11日目 かわり
彼曰く、これでも十分替わりになる。
***
マイブームになった「あんこが入った揚げ食パン」
あえてこれを買わないという選択肢もあります。
もう1つ私のツボに入ったもの。
それは「コッペパン つぶあん&マーガリン」
彼はいわば代替品。
揚げ食パンのかわりです。
コッペパン、昔からある馴染みのパンです。
パン屋さんに行けば色んなアレンジを聞かせています。
焼そばをはさんだり、ソーセージを包んだり、
開いてサンドウィッチ風にしたり、丸ごと揚げてみたり。
近くの商店街の角には、コッペパンサンドを売りにしたお店もあるくらい。
給食を食べていたころから食べ慣れた、旧友のような食べ物。
友達食べてどうすんのって話ですけど。
コンビニでは最近見かけないこともあります。
なのでコッペパンを買うのはもっぱらスーパー。
行きつけのスーパーではこれが山のように売られています。
どうして誰も買わないのか、不思議でなりませんね。
私からすれば宝の山なのに。
他の人たちはその宝をみすみす見逃している残念な人です。
目の前にすぐ幸せは落ちているのに、なぜ取り上げないのでしょうかね。
お金を払っての幸せは嫌だということかもしれません。
たかが食べ物、腹に入ればぐちゃぐちゃになるんですから。
でも私には小さな幸せが必要です。
食べること、寝ること、本を読むこと、書くこと、
仕事をすること、良い人と巡り合うこと、気に入った服を着ること。
日常に転がる小さな幸せ、それをかき集めて大きな幸せを願うのです。
とはいえ好きなものがそれでなければいけない、という執着は持っていません。
替わりが務まるのなら他の商品でも構わない。
お金を払ってでも幸せは手に入れるべきものですけど、
払えない金額を差し出すことは無理なのですから。
無い袖は振れない、湧かない泉に叫んでも水は溢れません。
どうせなら少ない金額で、手近な幸せをまずつかむ。
大きな幸せはそれからです。
どうせならお金に代わる、手軽に幸せが手に入るものが実現すればいいのに。
そう、例えば、想像が具現化されて能力値によって価値が変動するような・・・。
想像価値の市場が飽和して、ハイパーインフレを起こす未来が見えたので、
やっぱり今のはナシで。
お金、欲しいですね。
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