25日目 16タイプ

彼曰く、私は主人公型だった、ほかに主人公型はいないのか?


 ***


世間は就活の時期。

面接も中盤戦になり、会社によっては最終面接まで終わって内定を渡している会社もあるとかないとか。


私の会社も例外ではないようで、そろそろ新入社員の面接が始まるらしい、

気づけば終わっていたりしないかな、こっちにとっては打ち合わせで取れる部屋がなくなるから困るんだよなぁ、とか元も子もないことを考えてる。

先輩として立つ瀬がない。

私の入社時もきっと思われていたんだろうな。

人間って実に醜いなあと、他人事のように思ってしまう。


そんな自分の内面を問われるのが面接。

入社時の地獄の門、ふるい落としの始まり。

ここで自分がどのような人間かを理解しているかいないかで、面接での印象は大きく変わるらしい。

就職指導みたいなことを大学の講座として受けたけど、それ以外のOBOG訪問やインターンでのアドバイスでも定番のように言われていた。

まるでそれしか見ていません、とでもいうように。


どうせ学歴ばかり見ているくせに、と頭の中では反論していました。

早慶上理の私の言葉とは思えない…。


講座の中ではSWOT分析やジョハリの窓、先結論後具体例など、心理学や統計、一般的な論文、文章構成能力についてざっくりと説明を受けた。

全部「ほーん」と角笛を吹く勢いで聞き流していた。

パズーみたいにラッパが吹ける人生でありたかったなー。


その中に16パーソナリティというものがある。

いくつかの質問に答えることでその人の精神特性、活動性、気質、戦術性、独自性を図り、16種の性格に分類する。

自分の性格を決めるのはいいことじゃないかもしれない。

でも進む道筋を見つける手がかりにはなる。


「就活の時にやったことあるよ~」というフランス出身の先輩がいるが、まさにこれが今日私の部署で流行った。

結果は提唱者。


16の性格タイプの中で最も希少です。提唱者型 (INFJ) は、他の人が必要としていることやモチベーション、心配事などを見抜く力に優れ、他人との関わりに価値を見いだします。提唱者型は創造力がある芸術家タイプで、複雑な面もありますが、思いやり深く優しい一面を持ち合わせています。他人を直接助ける仕事にやりがいを見いだすことも多い性格です。

(引用:https://jp.indeed.com/career-advice/finding-a-job/16-personality-types)


希少性という言葉があるだけでうれしくなってしまうのは中二病なのだろうか。

でも当たらずとも遠からずといった印象、というよりかなり近い気がする。

自分では認めたくない部分を見透かされてる気がして気持ち悪い感じ。


Indeedでよく見てみるとWebライターや編集、司書などの職業に適性があるそうで、逆にエンジニアや経理には向いていないらしい。


ちなみに私が大学に入ったときに何となく死亡していたのは税理士、就活時に半分考えてたのはSE。

うん、どちらの道にも行かないでよかった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る