方法には想いが回らなかったのだ…


その後は、思考がネガティブなものになって行く事になるのだ


ちなみに冷やし中華は食べる事が出来なくなった…













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