第38話「もう一度君に会いたい」

周の葬儀が行われるが出ずに私は部屋のベットの中で朝を迎えた。「主、お辛いのは分かりますが少しでもお食事を召し上がってください昨夜からお食事を取ってません」「……」体を起こして七海さんが持ってきたお粥を食べる「主……」









食べ終わったあとはまたベットに寝っ転がる「主、大丈夫お仕事はどうされるのですか?」「辞めます」「えっ」「辞めます警察官今日辞表を出してきます」私は起き上がりお風呂に入って着替えてから辞表を書いてから警察庁に行った。そして部署に行くと








「光!」「光ちゃん!」佐藤さん、翼君、原田さん、橋部さんが私の近くに来る。「光さん顔が真っ青ですけど仕事復帰して大丈夫何ですか?」「いえ今日は仕事をしに来たのではありません辞表を出しに来たんです」「「!?」」







「光ちゃん……本気なの?」「はい」私は鞄から辞表を取り出して佐藤さんに手渡した「光、お前はそれでも良いのか、今辞めて本当後悔しないか?」「しないよ、周を守る為に警察官になった周がこの世界に居ないのに警察官を続けて一体何の意味があるの?」







「光ちゃん……」佐藤さんは私を抱き締める「辛いよね?苦しいよね?突然大切な人を失ってごめんね光ちゃん、でも光ちゃんは悪くない光ちゃんはただ周君を守りたかっただけだよね?その為になりたくもない警察官になって」






「はい私は警察官になりたくなかった、できることなら関わりたくなかった、ですが佐藤さんのことは恨んでません、突然ゲームが始まってあの時は周を守る為選択だって仕方ないことなんだって警察への恨みを押し殺して私は警察官になりました」私をから離れてて私を見る佐藤さんに言う。







「自分の選んだ選択です、佐藤さんは悪くありません、周を守れなかったのは私が無力だらです今の私は能力が使えませんその状況でどうやって守れと言うのです」「光ちゃん……」






「私がいけなかったんでしょうか?私が周の側を離れなければ良かったのでしょうか?」「光大丈夫だお前は何も悪くない」「そうだとしてもやっぱり辛い、私はただ周に生きててほしかっただけなのに、周の未来を守りたかっただけなのにだから辞めます」





「光……」「周の為に生きてきた私にとって今警察官を続ける自信がありません」「分かった辞表は受け取るだけどこれからどうするの?無職のまま生きてける分けないし」「大丈夫です私は株を買ってお金を稼ぎます」






「でも光さん能力使えないんじゃ」「大丈夫です、予知能力は使えるので」「光予知で株を買って稼いでたのか?」「うんそっちの方が効率良いから」「それ反則だろう?」翼君言うと佐藤さんが「セーフじゃない?」と言う「なので警察官を辞めてこれからは生き地獄を生きます」







「あまり思い詰めるなお前は悪くない」「手帳、手錠お返しします」私は机に置いて「お世話になりました」私は一礼してから出ていった外では七海さんが待っていて「本当にお辞めになったようですね」「はい」「本当に宜しかったんですか?」






「はい」「光様が宜しいならそれでよいのですが」「帰りましょうここにはもう用はないので」私が乗ろうとすると七海さんは車のドアを開ける乗って帰る警察官を辞めて五日しか経ってないのに佐藤さんと翼君から一日に三回は電話が来た。









私は電話で翼君に遊園地に行こうと誘われて私は翼君と遊園地で一日遊んだそして空がオレンジ色に光中私達は私達は観覧車に乗っていた。「光ごめんな呼び出して」「うんいい気分転換になったからだからありがとう翼君」






「いいやあんなことがあってまだ立ち直れてないと思うけどでも俺に出来ることって言ったらこんな風に気分転換させたり側にいることしか出来ないからな」







「そんなことないよ翼君、翼君は私のことをいつも守ってくれて、本気で心配してくれて今も私の為に何かしてくれようとしてるだから翼君はいつも私のことを考えてくれてるだから私はそんな翼君に感謝してるありがと」






「何だよいきなりもうすぐ死ぬみたいに言うだ?光大丈夫だ俺が居るお前がどんなに生きるのが辛くなって死にたくなっても俺が何度でお前に生きたいと思わせる色んな楽しい場所に連れてってやるだからまた遊びに出掛けようここにもまた来よう」




その言葉を聞いた瞬間自然と涙が溢れた。私はそれに気付き翼君に背中を向ける。私の異変に気づいた翼君は「光どうした?」「うんうん何でもない」「何でもない訳ないだろう?こっち向け」私は何も言わずに首を振る「いいからこっち向け」






翼君は私の顎を掴んで自分の方に向けさせる。私の顔を見た翼君は「やっぱり思った通りだな何で泣いてるんだ?」「何でもないから離して」「泣いてるのに何でもない訳ないだろう?」「本当に何でもないよ」すると翼君は私を何も言わずに抱き締める。






私は声を殺しながら泣いた。〈私はもう死ぬ次第に体が動かなくなっていって私は歩けなくなるそしたら七海さんが外出を許してくれるはずがないきっとこれが最後のお出掛けだ〉「翼君連れてきてくれてありがとう楽しかった」







「……」翼君は何も言わずにただ私を抱き締めていた。そして翼君には送ってもらい帰った。「光様お帰りなさいませ」七海さん出迎えてくれた「ただいま七海さん、翼君今日はありがとう」「あぁまた遊びに行こう」「……うん」翼君は玄関を出ていった。






「お部屋に参りましょう」「はい」お風呂に入り一時間して出てくると「主、こちらにお座りください」私をベットに座らせると腕のマッサージを始める「体は辛くはないですかか?」「はい平気です」私の顔をじっと見て「もしかして泣きました?」「えっどうしてそう思うのですか?」







「目の周りが少し赤いので」「平気です」脈を測り「いつもより少し早いですね慣れないことをしたのでお体に負担がかかったのでしょう」「大丈夫です、もう出かけるつもりありません私にはもうそんな時間残されてませんから」「もしかして赤西さんにお聞きに?」





「はい私は後三年ほどしか生きられないと」「はいその通りでございます」「はい本当です」「それは良かったです」







そう言って微笑む、周を失った辛さを忘れられたのは束の間一人になれば周を失った悲しみを思い出す「周……会いたいよ周……」私は夜十時過ぎ安定剤の点滴を打ちながら寝ていたら玄関の方から悲鳴が聞こえてきて私は目を覚ます「何の騒ぎ?」私は体を起こして玄関に向かった。







階段を降りていくと私の部屋に続く階段から玄関まで沢山の七海さんの部下がいて「何これ?何の騒ぎ」私が疑問に思ってると七海さんの声が聞こえてきて






「全員よく聞け、この先絶対に通すな二階には主がいらっしゃるこの犯罪者達の目的は主に会うことだだがこんな何人も平気殺す殺人鬼を主に近づけるなこれは社長命令だ」「「はい」」






「本当それで良いのかな~このままじゃ全員この場で死ぬことになるけどそれでも良いの?」「アンタらみたいな殺人鬼が主に会わせるわけにはいかない」「そんなの言ったら光も人殺しだよだって二人も殺してる警察官だから捕まらないってだけで本来なら逮捕される」






「黙れ!主はアンタらのように自己満足の為に射殺したんじゃないそれなりの理由があった、主が犯罪者二人を射殺したのは罪無き善良の周様と先輩警察官を守るためだった」







「でも人殺しには代わりないでしょ?人の殺したんだから私と何も変わらない君達に興味も用もない光を早く呼んできて私は光に用があるの」「断る」「本当面倒くさい黒岩全員殺せ」「はいお嬢」安藤の言葉を聞いた私は









「ヤバイこのままじゃ七海さん達が殺される」私はマッハを使い人と人の間を上手く通り抜けて未来を七海さんの前に立つ「やめろ!」「主!」「私に用があるんでしょ?私の側近とその部下には手を出すな」「だったら二人きりで話そう」






「あぁその代わりここに居る人達全員誰も殺さないと約束して」「約束しよう」「主!本当宜しいですか?だってこの殺人鬼のせいで周様は……」「分かってますでも皆さんを守るにはこの方法しかありません」









「主……」「私なら大丈夫です」七海さんに微笑んだ安藤に「私の部屋でいいか?」「いいよ」「主、私もお供しますこんな殺人鬼と二人っきりってあってはなりません」「分かりましたそれで七海さんの気が済むなら」







「ならば私も行きますあの者達は信用してはいけません」「その言葉そっくりそのまま返す」七海さんは黒岩に言う。「お嬢こんな者私なら一秒で殺せます」私と安藤のよりも前に出て睨み合う束の二人「下がれ黒岩」「七海さん落ち着いてください」私と安藤が言う。





「入れ」私は玄関の床に二足のスリッパを置く。私は「皆さん私なら大丈夫ですから通してくください」花園さんが「ですがその二人は殺人鬼なんですよね?、本当に入れて大丈夫ですか?」「はいお願いです道を開けてください」






私が言った後「全員道を開けろ心配すんな主は必ず私が守る」七海さんの言葉を聞いて全員道を開けた私、七海さん、安藤、黒岩は二階の私の部屋に行く。入った瞬間「へぇー結構良い部屋じゃん」私はソファーに座ると安藤は私の向かい側に座る






「私になんの用?まさかあんなに周を必ず守ると言ってたのに守れなかった私をあざ笑いに来たの?」「そんなじゃないよただ光が心配で」「心配?ハッ誰のせいでこんなことになったと思ってるの?、アンタがあんなくだらないゲーム始めたから周が殺されたんじゃない」







「だから私何度も言ったよ、弟君を守りたいなら私を殺してってじゃないと弟君が死ぬからって」「そんなことアンタが勝手に始めたことじゃない!どうして周が死なないといけなかった訳?でももういい何言ったって何も変わらない」







「それは諦めたってこと?周君を助けることを諦めたの?そんなの光らしくないよ」「私らしいってアンタに何が分かるって言うの!私の一番大切な者を奪っておいてアンタに何が分かるの!?私が長い年月どんな想いで周を必死に守ってきたと思ってるの?」





「……」「誰のせいでこうなったと思ってるの!」「主、怒りをお沈めくださいそんなに感情的になってはお体に障ります」「怒るなって方が無理です私も周も何も悪いことしてないのにこの冷酷で残酷な殺人鬼の気まぐれで人生を狂わされたんです」






「そんなに大切だっただったら尚更私を殺しておくべきだってんじゃない?そうすれば弟君は死なずに済んだよ」「そうだねそうすれば周を守れたかもしれないでも今更嘆いても遅い」私の言葉に黒岩は険しい顔になる








「そんなに睨らむな黒岩、心配せずともアンタの大切な主は殺さない、私にはもう殺す理由がないからねそれに私は警察官を辞めだからアンタが何人殺そうが私にはもう関係ないもうアンタと関わるつもりはない」「……光はどんな想いでリライフしたの?」






「アンタに言う必要ないでしょ?もう用が済んだんなら早く帰ってそしてもう私の前に姿を見せるな」「光は奇跡を信じたことはある?リライフする時どんな想いでリライフしてたかもう一度思い出してみて」「アンタにそんなこと言われる筋合いはない」





「死にたいって想いながらリライフしようとしても出来ないよ」「黙って人殺しのアンタにそんなこと言われる筋合いはない!」「奇跡を信じない者に奇跡は起きない!!」「「!?」」







「それだけを言いに来た光がリライフできないのはブレスレットのせいじゃなくて光自身の問題じゃない?帰るよ黒岩」「はいお嬢」立ち上がると「あとは光自身の問題もう一度弟君に会えるかは光の気持ちで決まる私はそう思う夜遅くにお邪魔しました」






安藤はドアに向かって歩き出す黒岩も後に続く出ていった後「光様大丈夫でございますか?」「……はい平気です」「主、お渡ししようか迷いましたが周様からのお手紙でございます」「えっ周から?」私は手紙を七海さんから受け取ると中身を取り出して






〈光へ光がこれを読んでいるってことは俺はきっとこの世を去ってあるだろうね、光俺は光に一つだけ嘘をついていた俺は能力者で昔から心が読めるだから光が俺のこと好きだと気づいた時は本当に嬉しかったでも光はどうして俺を拒んだのか分からなかった〉





「周……ごめん傷つけて」〈光はいつも俺が傷付かないように守ってくれてそれに気付いた時は思った光は自分の心を犠牲に命削ってまで俺の心も体も守ってくれた、余命宣告されて死ぬんだって分かった時俺の未来を考えて俺への想いを殺し続けてくれたごめんね光〉




私の目から涙が溢れる「違う、周は悪くない全ては私が至らないせいだよ周は何も悪くない」






〈それでも光は俺を想い続けてくれた、アリスさんのことだって本当は俺を守る為に射殺したその事を分かっていただけどアリスさんが俺のせいで死んだ俺を守る為に光が人を殺めたそう思うのが辛くて気づかぬふりをした〉





「周……」私は手紙に付いた血の跡を触る「血を吐いても書いたの?ここまでして私に何を伝えたかったの?」涙で滲んで見えなくなった両目で必死に読み取る私はまた読み始める。







〈光にお願いがあるだ俺との約束とかそんなことはいいからこれからは自分の心のままに生きて〉その文を見た時周の想いが伝わってきたような気がした。





〈最後に光に伝えたいことがあります、ゲームのターゲットだと知って最初何でこんな目に遇わないといけないと思った、自分の運命を憎んだだけどでもその気持ちを忘れさせてくれるぐらい光が好きで仕方なかった〉





周からの手紙を読み終わると「周……こんなの私らしくないまだ終わってもいないのに警察官を辞職して周のことも諦めるなんてこんなの私らしくない何があっても必ず周を必ず守る」次の朝私はスーツに着替えて警察庁に行った。





通り過ぎる人達は私を見て驚く部署に行くと「おはようございます」「光ちゃん?」「光どうした?」私は佐藤さんの元に行き頭を下げた「お願いです私をもう一度警察官としてここで働かせてください」「光ちゃん……」






「周を失った時本当絶望して私にはもう生きる意味はないって思ってましたでもあります生きる意味警察官として周を安藤から守る例え何度絶対的な運命が私から周を奪ったとしても必ず取り返す」




「一つ聞くけど光ちゃんの警察官としての正義は何?」「私の警察官としての正義は犯罪者を止めることです人が罪を犯せば被害者が生まれその被害者がまた加害者になる私は警察官になる前からその光景を何度も見てきましただから少しでもその連鎖をたちきりたいです」






「いい顔つきになってきたじゃんいい答えが聞けた」机の引き出しから私の辞表の封筒を取り出し破った「佐藤さん」「お帰り光ちゃん」「ただいま」私が返事すると「光お前には負けるよ」「光さん周君を助けるってどうやって」







「こうするんです」私は赤いブレスレットを引っ張る「えっでもそれ外れないんじゃ」私は橋部さんの言葉を無視して引っ張り続ける。





「そんなの関係ない!ガクとかいう男ふざけやがって私が何も守れないだと冗談じゃない!一生はずせないなんてそんなの誰が決めたんだよ!外せないんだったら私が奇跡を起こしてやる周大丈夫だよ何度も何度も私が必ず守ってあげる」




私はブレスレットを力ずつで外した床に散らばった赤いブレスレットは白に変わっていた「よっしゃ外れた周今、会いに行くよ」私舌を噛み切り七日前に戻った。





















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