7日目 カフェ①
彼曰く、カフェは私の憩いの場であり、〇〇でもある。
***
おしゃれで落ち着いた内装。
深い茶色と黒を基調に整えられた椅子や机、壁のところどころに白と緑のロゴが映える。
コーヒー豆の挽かれる音、離れていても鼻で感じられる香ばしい匂い。
外からの日差しは窓の効果なのか少しばかり抑えられていて、街路樹の緑が目に優しさを与えてくれる。
ここはカフェ、最近の私のベストスポット。
というより、復権してきたといった方がいいかもしれない。
もともと私はカフェで何かをすることの方が多かった。
受験勉強、ES作成、ゼミの課題、読書、待ち合わせの時間つぶし…。
単純な考えかもしれないけど、家で集中することができない体になっていた。
できなくはない、しようと思えばできる…はず。
テレビがあって見てしまうからとか、ゲーム機が目に付くと気づいたら電源を入れているとか、机に山を築いている本を手に取ってベッドに寝転がって読み漁っているとか、何も考えずにボーっとしているといつの間にか眠っていて外からカラスの鳴き声が聞こえてくるとか。
…別にこれはいいわけではない、単なる生理現象だ、そうとらえておこう。
うん、これはもう仕方ないことなのだ。
PCデスクをそろえたり、作業用チェアを買おうとしないのは全然関係ない。
取り立てて言うことがあるとすれば…。
「……暑い」
冷房はつけたくない派なので、冷房のついている場所を求めたらそこがカフェだった。
ただそれだけのことだ。
私にとっての避暑地。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます