17日目 映画
彼曰く、どれくらいの数を観るか、なのか、どのくらい観た作品を読み込むか。
***
最近私の興味はいろんな方向にぶれている。
やりたいことはもちろん決まっている。
もっぱらその将来向けて頑張ろうと思って早数カ月。
どうにかしてその夢を叶えたい。
でもどうすればいいのかしら。
そんなことを考えながら最近は過ごしている。
私の職場はコンテンツを生み出す場。
多くの作品が
右を見ればきれいな絵が描かれ、
左を見れば新しい舞台を整えて、
後ろを見れば誰かが撮影をしている。
社内で話されるのは「どうすれば最も面白くなるか」、
「どうすればクオリティを上げられるのか」という理想を求める議論。
あるいは「この納期に間に合わせるにはどう進めるか」、
「都合が合わないのであれば優先度と取捨選択を考えないと」という、
現実的で建設的な結論を把握しようとする話し合い。
質と時間的制約は常に裏表。
どちらを求めすぎてもいけない。
理想的だけど現実的で、仕方ないけど辛い。
板挟みの中でひねり出し、作り上げられた作品は、
良し悪しあれど多くの教訓を私にくれる。
今一番学ぶべき部分の多い、私の居場所の1つ。
将来に向けて、という意味で、
職場には私と同じような夢、将来を見据えていたり、
うっすらと考えている人もいる。
その人は1日1本、映画を観ているらしい。
関わっている監督からのオススメを片っ端から観ているようで、
カメラワークや演出、シナリオや世界観など、
得られるものは多いらしい。
がむしゃらにやっているだけのように思えたけれど、
ちゃんとそれぞれの内容をメモしたり、感想を記録して残していて、
自分なりに評価もしているようだ。
数を重ねるべきか、評価の質を上げるべきか。
多くを知らない私たちにとってどちらが正しいのかは分からない。
どちらも欠如しているのには変わりないけれど、
少なくとも私とその人との差が広がっていることは確か。
何かしら見て吸収しようとしている向こうと、
ぼんやりと考えてはいるけれど決定的な何かをしているわけではないこちら。
対岸の火事を見て助けない以前に気付いていないようなもの。
姿勢の差はすでに開きつつある。
私もご時世のおかげか、映画を観る機会は増えたけれど、
頻度は以前と変わらない気がする。
というより、同じ作品を観がちなので、観たところで偏りが強い。
面白いものを何度も見返す癖はなかなか抜けない。
だって面白いんだから。
でもそれが新たな感覚を得るきっかけになるかは、微妙なところ。
味わえば味わうほどに深みが出るスルメのような作品は数あれど、
私の見ているものがそのすべてというわけでもなく、
むしろ映画作品全体でいえば氷山の一角。
砂漠の砂を片手で掬い上げて「これが砂漠のすべてか」と言うようなもの。
不足というには足りなさすぎる、お話にならない。
その自覚があるという認識はある。
でも自分の表現力ももちろん足りていない。
色々とやるべきことはあるけれど、一つ一つを大切にする。
今年は個人的にチャレンジしていきたい年なのだ。
ここで躓くわけにはいかないのだ。
量も質も大事だけど、続ける姿勢を持つこと。
継続は力なり、だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます