30日目 今度こそ
彼曰く、今度こそは・・・、今度こそは・・・!
昨日の私ですが・・・。
うっかりしておりましたね、いやすっかり。
「30日目 ゆるみ」
珍しく、というより、
そろそろ生活習慣を改めようという気合の表れからか、
たまたま朝早く起きることができました。
その喜びのままに、最近の自分はたるんでいるなぁ、
だから夢の中でも緩んでいるだの、弛んでいるだの言われているんだろうな、
と感じて反省の想いも胸に秘めて、
まどろみの中での出来事を思い出しながら書き上げました。
Twitterでも更新したときに、
「今日は朝早く起きることができた」云々と、
心の喜びを文字に起こしていました。
今日はいいことがきっとあるだろうなと、
これから遠足に行く幼稚園児のようなルンルン気分で呟いて、
そろそろ仕事に行く時間だと思い立って時間を確認したところで驚愕。
パソコンで確認したので、
右下のカレンダータブも自動的に見えることになるのですが、
書かれている日付に違和感が。
”2020/7/29”
おやこれは昨日の日付では?
まだ頭が冴えていない、寝ぼけ眼の子供かな?
そんな思いでもう一度見てみても日付が変わることはなく。
試しにというか、念のための確認と思い携帯でも日付を確認。
”2020年7月29日”
おやあ?間違えたか?緩んでるなぁ・・・。
というわけでてっきり昨日を30日だと思っていた私は、
まんまと寝ぼけた私の分身に体内カレンダーを騙されたわけです。
勢い込んで書き上げた拍子に、
「明日は31日かぁ、総括しないとなぁ。
結局他のお話全然書き溜められてないから、流石にそろそろ頑張るよっていう、
n回目の宣言をするしかないかなぁ」
となんとも間抜けで怠惰な思考をしていた私の目を覚まさせてやりたいものです。
お馬鹿さんめ。
今日が何日なのか分かっているのかい?
お前の中で7月はもう終わったものになりつつあるのかもしれないけれど、
まだ1日分の余剰はあるんだよ。
その1日を食いつぶして、見なかったことにして、
過去のものにしようとするなんて、
そんなの未来の私が許さないよ。
7月最後のあの日、もっとやる気を出していれば・・・。
あたためている構想をちゃんと形にしてやろうという気概を出していれば・・・。
怠惰な自分を心の中で叱咤できるようになっていれば・・・。
そんなふうに後悔する日が来たとしても、
もはや後の祭りなのです。
何と罪深いことなのやら。
「ごめんなさい、締め切りに間に合わなかった。今度こそは・・・」
「申し訳ない、あのときちゃんと気を付けていれば。今度こそは・・・」
「すまない、自分が前の試合で勝っていればこんなことには・・・。今度こそは」
毎度毎度、近しい場面には何度も出会ってきて、
そのたびに”次はちゃんと”という言葉を枕詞に添えて、
次回への自分に期待を持たせるような言葉を吐く。
そんな決まりきった謝罪も、次があるかのような方便も、
所詮その場しのぎの自己防衛手段に過ぎないのです。
いっときの自分の過ち、ミステイクを、
素直に受け入れて恥じ入るような態度。
そんなもの、何度も見せるべきではないのです。
己の失敗を認めることは正しい行動でしょう。
論理的ですし、現実的です。
しかしその後にすぐに理想をチラつかせるのはおこがましい。
何様だ、と言われても仕方のないことです。
まるで自分には何度も仕事が来ると思っているような、
上から目線の自己肯定感。
無駄に高いそれを見せつけるのは、
傍から見れば恥さらし。
何度も同じような場面で失敗し、
そのたびに同じ言葉を吐く。
形式的には謝罪の言葉、
何度も重なれば嘘にしかなりません。
「自分はできることはやっている、しかしタイミングが悪かった」
というように偶発的なミスを毎回装うのは、
一度責任を負ったものとして恥ずべき行為です。
医師になぞらえればわかりやすいでしょう。
来る患者さんを診察する。
少し胃腸の調子が、最近頭が痛くて、全身がところどころ凝っているようで、
様々な理由で人々は訪れます。
軽い原因であれば一度で回復することもあるでしょうが、
何度も通ってくる人の異常を見抜けないのは一大事です。
毎度毎度同じような診察しかしないヤブ医者は、
「前回は問題ありませんでしたけどねー。今度は見つかるかもしれませんが、
とりあえずもう一度検査してみましょうか」
としか言わないでしょう。
これで患者を死なせてしまったら信頼に関わります。
一度消えた信頼は取り戻すことが容易ではないのです。
ブラックジャックか、
あるいは『恋つづ』天堂先生が黙っていないですね。
ともあれ、「今度こそ」なんて軽々しく口にすることはできないということです。
仕事だけでなく、プライベートの関係であっても。
自分だけで完結することであればいいと思っていても、
そうした日々の行いは態度や仕草から、
周囲の人間に無意識のうちに感づかれてしまうものでもあるのです。
まだこの日記が趣味である間に、
身につけておきたいものです。
今度こそ。ねえ、梅ちゃん?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます