37話 ヒント


シュナ「まぁ、そんなに

    大層な話ではないんだけどね

    キミは攻撃する時

    強い一撃にこだわってたけど、

    あの卵は

    どんな攻撃も【1度目】は

    完璧に耐える事が

    出来るんだよ

    でもね、連撃には弱いんだよね」


シュナの言葉に地面に埋めていた顔を上げながら抗議する直人。


直人「はあ!?そんなハズは!

   俺結構連撃してたけど毎回

   弾かれたたぞ!」



シュナ「神様ごっこ終わりなの?

    まぁ、良いけど

    キミの身体の性能は

    ピカイチだし、普通の人

    レベルの話なら十分連撃

    と言えるんだけど

    張り切ってるダンジョンさん

    は直人ならもっと高みに

    行けると信じてるんじゃ

    ないかな?」


直人「何だよそれ

   今日初めて来て

   脆い卵割っただけなのに

   何でそんなに、、、

   じゃぁさ、結局

   どうすりゃ良いんだ?」

    

シュナ「そうだねぇ

    まだまだ大振りなんだよね

    ステータスのお陰で

    早い大振り出来るから

    連撃っぽくなるけど

    もっとコンパクトに、

    強さじゃ無くて

    無駄の無い速さで

    攻撃すれば良いんだよ

    とはいえ、

    早いドアをノックみたいな

    軽い攻撃は

    最低限の威力も出ないし、

    回転に負けちゃうからね

    ダンジョンも張り切ってるから

    ステータスやレベルに

    惑わされないで

    全力で集中すれば大丈夫」


直人「コンパクトに早く?

   それでいて強い攻撃?

   う〜ん、、、

   分かった様な分からない様な、、

   ってか、アレだよな

   ダンジョンもそうだけど

   シュナも俺がやれるって

   思ってるのか?」


シュナ「当然だよ!

    ダンジョンであんなに

    楽しそうに

    はしゃいでたんだからさ!

    コッチまで楽しくなっちゃったよ」



直人「うぐっ、、まぁ、確かに

   あんなに自由自在に体動かせた事

   なんて無かったし、漫画の主人公

   になったみたいで楽しかったよ?

   ん?って事は俺の行動のせいで

   ボスが強くなったのか?」



シュナ「せいって程じゃないけど

    オモテナシだよ!

    多分。(笑)」


直人「ははっ、、

   なんだよ?おもてなしって

   でも、そうか

   何か分かった気がするよ

   ありがとな」


シュナ「どう致しまして!

    良い顔になったね!

    そろそろ戻るかい?」


直人「ああ、そうだな、、

   結局わけわかんねぇけど

   とりあえず、今のやるべき事は

   分かったし、戻ってもまた

   こうやって会う事になるんだろ?」

   

   

シュナ「ははっ、まぁね、でも

    リズの邪魔になるのも嫌だからさ

    基本的にはリズに

    お任せするけど

    たまに話し掛けるからか

    その時はよろしく」


直人「ああ!こちらこそ!

   世話になったわ!

   これからもよろしくな!」


シュナ「うん!またね!」


シュナの返事を聞いた後、

徐々に意思が遠くなっていき

完全に意識が落ちるまで

シュナが笑顔で手を振っていた。




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