24日目 怠惰
彼曰く、これこそが仕事を忘れるということなんだなぁ。
***
オリンピックのおかげで休みが続く。
久々の4連休に心躍るかと思いきや。
実は昨日、一昨日と陰で出社しておりました。
休日出勤の申請をしていなかったから今度代休申請しないといけない。
「2日間で合計1日分の勤務時間しかいなかったけど、2日分申請してもいいのかな?」
「いいんじゃない?わかんないけど」
「安易にとっていい代休ほど楽なものはないね」
適当言いながら内心大丈夫かなって心配になってる。
そんな自分を仕事馬鹿だなと思いつつ、ちゃっかり2日分申請しようとするもんだから私は強欲なんだろうなと思う。
強欲で傲慢で。
なのに給料は増えてくれない。
かなしいせかいだなぁ。
そんな悲しさを紛らわせるみたいにひたすら寝る。
ベッドの上で寝汗もそのままに寝転がっている。
天井が暗く見えるけど今はいったい何時だろう。
時計を見ることもなかったから外の明るさで何となくしかわからない。
蝉の声が聞こえてくる。
うるさい音とカーテンを貫く日差しだけが今の季節を告げる。
夏を告げる。
yamaの新曲で出るかもしれない。
春はもう終わってるし、夏はもう始まってるけど。
だとしたら秋についての曲が次に出るのかな?
あー楽しみだなー。
そんな何の生産性もないことを天井を見る目を動かさずに考える。
この時間がきっと休み時間なんだろうな。
人生の休み時間。
やりたいこともせず、やっておきたいこともしない。
ただただ時間を浪費して、世界の役に立たないことに思いめぐらせて妄想に走る。
ああ、休日って最高だな!
こんなちっぽけで仕事以外に何のとりえもない存在にも休日を楽しむ心は生きていたんだね。
最近はその仕事でも失敗することが多いからとりえと言えなくなってきてるのが悲しい。
なんか悲しんでばっかりだな。
「心が悲しむ時間も大事だよ」
そう慰める母の顔が懐かしい。
この夏はどこかで顔見せたいなぁ。
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