11日目 建国記念日
彼曰く、国が立った日、今日がそれらしい。
***
2月に中途半端にある休日。
国民の祝日である、それが今日。
”建国記念日”
小学生のとき習った記憶だと、確か明治憲法が成立したあたりで決められた、
日本国ができた日だとする、だった気がするのだけど。
勘違いだったら恥ずかしいので、調べてみることにした。
ある情報筋(Wikipedia)によると、
”日本では、建国の日が明確ではないため、建国神話(日本神話)を基に、建国を祝う日として「建国記念の日」が定められた”
なるほど、確かに日本という国ができた日がいつかを判別するのは難しい。
何をもって日本国とするかは未知数。
学者の間での論争は絶えないだろうけどそれこそ派閥争いだろう。
邪馬台国の成立を日本の始まりとする人もいれば、
明治維新後に発足した明治政府による政権国家を日本とする者もいる。
源頼朝を江戸中心政治の立役者としてもいいし、
織田信長を自由経済の始めとしてもいいかもしれない。
GHQ、マッカーサーを現代日本の起こりとするのは、流石に飛躍しすぎているが。
ここで意見が割れるのはいいことだ、実に議論のし甲斐がある。
私は議論が苦手だけれど。
世界的に見ても”建国記念日”を法律で定めて祝日とする国家は多い。
だが何をもって建国記念日とするかは、国によって異なる。
アメリカ合衆国は大陸会議でアメリカ独立宣言に署名がされた日。
トーマス・ジェファーソンやジョン・アダムズが起草した、
アメリカ独立宣言文書が採択された日で、国が成った日としてふさわしい。
世界で最も影響力のある国の成り立ちは、
国としての強い自覚と、国民の生命・自由・幸福を追求した結果だった。
ユダヤ国家のイスラエルは、イギリスからの独立宣言が起点。
独立記念日はユダヤ暦で迎えるため、西暦に換算すると年ごとに日にちが変わる。
他にも植民地から解放された国々は、
領主国からの独立を以て建国記念日としていることが多い。
韓国、ブラジルなどの南アメリカ大陸諸国、東南アジア諸国、アフリカ諸国。
自分たちの故郷の自立を喜ぶ日だ。
多くの場合、”独立記念日”と呼称されている。
特殊な事例だとスイス。
永世中立国を宣言した日を建国記念日としている。
フランスではフランス革命が始まった、バスティーユ牢獄襲撃の日がそれだ。
法律的な記念日が無いのがイギリス。
代わりに宗教的な国家の日として、伝統的に、
イングランドの守護聖人・聖ジョージを記念したゲオルギオスの日を当てている。
これらの並びで見ると圧倒的に「独立を記念する日」という見方が多く、
純粋に国が始まった日を建国記念日としている国は少ない。
日本も特殊だ。
古事記や日本書紀で初代天皇とされる神武天皇の即位日。
これが現在の建国記念日だが、日本書紀に紀元前660年1月1日 (旧暦)とあり、
その即位月日を明治に入り、グレゴリオ暦に換算した日付である。
うーん、いわれてもなんだかぴんとこない。
私にとっても、子供にとっても、大人にとっても大事な気分がしない。
だって昔のこと過ぎるから。
でも私たちの知らない大昔に、今ある国を作ってくれた人たちがいてくれた。
普通は作れないものを作ることができた人たちがいた。
それだけでも感謝できる。
ありがとうが天高くまで届くといいな。
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