104話 『絆』とは?


直人「、、そうか、、、」


視線を1度リズから天井に移し、数秒間美しいシャンデリアを見つめた後、アイテムボックスから1本だけ取り出したリラックス効果のあるラグジュアリースモークを吸う。


シュキンッ、ジュボッ、、

         すぅぅ、、ふぅぅ、、、



どうやら俺は勘違いをしていたらしい、、、

あんな化け物に勝った?

大きさはともかく、戦力は歴然だったんだ


勝って当然


その道の経験者が素人に勝ってガチ喜びするくらい恥ずかい事かも知れない

うん

自分で何言ってるか分からないけど


でも、、そっかぁぁ、、、結構、、すげぇ戦闘してたと思ってたけど、、、まだまだかぁ


まだ全然弱いんだなぁ、、


でも、まぁ、、そりゃぁ、そうか、、


だって異世界に来て4日目だし


転生もんだと何年も苦労すのも多いし

転移した奴もなんだかんだで何日も泥水だらけで頑張ってる物語多い中で、余裕で勝てるモンスターと戦って、その後は高級ホテル暮らし。


やべぇな、、恵まれ過ぎてどっかで酷い目に遭いそうだわ(フラグ

RANK5モンスターの事では無く、恵まれてる環境からのしっぺ返しを心配し暗い表情となる直人に


リズ「安心して下さい。

   冒険の間、最後のボスは

   【RANK3】級の特攻部隊125体

   【RANK4】級の親衛隊11体

    を倒した後に出現します。

   どうやらボス討伐するまでに

     途中で帰還すると

   特攻部隊や親衛隊が復活し

 最初から戦闘が開始される様なのですが、

    それを今回利用します」


直人「ボス前のレベリングですね

   ありがとうございます

ついでに宝箱もあれば最高なんですが、、」


リズ「宝箱ですか?

  何か欲しい物でもあるんですか?」


純粋な眼差しで直人を見る。


や、やめて!そんな目で見ないで!

ちょっとしたボケのつもりがガチで突っ込まれたらボケが死んじゃう!

ぶっちゃけ、宝物の定番の装備や金、道具、アイテムとか宝箱無くても揃ってるから要らないんだよ!

武器は欲しいけど!

そんな事言えないし!!


直人「あ、いえ、なんでもないです

             すみません」


リズ「はあ、、そうですか

  何か不自由あれば出来る限り

  最善を尽くしますので

     遠慮なく言って下さいね?」


そう言ってニッコリ笑うリズ


その笑顔は今は辛い。


直人「はい、ありがとう、、

         ごじゃいましゅ」


居た堪れない恥ずかしさに語尾を噛みまくる


そんな直人をスルーして話を進める


リズ「はい、では、話を続けます。

  明日から3日間

   特攻部隊125体討伐と親衛隊10討伐

   をこなします。

  冒険の間のボスはステータスは5万程

   でRANK5の中では弱い方なので

   マスターの成長速度からして

   3日もあれば討伐可能だと思います」


直人「なるほど、、」


特攻部隊に親衛隊ね

それを全部倒して帰ってくるのを

3日間、、か、、

何だかんだあったけどスムーズにRANK4まで

倒してる事を考えれば、RANK5はやっぱ強いんだなぁ、親衛隊とか居るし、、王様かよ

でも、まぁ、明日からの予定も把握したし!

頼れる相棒居ると未知のモンスターも不思議と怖く無いな、、

そんな事を考えながら、改めてリズの存在の大きさを実感する直人は  


直人「スケジュールも決めて貰ったし!

   リズさん!いつも!

 本当にいつもありがとうございます!!」


明日からまたハードになりそうだが、不思議と高揚感はあっても嫌な気持ちにはならなかった、

おそらくリズが、俺の事を最大限考慮し、優先してくれているからなのだろう


人生40年ここまで誰かに尽くして貰った経験が無いから、素直な嬉しさと同時に、

こんな俺にと、申し訳ない気持ちがあるからこそ凄く有り難みを感じる。


未知の世界で生活し


戦闘までする世界で生きていく上で


とても頼もしい存在であり、

かけがえのない存在なのは間違いない


そんな相棒に最大限の

      感謝を込めてお礼を言った。



リズ「はい!光栄です!

   これからもマスターの

   サポートに最善を尽くします!!」


直人が笑顔でお礼を言い

リズもまた笑顔でそれに答えた。


何度も繰り返してきたやり取りではあるが、その積み重ねが互いの信頼関係が深く強固なものとなる気がした。

   



その後直人は風呂に入り、メインルームでラグジュアリースモークを吸いながら適当に時間を潰すと、早い時間ではあるが、就寝した。


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