第9話 ネームド・ウェポン
[まえがき]
PPAP 〜琉球音階ver.〜
https://www.youtube.com/watch?v=TYGVe7-OjZA
参考までに
◇◇◇◇◇◇
炎の巨人の下半身に
あれはダメなヤツだ。いったん拠点に戻って、反対側の通路、ゴブリンをたおした先を探検しよう。
引き返しての帰り路、なぜかこちらに来るときに壊したはずの落とし穴の
このダンジョンだって何かの都合で罠を作っているのなら、使用後はちゃんとメンテしないとすぐダメになってしまうだろうからこれは仕方ない。来た時と違って今度は罠を壊さず、落とし穴の脇を通って戻って行った。
拠点と考えている石室に戻り、その中にスライムのいないことを確認した。
そのあと、肉体的、いや骨体的には全く疲れを感じていないが、少し精神的に疲れた気がしたので、ブレストプレートを外し
長ズボンをはいた骸骨が体育座り。
シュルレアリスムの主題となることが多くなった今日この頃である。シュルレアリスムが何なのかはっきりは知らんがな。
俺の骨楽器もスケルトンに進化した時一緒に進化したようで、指で自分の適当な骨を軽くたたくと、金属音が響く。うまく骨を選んでたたけば、きれいな音階が出せるんじゃないか? ちょっと練習してみよう。
ろっ骨を中心にいろいろな骨で試していたら、なんだか、
モンスター音楽家の誕生? これだとモンスターの言葉の使い方が変だな。骸骨音楽家のほうがしっくりくるな。
骨音楽を
立ち上がりブレストプレートを身に着け通路に顔を出して左右を確認し、左手に向かって歩きはじめる。左手にこん棒、右手に剣。いつもの格好だ。
そうそう、ゴミの山の脇によけて置いていた、なんだか見た目にカッコいい上等そうなナイフは、腰のベルトに差しておこう。
通路に出ると、またわいていた黒いスライムを片手間で殺しながら、そろそろ、俺の
ゴブリンのこん棒は、黒く、てかりが出てきている。ブラック・クラブ・リフレクター! 良いんじゃないか? これに決めた。
そう思って、左手に持ったこん棒を眺めたところ、一瞬こん棒が輝いたような
右手に持つこの剣も最初の時と比べ黒ずんできて、刃こぼれが少しずつ直ってきている
なんだか、これはいやそうだな。それじゃあ、少し順番も変えて、ソード・ブラック・エクスキューショナーはどうだ?
一瞬、剣が光った。ような気がする。
名前を付けただけで、力強い相棒が二つできた。
忘れていたけれど、腰のベルトに差したナイフの名前、これは、スティンガーしかないな。スティンガーも今の俺の思いを聞いて一瞬光った。ような気がする。
そんなこんなで、スライムを適当に
ちょっとだけ首を出して通路の先を見通して、問題のないことを確認し先に進む。
通路の角から15分ほど歩いていたら、右手に直角に分かれ道が現れた。その先の方には明かりも見える。明かりがあるところには進化の祭壇とか、池のような物があるかもしれないので、分かれ道の方に進んでみるとしよう。
進むにつれて前方が明るくなっていく。通路の先にあったのはやはり広間で、壁の周りに
この部屋にあったのは、ひとことでいうとゴミの山。いろいろなものが山になっており、その山には黒スライムが何匹も取り付いてなにかを食べているようだ。
さいわい、臭いと味を感じる器官をもたない俺は、ここの臭いを嗅げないが、相当、腐った物のいやな臭いがしているのではないだろうか?
今現在目の前にいる黒スライムが食べているのはどう見ても人型の生物だ。原型をとどめていないからはっきりしないが、例のゴブリンと比べて明らかに大きい。人間、ないしそれに準じる人型の生き物だと思う。
ゴミをあされば、有益なものが手に入りそうだが、両手の
さっきの通路に取って返し、その先の探検を続ける。また15分ほど進むと、今度は左の壁から上り階段が上に伸びていた。ここは、パスして先に進もう。
上り階段を無視してまっすぐ進むこと30分。右に曲がる曲がり角が正面に見えて来た。曲がり角から首を出して、その先を確認すると、前方がうっすらと明るい。またこの先に何かあるのか? 用心して進むとしよう。
進むにつれて、前方が明るくなってくる。さらに進むと、数時間前に見た炎の巨人の下半身が見えて来た。俺はこのダンジョンの中を一周したのか?
地図はないし、もちろんマッピングなどしていない以上確認できないが、おそらく一周したのだろう。とりあえず、ここは相手に気付かれないように、回れ右だ。
来た道を引き返す。だいたい今いるこの階層は炎の巨人のいる場所を除いて探検は終わったように思える。さて、次はどこを探検しようか? やはり、階段を上ってその先の様子を見るしかないか?
それにしても、最初のあのゴブリンはどこから出て来たんだろう。まさか、スライムのごとく勝手に湧いて出て来たってことないよな。
一度通った通路なので安心して曲がり角を曲がり、その先の階段を目指して歩いて行くと、階段の方向から、物音、いや、話し声のような音がわずかに聞こえて来た。
ここで、行く手を
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