22日目 スタバトーク

 彼曰く、いろんな人がいる時間。


 ***


 本日はお日柄も良く、スタバに出現しております。

 バナナの新作飲んだか、みんな?よく冷えてて美味しいんですよあれ。ぜひアーモンドミルクにしてキャラメルソース追加してほしい。

 他にもおすすめのカスタマイズあったらぜひとも。


 今日はしばらく書けていなかった日記のおっかけ。

 そろそろ心の中の松岡修造に怒られそうだなって思いながら、最近の私へと知叱咤と、これからの私への激励をしていると、隣のソファにお客さんが座りにやってきました。

 女の子2人、恋の話、スタートから若さフルスロットルの大学生っぽい彼女たちに内心気圧されながらも、和気藹々、和やかなムードやなぁと思って心の目を細めて様子を伺っておりました。

 下手に見つめていると変態と間違われてしまいかねないので、耳をそばだてておりますと別の女の子の恋バナになった模様。


「で、結局はあの人と付き合ったんよ」

「えホント?」

「マジマジマジ」

「うわー、やっちゃったなミホ。先月会社の人と行った合コンで会ったんだっけ?」

「そう、でまた飲みに誘われて、帰り道一緒になって、送ってくって言われるまま家まで帰ったらしい」

「もう確信犯じゃん、狙ってんじゃん。家入れたの?」

「帰らせたと思うじゃん?でもミホ結構酔ってたらしくて、なんだかんだで家入れちゃったらしいんだよね」

「あー、ミホ弱いもんねー。てか男もだいぶ強引じゃね?ミホ弱くてもガードめっちゃ硬いじゃん」

「そうそうそう、ミホも断ってはいたらしいんだけど、肩つかまれて改札通されてからずっと支えられてたぽくて」

「そんで仕方なくゴーホームか。やっぱり手慣れてる感じするわ」

「ね!ね!ナツミの予想的中だよ」

「まぁね、私特徴いくつか聞けば大体どんな男なのか分かるからね」

「え、なんで分かんの?スゴくない?」

「リサも誰か気になる男いたら教えて、そいつと付き合ってもいいか見てあげるから」

「やば、カッコいい!え、それならちょっと聞いて欲しいんだけどさ…」


 付き合った方がいいかどうか、2、3個特徴聞いたらわかる女。

 自分が付き合い始めた男を怪しむ不安な女。


 その2人の会話を横で聞きながら、淡々とパソコンを眺めていた私ですが、ふとソファ席に面したテーブル席の女の人に気づきました。

 不自然な格好で頬杖をついて、手を軽く丸めて女子2人の会話を全力で聞いている感じの人。顔は見えませんがめちゃめちゃ全力で盗み聞きしてる感じでした。

 好きがわからない女。


 私の平和なカフェタイムに現れた3人の闖入者。

 密かな女の闘志が見え隠れする体験でした。

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