第45話「繋がった世界、1」

対決が終わりステージに倒れる周は男性のスタッフに背負われて連れていかれた。私は投票の間控え室で待ってると「光ちゃん入っていい?」佐藤さんの声が聞こえてきて「どうぞ」私が答えると「光ちゃん最初からこのつもりで周と離縁したの?」






「……はいもう周と関わる気はありませんあの佐藤さんに頼みたいことがあるですが」「もしかして周このこと?」「はい私に関する物は今日中に全て処分してほしいです」「全て処分ってそこまでする必要ある?」「あります、これはもうすでに決めたことですから」







「……分かった」「ありがとうございますあとこれは周の新しいスマホですこっちのスマホは処分しておいてください」「それはいいけど光ちゃん本当にこれで良かったの?だって二人は……」



「佐藤さん、私の愛は身勝手で歪んでいるかもしれませんし叶わない初恋だったかもしれません、私は周が私を好きになってくれた、私との未来を考えてくれたその事実がある私にとってはこれ以上ないくらい幸せです切なく苦しい初恋でしたがそれと同時に愛しくて生きてることを実感できる初恋でもありました」







「光ちゃん……」「だからもういいのです、それが分かっただけで十分ですから、佐藤さん周をどうかよろしくお願いします」私は頭を下げた。私は医務室を出た。そしてスマホを取り出し周の連絡先とアルバムにある写真、動画を消した。







そして対決は二百人差で私が勝った。成田は逮捕されてNSS本部に連れていかれた。そして一週間が過ぎた頃突然めぐみから連絡があって近所のカフェに呼び出された「で?何の用?」「別にただどうしてるか気になって」「もしかして私を心配してる?」「別にそんなんじゃ……」






「まぁぼちぼちやってるよ、私はこれから刑事として仕事一筋でやってくから私のことは気にしないで周にアプローチしたら?」「するよでも今じゃない」「そうまあその時が来たらまた告白しなよじゃ私は仕事の時間間から行くね」私はめぐみに手を振るって店を出た。






スマホが鳴り挑戦状が届いていた。「朝から私には挑戦状を送りつけるなんていい度胸してるな」そんなことを言ってるといきなり男が襲いかかってきて「!?」私は数人の男と格闘する「光!」めぐみが走ってきて男に飛び蹴りする。「めぐみ」







めぐみと背中を合わせて立って「この男達は一体なんなの?」「分からないけどプレーヤーに関わりがあるのは間違いないみたいだね挑戦状が届いた直後に襲いかかって来たから」また男達が襲いかかってきて今度はめぐみと共に相手にする男達を全員蹴散らした後で「動くな」






声がした方を向くと知らない女が居て「アンタが今回のプレーヤーか?」「そうだよ初めまして見守光さん、それに板野めぐみさん」「で?対決内容は?挑戦状には対決内容がかかれていない」「焦らなくてもすぐに分かる」






そしてスマホを取り出して私達に画面を見せると「「!?」」「周!」「周君に一体何をする気?」「見守周君を助けたいならおとなしく一緒に来てさもないと見守君死んじゃうよ」私は黙ったまま座り込む「光?」「巻き込んでごめんでも周の安全が最優先にしたい」







めぐみは同じように座る「素直でよろしい縛って目隠しをして」「「はい」」男達は返事をすると私達を縛りあげ黒い袋のようなものような物を被せる。車に乗せられ下ろされてどこかに連れてかれる袋を取られた時には見たことのない部屋に連れて来られていた。







「目がチカチカするここは一体どこだ?」私が女に聞くと「ここはある人に貸してもらった場所だ」「で?どうして私まで連れてきた」「説明する前に自己紹介だね私の名前は和山帆波、手短に説明する今から二人には百六六十八年にタイムスリップしてもらう」






「こんなところいきなり連れてきて一体何を言ってるの?」「いいの?断れば見守君は向こうの世界で死ぬことになる」普通だけど指を鳴らすとそう言うと空中に周の姿が見えた。「「!?」」「周!」「周君!」









「今見守君がいるのは今から二人がタイムスリップする時代と同じ時代の倭国にいるよ」「で?私達に何をさせる気だ?」私は和山に聞く「二人にはあるの昔の人物になってもらう、その人物は昔の朝鮮を命がけで守った国の臣下だか二人が今からタイムスリップする朝鮮時代に百年以上は前からの存在する悪の組織黒い月の刺客達によって二人共に殺されてしまった」






「その人物になりすませって言われても顔を知られてるなら無理だ」めぐみは言う、私は「そんなことない私達にそっくりな二人ならなりすませられる」「まさかその二人は私達と顔瓜二つという訳か?だからって臣下になるのは無理でしょ?」めぐみが言う




「なりきらなきゃ見守君が死ぬ」和山が言うめぐみは「分かったやるから何をすればいい?」「やってもらいたいことは見守君そっくりの王様を一回も死なせずに三年の年間あらゆる事件、刺客から守り抜けそうすれば見守君は助かる」






私は「でも官職にって?」「二人の官職は見守さんが司憲府(サホンブ)の大司憲(テサホン)、板野さんは六曹(ユクジョ)の戸曹判書(ホジョパンソ)だよ」「王様を一回も死なせることなく三年間王宮で起こる事件を解決して無傷で王様を守れと」めぐみが答える。








「そうゆうことだそして官職を持っているが二人は別の仕事もしていた」「別の仕事?」「画家と医者」私は「つまり私が画家でめぐみが医者だと?」「向こうの世界では二人は姉妹だ見守さんが姉、それに名前を名乗るときはイ、クァンとイ、エンと名乗って」








「名前的にクァンは私だとして」「私はエンだな」めぐみが言う「でも二人はの向こうでの本当の名は姉妹のキ、クオンとキ、メルだ」「名前からして私がクオンで」「私がメルか、でも何で二つ名前が必要なの?」めぐみが聞くと「それは向こうの世界に行けばすぐに分かる、説明は以上だゲームスタートだ」指をパチッと鳴らすと空中に渦ができてその渦に飲み込まれた。タイムスリップしてる最中にクァンとエンのこれまでの人生の記憶を見た。







目を覚ますとそこは見たことない和室で眠っていた。私は布団の中にいて布の服を着ていた「タイムスリップしたってことか」隣で眠るメルを見て「メル起きてメル」私はメルを起こす「んー光?じゃなくてクオンかでもこの呼び名慣れるのに時間掛かりそう」「だね」





「ねえ私達これから妹ができるんだよ、しかも連続殺人鬼によく似た顔のてか何で安藤糸似の妹なわけ?」「それは私も疑問に思った、だけど今は周君を助ける為にもやるしかない」「うん、クオン、これってもしかして官服じゃない?」







メルは、私に言うと「えっこれを着て王宮に潜入するって言うこと?」私は言う、メルは「それに今気が付いたんだけどクオンの髪がロングヘアーになってるよ」「えっ?」私は肩回りを触るとそこには確かに髪があった。「えっ何で伸びてるの?」







「さぁ私にも分からないでも官職に着くってことは髪を縛りあげるからその為じゃない?」「えってことはゲームが終わるまでずっと私はこの髪型でいなきゃいけないってこと?」「そうゆうことみたいだね」「嫌だよ~私はショートヘアーが好みなんだ」







「仕方ない三年間だけ我慢して周君の為だと思えばいい」「周の為なら仕方ない我慢しよう」メルは「にしてもここ私達の家みたいだね、何故かわからないけど記憶の中に私達に瓜二つ人の姿とここに住む男の使用人と私兵の達の姿を見た」私は「しかもイ、クァン達の記憶も全部見えた、」






メルは、「それは私も見えた、それにこの狼の仮面はずっとつけていないといけないわけ」「恐らくそうだろうね、」とメルが、答えるとメルが突然「感服の上に乗ってるこの手紙は何?」「さぁ私にも分からない」メルと私のあずき色の官服の上に乗ってる手紙を私達は手に取り宛先を見ると「!?イ、クァン?、何で本物のイ、クァンが私に手紙を送ってるの?」私が言うとメルが「こっちはイ、エンだ、」と言う「とりあえず読んでみよう」私とメルは、それぞれ手紙を読み始める





〈クオン、久しぶりだな、この手紙を貴女が読む頃私はこの世にはいないだろう、ごめんね、クオン、私はずっとクオンに持病のこと隠していた、私が持病を持っていることを知ればそなたはきっと上王様、王様の罪を明らかにして罪を処罰したあと私をこの国から連れ出すように王宮で情報を渡している女官達には手を回すでしょ?、それが耐えられなくてどうしても言えなかった、そなたには私が、窮地に落ちおった時何度も助けてもらったのに本当にこんな別れ方でごめんね、だけどこれだけは信じてそなたは私のかけがえのない友だよこの先もずっと〉





私が読み終わると「クォン、私は読み終わったけど読み終わった、」「うん、なんかすごいことになってきたね、私達はただ周を助けたいだけなのに」





「仕方ないよ、なりきる以外周君を助ける方法ないんだから」「うん」部屋の戸がガラッと開いて一人男の私兵「クオン様、メル様お目覚めになられたのですね良かったです、」私は記憶を思い出しながら「あぁアド、心配かけて申し訳ない、」「本当です、お二人共突然遠く離れた島から何の知らせもなくこの都にはお戻りになられるし、この屋敷の前に気を失ってお倒れになるので心配しました」






メルが、アドに「アド、私達はどれくらい眠っていたの?」「はい、お二人共だいたい七日の間は眠っておられました」「そんなに眠っていたの通りでお腹が空くわけだ」メルが言うとアドは「では朝食の支度を致します、その前に入浴されますか?」「「うんする」」と私達が声を合わせて言うとアドは微笑み「では支度を致します」




私達は入浴をして食事を終えた後アドが突然「あの、お二人にはご報告しなければならないことがあるのですが……」「どうしたの?」「今、この都では奴婢の人身売買が多く行われております、確か十日に一度送られてくる文には都で奴婢の人身売買が行われてい知らせるようにとご指示があったので」






私は「まあそうだけど、随分前のことだからなんて書いてあったかは文の全てをはっきりとは覚えてない」私が言うと「同じく」とメルも言うと突然戸が開き一人の使用人、私兵達が押し寄せる「「クォン様!」」「「!?」」「びっくりしたどうしたの大勢でお仕掛けて」「クオン様、私のことを覚えておられますか?」




「覚えてるよ、この場にいる皆は私が買い取った最初の賤民だからな長年私には仕えてるのに忘れる訳ない、もちろん、皆のも忘れてないから安心して、後この部屋意外と狭いしこんな大勢で押しかけられても狭いだけだから皆自分の仕事に戻って」「「はい」」と言って押し寄せて来た使用人達は下がる






「アド、」「はい」「奴婢達が売られている人身売買の場所はどこか調べはついているの?」「はい、人身売買が行われるのは都の市場で三回行われます」メルは「その三回行われるの日時は分かる?」「はい、今日からの三日間で、時刻は酉の刻の正刻です」私は「売られてる奴婢の人数は」「はい、三回とも五万人です」









私は「全員で十五万人か、一回に5000両あれば足りるか?」アドが「まさか、全員の奴婢を買い取るおつもりですか?」私は「当たり前だよ、奴婢にだって生きる権利はあるんだから」アドは私の言葉に微笑んだ、私は「今晩は忙しくなるよ、奴婢ってことは酷い扱いを受けてるかもしれない、念の為いつも、内密に治療してもらってる、町医者達を呼んで買い取ってここに連れてきたら全員診察してもらうから」







「はい、クオン様、すぐに手配致します」アドは下がるメルは声をいつもより小さくして「ねぇ、クオン、まさかと思うけど予定取り王宮に入る日にちを遅らせるとか言わないよね?」私は微笑んで「正解」と言う




メルは「別に奴婢達のことがどうでもいいってわけじゃないよ、だけど私達の目的は周君を助けることでしょ?、遅らせるってことはその分守らなきゃいけないこの国の王に危険が迫っても助けにいけないってことだよね?」






私は「確かにそうだけど、でも奴婢達も放っておけない、王様には守る臣下がいても、奴婢達には自分を守ってくれる人達などこの世には存在しない」

「……相変わらずメチャクチャだね、クオン、遅らせる日数は九十日だけだよ、周君の命も懸かってるからそれ以上は遅らせることは出来ない」







私は微笑んでメルに「うん、ありがとうメル」メルも嬉しそうに口角を少し上げるそして申の刻の正刻に私兵十万人を連れて私とメルはピンクと水色の狼の仮面をつけて布がついてる笠をかぶり奴婢達が売られている市場に行った、そして商売人が奴婢を連れて現れて「少しは時刻は早いですが、奴婢の人身売買を始めます」




と商人が言うと私は立ち上がって「その必要はない、十五万人の奴婢達はまとめて私が買い取る」と言いながら商人と五万人の奴婢達に近づきながら商人に言う、商人は驚いた顔でクオンを見て我に戻り「十五万人の奴婢を売ると情報を流していないのに人数を知ってるのは疑問ですが、仮に売るとし貴女は代金をいくら出しますか?」






問われた私は「15000両、払うと言えば、売ってくれる?」「「!?」」私の言葉を聞いて奴婢を買いに来た両班達中人達は驚くこと商人は「誠にそんな大金があるのですか?」私は「疑うならその目で直接確かめて見ればいい、渡してやれ」と言うと「はい」とアドは返事をする15000両が入った箱を商人に手渡す






商人は箱の中身を確認すると「確かに15000両入っております、貴女は一体何者です、身なりからして王族、両班はなさそうですが」「私の身分などどうでもいいこと、ちゃんと確認したんでしょ?なら私に十五万人の奴婢を売るのか?、それとも売らずその箱を私に返すのか、この場ではっきり決めて、売るなら残りの奴婢達も連れてきて、それから奴婢十五万人の身分証明書も」




私が言うと商人は部下の者に「おい、残りの奴婢達と十五万人の奴婢の身分証明書をこのお客様にお渡ししろ」「はい」部下は返事をして部下百人ぐらいで残りの十万人の奴婢達を連れてきて全員の両手に付いていた手錠を外す、そして私に十五万人の奴婢の身分証明書を渡す私は奴婢の身分証明書が入った箱を受け取ると私は数枚手に取り「これで身分証明書全部?」と商売人の部下に問う、商売人の部下は「はい、これで全部です」






「ならいい、奴婢達は全員私の私邸に連れて帰る」商人は「はい、お代は頂いたのでお好きにどうぞ」「ならこれはもう不要だね」私は奴婢の身分証明書を近くに置いてあった火の中に入れて燃やす箱もその場に捨てる「「!?」」






周りは驚きを隠せない誰もが注目した後ろにいる仮面をつけたアドを含めた護衛兵達「帰るからあの人達全員を馬車に乗せて、私邸に帰ったらすぐに医者に治療させて、私達は最後に出るから先にあの人達を馬車に乗せて」私はアドに言うと「はい」とアドは返事をする





そして護衛兵達は民達を馬車に案内すし会場を出たそれを見届けた私とメルが会場を出ようとすると「最後に教えてもらえませんか?貴女は一体何者なのです?」と私に商人が問う、私は商人の方を見て「今は知らないほうがいい、ここで知れば大騒ぎになる、私はそれを望まないしそなたにとっても良いこととは言わない、今明かさなくてもきっと私の正体が分かる時がいずれ来る、」





「それは何故です?」商人が私に聞くと「私は一度この国の歴史を大きく揺るす行動をとったから、また前と同じように一波乱起こすつもりだから、その一波乱を私が起こす時、私の名が再びこの国に知れ渡ることになる」商人は「一波乱とは一体何を起こすおつもりで?」私は「この国から奴婢の身分を完全になくし、貧しい民達の為の法をつくるそんな一波乱、」








商人は私に「もしかして貴女はこの国の臣下ですか?」と私に問う私は「さぁ?どうだろうね」といい片手を軽く振りその場を、メルと一緒に去ったそして馬車に乗りキ、家の本邸に帰ると先に戻っていた奴婢達全員を元キ家に仕えていた使用人達を含めた百人の腕のいい男女両方医者に診察に診察してもらっていた






元キ、家の使用人町医者になったチョウスは私が来たことに気がつき立ち上がろうとするが「チョウス、そのままで構わない、治療を続けて」「はい」座り治療を続けるチョウスに私は「どう?少年の怪我は?」と聞くと






「命に別状はありませんが、軽症とは言えません、鞭で打たれた跡が数か所あり、更には棒のようなもので殴られて足の骨を折っております」私はその少年を見て「……完治はするの?」「はい、完治はします、ですが怪我の状態から診て六十日ほどはかかるでしょう」





「分かった、代金はどれだけかかってもいい、一日でも早く治してあげて」「はい、クオン様」チョウスが私の名を言ったあと周りの者は騒ぎ出すそして赤子を抱いた一人の女性が「もしかして、貴女はキ、クオン様でございますか?六年前にこの国で常民の革命を起こした」





「私のこと、知ってるの?」「はい、私は知っています」私は微笑み「貴女のお子さん?」「はい、息子のダノです」「ダノ、歳はいくつ?」「一歳です」「体の状態を見ると怪我しているようですが治療は受けた?」「はい、受けました、クオン様のお陰で」私は微笑み「なら食事をするといい」私は立ち上がり「アドはいる?」戸に向かって言う






戸が開き「はい、クオン様、ここにおります」「アド、食事をすぐに用意して治療が終わった人達にご飯を食べさせてあげて」アドは微笑み「はい、すぐに使用人に用意させます」アドが、部屋を出て行くと女性は






「クオン様、何故なのです、財産も持っていない、身分の低い私達にここまでよくしてくださるのですか?」私は微笑み「そのようなこと気にする必要はない、私が好きでやってるの、故に私のことは気にせず今は体の怪我を治すことだけを考えて」私は微笑み治療が終わった少年に「そなた、名は?」「……私には、名などありません」



少年が答えるので「名がないと不便だよね、ん~ではキ、オグムと名乗るがいい」「キ、オグム」「どう?悪い名ではないでしょ?」「もしかして思いつきで私の名を考えたのですか?」「うん、」オグムは呆れた顔をする私は「そんな呆れた顔で見ないでよ」オグムは私に「それは貴女が、単純だからです」チョウスは「おい、無礼だぞクオン様はそなたがそんな無礼なことを言えるほどのお方ではない」






オグムは、「私には関係ありません、この人がどれだけ凄いことをして国を動かしたとして、結局は、この人も凡人、国の全体をすぐに動かせるほどの財力は持っておりませんし身分もそれほど高くない、この国を動かすのは身分の高い権力者です、いくらこの人が足掻こうと、国の全体を動かすことはできません」






オグムの言葉を聞いたチョウスは「そなた、クオン様に助けてもらったのによくもそんな失礼なことが言えるな、どなたのお陰で奴婢の身分から解放されたと思っているのだ?」オグム「確かにこの人に助けてもらいました、ですが私は助けてくれなんて言ってません、この人が勝手にしたことです」







オグムの言葉に私は微笑み周りを見ると怪我した人達と治療している町医者は驚いた顔で口論している二人の様子を伺うチョウスは「そなた、決して許さぬ、よくもクオン様にそんなこと」「やめよチョウス、オグムの言う通りだ」チョウスは「クオン様何故こんな無礼者を庇われるのです?」




 


「オグムは決して無礼者なんかではない、私はそんなに偉い人間ではない、私はただの一人の人間だよ、ここのいる人と何も変わらない、自由の権利を持ったそんな人間、オグムの言う通り私が勝手にオグムを奴婢の身分から解放した、別に私はオグム、買い取った皆に感謝されたくて助けたのではない故に私に従う必要はない、出て行きたければ出ていっても構わない、だけど怪我が完治した後にしてくれる?」






オグムは黙ったまま私を見る「それに私は初めから買い取った人達を自分の配下に置こうだなんて考えていなかった、皆に選択肢を与えるつもりだった、ここに残りのキ、家の私兵、あるいは使用人になるか、それともならずにここを出ていくか、好きに選ばせるつもりだった、でも良かったよそんなに話せるなら元気があるって証拠でしょ?」私は微笑む「「……」」





私は立ち上がって「私はもう行くよ、他の人達の怪我の具合を知っておきたい、あっちゃんと処方された煎じ薬飲むんだよ」とオグムに言って私は部屋を出る外に行くと外には記憶の中で見たキム、ソヌが木刀を振り鍛錬していた「ちょっと待った!」と叫びキム、ソヌの元に走って行き、木刀を持った腕を掴み木刀を取り上げる







私は「ちょっと何してるの?怪我してる体で木刀なんか振り回しちゃ駄目でしょ?」キム、ソヌは「別に私は怪我してませんよ、貴女が連れてきた町医者に診察してもらったら無傷だと診断されました」「えっそれは本当なの?」「はい、本当です、木刀をお返しください」キム、ソヌは私には言う





私は木刀を返すと「確かそなたキム、ソヌと言う名だったな?今の国王が世弟の座にいたころ護衛武官だった」「そうですけどそれが何か?」「にしても驚きだな、王族の護衛武官だった者が突然奴婢の身分になるなんて一体そなたに何があったの?」








私が問うとキムソヌは「……人生は色々あるのですよ、キ、クオンさん、貴女こそまさか再び都に戻って来るとは私の方こそ驚きました、この国にお戻りになられたのは無念の死を遂げた、イ、クァン様の仇を討つ為ですか?」「私は二度と戻らないと思いながらもここに戻ってきたのはクァン様の無念を晴らすため、この国から奴婢の身分をなくそうと思う」







「奴婢の身分をなくす?誠にそんなことが出来るのですか?」「その答えは、これからの私の行動を見ていればいずれ分かる、キムソヌさん」私がそう呼ぶと「私はキム、ソヌとういう名は、奴婢になった時に捨てました」




「じゃあなんて呼べばいい」「私のことを私の知り合いのほとんの者は、剣士と呼びます」それを聞いた私は「そんなの名ではないでしょ?そうだな〜」私は空を見上げて青空に浮かぶ雲を見て「ウンゴム、雲の剣と書いてウンゴム、これからはキ、ウンゴムと名乗って」私が、言うと






キム、ソヌは「キ、ウンゴム、雲の剣と書いてウンゴム、悪くないですね」ウンゴムが「でしょ?私も貴方にピッタリの名だと思う、ねぇウンゴム、ウンゴムは怪我してないんだよね、なら好きな方選んで」「選ぶとは何をですか?」「キ家の私兵になるか?それともならずに出ていくのか?」




ウンゴムは「私が自らの意志で選んでも良いということですか?」「うん、そうだよ、ウンゴムはどっちがいい?」「では、キ家の私兵になります」「そう、分かった」「じゃあ明日役所に言ってキ家の戸籍にウンゴムの名も入れなきゃね、私は身を隠してるから一緒にはいけないけど変わりに誰かに一緒について行ってもらうから」「……」黙り込むウンゴム








「それから、キ家の戸籍に名を入れたウンゴムの刀と新しい服を買いに行こうか、もうウンゴムは奴婢じゃないし今着ている衣は必要ないからね、あと靴を買いに行かなきゃ、その藁の靴もそなたには不要だ」「……」「どうしたの?さっきから黙り込り込んでしかも私の顔をじっと見つめて私の顔に何か付いてる?」私が頬を触る






ウンゴムは「別に何もないです」「ならいいけど、私他の人達の様子も見てくるから、訓練しすぎて体壊さないでよ」「はい」ウンゴムが返事をした後に、私が他の部屋にも行って買い取った人達の怪我の様子を見に行った、皆大人から成人していない子供まで鞭で打たれてれた跡、棒で殴られて骨を折られてる人ばかりだった唯一無傷なのはウンゴムだけだった








それから六十日が過ぎて皆が怪我完治した、買い取った人達の五万人がキ家の使用人、私兵にはならずに出ていくことを決めて私はその五万人の人達を私が買い取った土地の村に住まわせることにしたもちろんその中にはオグムもいたそして朝に出発して村に五万人を連れて行った








「さぁ着きたよ、ここが皆が住む村だよ、私が三十日前に買い取ったばかりの村だからまだ畑は耕せてないけど畑を耕す為に必要な物は全て揃ってる、だからそなたらが餓死することはないから安心して、」「……」





「それから念の為にキ、家の私の護衛兵五万人にこの村の警備をするように命じといたから万が一山賊達が現れても安心だよ、それから元キ家の使用人達の町医者に三十日に一回は来てもらうように頼んでおいたからでも大丈夫、診察代、薬代は私が払うから」「「……」」




「あっそうだ、一番大切なこと言い忘れてた、畑が耕せるのにまだ時間がかかるから皆に低利貸しをして5000石皆に貸すから一年ごとに50石返して、5000石返してくれれば畑は全部皆のものだから、収穫した作物は全て皆物だよ」「「……」」






「あっでも場所代は三十人日に一回、一人三両貰うから、でも仕事はちゃんと紹介するよ、私の妹、商団の行首なの、だから、都では結構人脈あって、商売人の知り合いが多いのねぇメル」私はメルを見て言うと






メルは「まあそうだね、服屋に、靴や、酒場、色々な商人と色んな取引をしてるからそれなりに」「ならその人脈を使って皆が手間賃が十両以上もらえる辛くない仕事を紹介してあげて」「分かった、その条件で紹介するのはいいけど何で手間賃が十両以上はの辛くない仕事なの?」







メルは私に問う「何でって決まってるじゃん、生活を楽にする為だよ、少し考えれば分かるでしょ?」「少し考えれば分かるでしょ?ってクオンは気遣いは出来て行動を起こす時の計画は問題ないけど、細かい手続き、問題起きたあとの後始末は私に任せるくせに偉そうだよね?」






メルに言われた私は「そうゆうメルこそ賢いし私が頼んだ仕事は完璧にこなすけど気遣いは全く出来ないよね?それは商団の行首としてどうなの?そんなんで人脈重視の商団の組織を上手くまとめていけないよ」







「いや、私はクオンほど気遣いできてないけど私なりに団員に気遣いするように頑張ってるよ、そうゆうクオンこそいつも面倒事に首突っ込んで両班達の恨みかって敵視されてるのにまだ懲りずに面倒事に首を突っ込んで、そんなんじゃ、心臓いくつあっても足りないよ、てゆうかクオンが死ぬ時は私も死ぬはめになるかから本当気をつけてよね」






「何で私が、死んだらメルまで死ぬのよ」「何でって決まってるじゃん、私達はいつも一緒だからあぁー世話が焼ける姉を持つと妹は苦労する」そう言ってメルは出口の方に向かう私はメルとメルの護衛兵の後ろ姿を見て「本当素直じゃないんだから、私ももう本邸帰らないと、画家の仕事が残ってるからチャンル、」







「はい、クオン様」私の護衛兵のキ、チャンル「そなたにこの村の警備の指揮権を与える、村に何かあればすぐに私に知らせよ」「はい、クオン様」私はキ家に向かったそれから十日後私いつも通りで部屋で絵を描いていたら部屋の外か「クオン様、アドです、急ぎご報告したいことがございます」







私は戸に向かって「入って」アドは姿を現して「失礼致します、」「アド、どうしたの?」「はい、今、キ家の護衛兵が来ていて直接報告しに来て、村が今、大変なことになってると」「!?」私は驚きすぐに立ち上がった「どうしたの?村人達に何かあったの?」「はい、オグムを以外の村人、そしてキ、家の三万の護衛兵が命を落としたと」





「えっ命を落とした?どうして罪のない村人とキ家の護衛兵が命を落とすの?誰?誰がそんな酷いことしたの?」「黒い月でございます、黒い月の組織がまた再結成されました」「えっ今なんて言った?黒い月って言った?あの罪なき民の命を奪ったあの下品極まりない組織が再結成したと言うの?」







「はい、報告しに来た護衛兵がこの布を握りしめておりました、」私はアドから黒い布を受け取ると確かに記憶で見たのと同じ黒い月のマークだった「間違いない、黒い月のマーク、歴代に続く極悪な組織がまた再結成するとは」「クオン様、いかがなさいましょう?」「メルにこのことを伝えて黒い月の情報を集めて」







「はい、クオン様」アドが返事をして部屋を出ていくそれを確認したあと「よし、戻るか今日起きたことだから二日前に戻れば皆を助けられるよね?」私は舌を噛み切り二日前にリライフ




















































































































































































































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