第54話「十三年前の事件の真相」

私は昨日の朝九時に戻ったその時間は佐藤さんに事件のことを話す前だっただから私は佐藤さんに置き手紙を残してまずはお父さんが殺された現場に向かった。







「ここがお父さんが殺された事件現場か前資料を見た時自殺になっていた、それもそのはず板野警視総監が揉み消してたんだから」私は資料を思い出しながら心の中で読む






〈2018年一月一日午後十八時三十分私の父、見守隼人は自ら首を吊りその状態で発見されたその日は私の誕生日でお母さんもお父さんは仕事を休んで私の誕生日を祝ってくれようと……〉







「ちょっと待ってこの場所見覚えがある」私は回りを見渡して「ここに来たのは初めてじゃない分からない、私は本当に記憶を喪ってるの?」〈もしそうなら思い出せばお父さんが死んだ理由が分かるかもしれない〉私は両手を使って周りにあるものを触っていく。そして私は事件の記憶を見た。





現場には私のお父さんとそれに警視総監、それにパイプ椅子に座って眠る私の姿があったお父さんは私を解放するように頼んでいた、警視総監お父さんが死ねば私の命は助けるそう言った。お父さんははそれを受け入れてお父さんは抵抗することなくお父さんを絞め殺した







お父さんは首を絞められながら私の名前を呼びながら死んでいった、見守警視監が来て私の元に来て泣きながら私のお母さんを守れないことを謝るそんな見守警視監に板野警視総監は何しに来た?と訪ねてまさか光の父親だけでは足りず光を殺すつもりですか?と聞く。







警視総監はその娘が生きている限り私は安心して眠れない光が何も覚えてなければいいことですよね?と聞く、そんなことできるのかと訪ねる警視総監、この子に殺せば私はその前に貴方を殺します言う見守警視監今度は殺し屋を雇うといいだったら、その殺し屋を全員殺します






なら今この場にここにいる殺し屋を殺してみろそうゆうと見守警視監は銃を出し自分の銃で五人射殺して相手の銃を奪って残りの三十人殺した、私は自分のせいで見守警視監が人を殺めたことを知った、「……り!……かり!光!!」「!?」








目の前には翼君が現れて「翼君……」「どうした?何で泣いてるんだ?」「翼君、私のせいだった、お父さんが死んだのも、亮君が罪を犯したのも全て私のせいだった私さえいなければ二人は……」「光、さっきから何訳分かんないこと言ってるんだよ、落ち着けよ」







訳も分からずなき続ける私を優しく抱き締める翼君、私はそのまま意識を失った。朝になって目が覚めたら翼君のマンションにいて「ここは翼君の部屋?」隣を見たら翼君が寝ていた。私は翼君を起こさないように部屋を出てキッチンに行き翼君の朝食を作って七海さんの屋敷に帰った。






「ただいま」玄関に入ると「主」「「光様」」七海さんと七海さんの部下が心配にそうにな顔をして「主、今までどこに行ってたのですか?」七海さんが私に問う「あっ色々あって翼君のマンションに朝までいたようで私はあまり覚えてないんですけど私泣きつかれて寝てしまったようでそれで翼君が……!?」七海さんが突然私を抱えて







「七海さん何をするのです?下ろしてください」「お断り致します、このまま部屋にお連れ致します」「えっ何か怒ってます」「……」私が聞くと私を黙って見つめて「気のせいです」〈いや明らかに不機嫌ではないですか〉私は言おうと思ったけど言わないことにした






部屋に着いてベットに下ろされると「それで何があったのですか?」「翼君とのことですか?」「はい」「すいません、私が泣き疲れて寝てしまってどうして連れて行かれて何でそうなったか、覚えてないのです」「では質問を変えます、何故お泣きになられていたのですか?」






「それは……あまりに辛すぎる自分が忘れていた記憶を思い出してそれで泣いていたんです、そしたら翼君が来てくれてこれじゃ質問の答えになりませんよね?すいません、ですが私は警察官なのでその件については詳しく話せないのです」






「守秘義務っというものですね?」「はい」「いいでしょうその件にこれ以上はお聞きしませんが言いたいことをお伝えしてもよろしいでしょうか?」「はい」私が言うと






「主、主に散々良くして頂いたのにこんな手紙を残して立ち去ることをどうかお許しください、」「七海さん?」私が言うと「私はずっと主を騙しておりました、私は、両班の過酷な利子により利子が払えなったせいでその家の奴婢になりました、その日から辛く耐え難い日々でした、」「七海さん、一体どうしたのです?」と私が問うても







「奴婢になって三年が過ぎた頃まだ十五歳の妹とが両班の主に辱めを受けそうになり私はその両班を斬り殺しました、それから両班の主の妻の怒りを買い奪弾の頭に買われました、私は妹と母の自由と引き換えに組織の犬になることに決めました、両班、両班じゃなくても権利と財力を持った私邸に潜入して私邸主の情報を集めておりました」




私がウンゴムからもらった手紙と同じ内容で戸惑う、「私邸の主が殺されてその家族と使用人の始末をすることが私の仕事でした、主、最初から貴女様の情報を得るために近づき情報を高値で賞金首として売る為に私は貴女様の護衛なったのです「……」私は、どうしたらいいのか分からず黙り込む




それでも七海さんは言い続ける「ですが貴女様の護衛として過ごしていくうちに貴女様の優しさ、この世の誰もが持っていない意志の強さを間近で感じて思ったのです私は貴女様の誠の護衛になりたいと」私はウンゴムだと確信して涙を流す





そんな私に「主を騙していた私がこんなこと言う資格はありませんが言わせてください、私は貴女様の護衛になれて幸せでした、主に「ウンゴム」そう呼ばれる度に必要とされる喜びを感じておりました、」「……」私は涙目で微笑む




ウンゴムも微笑んで「主には感謝しております、感謝の証として主の好きな、桜の腕飾りを封筒の中に入れておきます」「最後に生まれ変わったとしても私は主を決して忘れませんこれだけは信じてください何度生まれ変わっても私は必ず主に会いしに行きます、私は永遠に主の臣下でございます」







ウンゴムが手紙の内容を言い終わると「……ウンゴム」と私は呼ぶ「やっと私だとお気づきになりましたか?」「ウンゴム、まだ混乱してるけど手紙の内容を知ってるってことはウンゴムってことだよね?」「はい、キ、ウンゴムございます」






「訳が分からない、何で生まれ変わっても記憶が残ってるの?」「必ず会いに行きますとお伝えしたではありませんか?」「そうだけど……ずっと謝りたかった、ごめんねあんなに斬られて、私のせいであんな無惨な最後を……」






「主、謝らないでください、私なら大丈夫でございます」私が出会った頃のように接しているからか微笑むウンゴム「でもありがとう、私に会いに来てくれて」「では私に褒美をくださいますか?」「褒美?何が欲しいの?」「私を下の名前で呼んでください」「えっ下の名前で呼ぶ?」






「はい「一樹」と呼んでください」「さすがに呼び捨てはできないから君付けもいい?」「はい」「一樹君」「はい、主」一樹君は嬉しそうに微笑む「何で嬉しそうなの?ていうかこれ恥ずかしい」「何度か呼んでいればなれます」「一樹君」「はい、主」「やっぱり恥ずかしい」






「何故恥ずかしがるのですか?」「恥ずかしいのは恥ずかしいの、私はお風呂に入って仕事に行くから準備して」私はお風呂に入って朝食を済ませてお弁当を持って職場に行く、「佐藤さん、昨日は突然の居なくなってすいません」「大丈夫、その事は見守警視監が上手く処理して半日有給にしておいてくれた」






「私が頼んでいた件は?」「うん、それも大丈夫、昨日は奥森警視長を一人にしないように見張りをつけてる、念のため奥森警視長に事情を説明して交代で二十四時間原田君、橋部君、黒島君に護衛してもらってる何かあったら連絡が来るようになってる」






「ありがとうございます、佐藤さん十三年前の事件とケリをつける時が来ました」「光ちゃんは本当にそれでいいの?」「はい、私は警察官ですから例え肉親が犯罪者でも捕まえないと」







「そう、置き手紙に書いてあった通り証拠品は全て回収して川口社長に頼んでテレビで情報を流してもらってる」「そうですか、あの翼君は?」「お前らの仕業か?警察庁の前でマスコミが騒いでるのは」翼君が現れて「翼君……」佐藤さんが呼ぶ「……」私は翼君に近づいて行って






「ごめんね、本当は昨日話そうと思ったんだけど、何て話せばいいか分からなくて」「そんな顔するな光、俺なら大丈夫だ、親父の悪事は光が知る前より知ってたからな、知らないかもしれないけど俺はかなり優秀な刑事だから」






私は涙を流す「うん、知ってるよ私もちゃんと知ってる、ごめん、私のせいで、翼君は私を守る為に警視総監の悪事を見逃してきたんでしょ?、下手に動けば私に危険が迫ると思ったから」「光、泣くな」






「私を翼君のマンションの部屋に閉じ込めようとしたのも、私に火事の事件の被害者冨田さん事件を詮索するなと言ったのも、全部私を板野警視総監から守る為に隠し通した事実だったごめんね翼君、本当に……」翼君は私を抱き締める






「泣き虫なのは昔から変わらないな、俺なら平気だ、本当に大丈夫だから泣くな、父親が犯罪者だった事実知ったことよりも俺のことでお前に泣かれる方が辛い」「翼君……」「前に言っただろう?全ては俺の意志でやってることだ、自分のせいだと思う必要はないって何度だって俺が必ず守ってやるって言ったはずだが俺の言葉忘れたか?」






「覚えてるよちゃんと」「ならいい」「あの二人共いつまで抱き合ってるの?」佐藤さんが気まずそうに聞いてくる「えっすいません」私は佐藤さん佐藤さんに言われて翼君から離れる翼君が「おい香織、いいところだったから邪魔すんなよ」







少しすね気味で言う「ここは職場ですそんなにイチャつきたいならよ外でやって」「別にイチついてなんかいません」佐藤さんは「とにかく今は警察官の仕事をするよ」「はい」私は警察庁に行って会議室に行く。そこには板野警視総監と見守警視監がいた、「失礼します」と言いながら私と佐藤さんと翼君が入る






「見守光、あれは君の仕業か?」「はい、十三年前の事件ケリをつけに来ました」「黒島の手帳見つけたのだな」板野警視総監が聞く「はい母の遺品から黒島の手帳を見つけました、何故私の父を絞め殺したかも調べはついています、証拠も全て調べ済みです」







「言い逃れできないみたいだなやはり十三年前の夜君を殺しておくべきだった」「ふざけんな!!」翼君が大きな声を出す。「「!?」」「翼君……」私が名前を呼ぶと





「罪のない光の親父さんが死んだのは誰のせいだと思ってるだよ!、何にも悪くない光がどれだけ危険な目に遭ったと思ってるんだ!あんたが自分の犯した罪を素直に償っていれば亮さんだって犯罪者になることはなかった、光が誤解して亮さんを憎むこともなかった、光が苦しんでるの全部あんたのせいじゃないか!」







「翼君もういいやめて」私が止めると「いいわけないに決まってるたろう?、俺の親父のせいで散々酷い目に遭ったのに何で俺を気遣うんだよ、何で俺に「ごめんね」と謝ったんだ?」






「それは翼君は何一つ悪くないから」「光……」「翼君も私より先に真実を知って、自分の親が犯罪を犯してることを気づいて翼君だって辛いはずなのにそれでも真っ先に私のことを考えてくれていた私に言ってくれたように私も翼君のせいだなんて思ってないよ、むしろ感謝してるぐらい」






「感謝?」「うん、私、今まで両親のこと以外で辛い思いをしてきたけどその度に翼君は私の所に真っ先に駆けつけて優しく抱き締めてくれた私は翼君にいつも助けられていたんだよ、それに翼君警察官として頑張ってる姿を見て警察官の仕事も悪くないかもって思えた」「光」






「だから向き合おう例えそれが辛い現実だとしても私達の手で逮捕してケリをつける」「あぁ」翼君は手錠を取り出して「板野憲一郎、殺人罪及び横領罪で逮捕する」警視総監の両手に手錠かける警視総監は翼君を見て






「翼、私はどこから間違ってたんだろうなお前の言う通り見守隼人に横領罪を問われた時素直に償っていれば私はお前を苦しめずに済んだのかもな」







「それなら俺にも責任がある、俺は親父の罪を犯したことを知っていた、それに亮さんと光が関わってることも、俺は親父を止めたいと思ったたけどそのせいで追い込まれた親父は光を殺そうとするかもしれない、俺は親父にこれ以上罪を重ねてほしくなかった」





警視総監は何かから解放されたような表情で「私は嬉しかったよ最後の最後に息子として親である私の間違いを正してくれて」「親父……」佐藤さんが「行きましょう」板野警視総監を連れていく。「光、お前の番だぞ」翼君に言われて亮君は私に向けて両手を出す








「見守亮、殺人、証拠隠滅罪で逮捕」手錠をかける「すまない光、こんなやり方でしか守れなくて、こんなことも言っても信じてもらえないかもしれない、だけど俺とって光は何よりも代えがたいかけがえのない人だったから、何としてでもこの手で守りたかったその思いがこの手を血で染めることになってしまったがだけど光を守れて良かった」







私は涙を流しながら「亮君」「!?光?」「ごめんね勝手に勘違いして沢山酷い言葉浴びせて、亮君は私のを守る為に人を殺してしまった、亮君はずっと誰かの明日を守る、罪なき人が安心して暮らせる世の中に少しでもできる警察官になりたいそう言ってたのに私はその目標を奪ってしまった、亮君本当に……」






亮君は私を抱き締める「亮君……」「泣くな光、光は悪くない、これは俺が勝手にやったことだ、光は関係ない、昔のように「亮君」と呼んでくれて嬉しかった、ありがとう光」「亮君……」亮君は私から離れて「泣くな光、光は笑顔が一番似合う」






私は微笑み、橋部さんが来て「俺が連行します」「はい」私が返事をすると亮君は橋部さんと一緒に会議室を出ていった。「うっう」私は泣き崩れた。「光!」翼君は地面に座り込む前に私を抱き締めるそのまま何も言わずに背中をさすり続ける翼君、







それでも私の涙は止まらなくて涙が枯れるまで泣いた。










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